へぇ・・・
周囲の状況をレーザーで高精細に認識できる「LIDAR」は、自動運転技術の実現における鍵を握る重要な技術として用いられています。そのLIDARを使って、地中に埋められた死体を発見する方法が開発されました。
A novel application of terrestrial LIDAR to characterize elevation change at human grave surfaces in support of narrowing down possible unmarked grave locations – ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0379073818302901Finding Murder Victims in Unmarked Graves Can Be Made Easier with Lasers, Study Shows – Motherboard
https://motherboard.vice.com/en_us/article/ev85wa/finding-murder-victims-in-unmarked-graves-can-be-made-easier-with-lasers-study-showsLIDARを使って死体を発見する技術を開発したのはオークリッジ国立研究所のK.A.Corcoran博士らの研究チームです。オークリッジ国立研究所とテネシー大学の研究グループは、かねてからテネシー大学構内に人間の死体を埋めてみて、死体がどのように腐敗・分解するのかを研究する施設「Body Farm」を作って観察を続けてきました。Body Farmについては以下のムービーで確認できます。
Tennessee’s Farm of Rotting Corpses – Motherboard – VICE – YouTube
Corcoran博士らはBody Farmを使って実験に協力して提供された献体6体を、実際の殺人犯が地中に死体を埋めるのと同様にスコップやつるはしなどで穴を掘って埋め、土をかけて穴をふさぎ、外からわからないように地中に死体を隠しました。なお、実際の状況を忠実に再現するために、死体は服の一部を着せたり、手錠をかけたりひもなどで縛ったりした状態で地中に埋めています。また、1体の死体を埋めた場所、3体の死体を埋めた場所、66体もの死体を埋めた場所の3種類のパターンだけでなく、対照群として穴を掘ったものの死体を埋めなかった場所も準備されました。
実験では地中に死体を埋めた直後から地中の表面をLIDARで計測して変化を調べました。死体が埋められた場所は、外から分からないようにきれいに地慣らしがされた場合でも、死体の腐敗・分解とともにわずかに地表面が沈むことから、この地中のわずかな沈み込みをLIDARで検出することで、死体が埋められていることを検出できるというのが研究の主たるアイデアでした。
実験の結果、LIDARによって死体の入っていない穴はほとんど沈み込みが確認できず、死体が埋められた場所のみを検出することに成功したとのこと。分解能の高いLIDARで人間の目では検出不可能なレベルでの地表面の変化を調べて死体の有無を見分けることに成功しています。
従来の人間や捜査犬による捜索に加える形でLIDARを活用することで、殺害され地中に埋められた死体を検出できるのではないかと、LIDARの捜査手法への活用が期待されています。
情報源:死体が埋められた場所をLIDARで検出する技術が登場、殺人事件の捜査への活用が期待される – GIGAZINE
ほぉ・・・