「ギザの大ピラミッド」は内部の部屋に電磁エネルギーを集められる構造になっていることが判明 – GIGAZINE

ほぉ・・・



By Aleksey Gureev

国際的な研究チームがエジプトのギザの大ピラミッドの物理的特性を解析した結果から、ピラミッドは電磁エネルギーを内部で共鳴させていくつかの部屋に集中させることが可能な構造になっていることが明らかにされました。ピラミッドということで非常にスケールの大きな発見なのですが、実際にはこの成果はナノ粒子の分野にも新たな発見を見いだすことにつながる可能性があります。

Electromagnetic properties of the Great Pyramid: First multipole resonances and energy concentration: Journal of Applied Physics: Vol 124, No 3
https://aip.scitation.org/doi/10.1063/1.5026556

Study reveals the Great Pyramid of Giza can focus electromagnetic energy
https://phys.org/news/2018-07-reveals-great-pyramid-giza-focus.html

この研究は、ロシア・サンクトペテルブルク情報技術・機械・光学大学(ITMO大学)などの科学者チームによって進められたもの。古代エジプトのクフ王によって建設が行われ、世界の七不思議の中で唯一現存するギザの大ピラミッドは非常に多くの謎に包まれたままの建造物ですが、研究チームはその構造に新たな隠された効果があることを解き明かしています。

ピラミッドは底辺の長さが一辺230メートル以上もある巨大な建造物で、ビッシリと石灰岩が積み上げられています。そのため、内部の構造はまだ完全には解明されていません。そこで研究チームは、ピラミッドの物理的特性を計算するにあたり「ピラミッドにはまだ発見されていない未知の部屋は存在しない」と「石灰岩が均等に積み上げられている」という前提に基づいて計算を行っています。

研究チームは、これらの前提のもとでピラミッドのモデルを作成し、数値モデリングを用いてピラミッドの電磁波特性を調査しました。研究チームはまず、「ピラミッド内の共振は波長が200~600メートルの電磁波(約1.5GHz~500KHz)によって誘導される」と仮定をたて、次にピラミッドの電磁応答のモデルを作成して消滅断面積を計算することで建造物内部のどの場所で電磁波が錯乱または吸収されるのかを見いだし、ピラミッド内部で電磁波がどのような挙動を見せるのかを数値的に導き出しました。

その結果、電磁波のエネルギーはピラミッド内部にある空間「王の間」「女王の間」そして「未完の地下室」の領域に集中することが判明しました。王の間と女王の間はピラミッドの中でも重要な空間であり、そこに電磁波が集中する構造になっているというのは実に興味深い結果といえます。さらに、それらと並んで電磁波が集まる場所に存在する「未完の地下室」が持つ意味がどのようなものなのか、そちらにも関心が引かれる所です。

しかし研究チームの論点は「ピラミッド内部の電磁波」ではなく、ナノメートルの世界でこのピラミッド構造がもたらす効果にある模様。電磁波を集中させる構造をもつナノ構造物を作成することで、より効率的なセンサーや効率の高い太陽光発電パネルの実現などに応用できると研究チームは考えているとのことです。

By Christopher Chan

情報源:「ギザの大ピラミッド」は内部の部屋に電磁エネルギーを集められる構造になっていることが判明 – GIGAZINE


マジかよ。