囲碁はなぁ、ヒカルの碁で一時期盛り上がったけど・・・
2020年8月31日 17時00分
囲碁の芝野虎丸名人に井山裕太棋聖が挑戦する、名人戦七番勝負第1局の前夜、コロナ禍のため前夜祭に代えて「ネット前夜祭」を開いた。
同じ会場にいながらソーシャルディスタンスをとり、オンライン会議システムによる異例の座談会。芝野名人は「自分を動物にたとえるなら、虎ではなく猫です」、井山挑戦者は「『虎丸め』と叫ぶのが日課になってます」。イヤホン装着でおよそ30分、冗談を振りまきながら場を盛り上げた。
大勝負を翌日に控え、ホンネはひとりにしてほしいはずだ。担当記者の私のむちゃぶりに応えてくれたのは、トップ棋士の使命感からくるものに違いない。囲碁の人気低迷に対する棋士の危機感を、折に触れて感じてきた。
1980年代に1千万人以上いた日本の囲碁人口は、200万人に激減したという調査もある。お隣の将棋界では、史上最年少の藤井聡太二冠の誕生でメディアが沸騰している。芝野名人は今年史上最年少で三冠を遂げたが、扱いの差は歴然としている。
私は小学生のとき、父に囲碁をやらされた。容赦なく勝つ父にムキになって打つうち、のめり込んだ。基本は陣取り合戦だが、そこに打った石の生死が絡む。敵陣に突入した石をめぐる攻防は、囲碁の醍醐(だいご)味の最たるものだ。
いくらことばを並べても、実際に打たないと面白さはわからない。碁打ちには、そんな突き放した態度があった――。現在SNSで囲碁の魅力を発信する棋士のことばは、記者の私にも痛かった。とっつきにくい囲碁用語を何の気もなしに使い、囲碁を知らない人を遠ざけていたのではないか。
芝野名人もこの夏、好きなJポップのハーモニーを自分で歌って合成し、ユーチューブにアップした。お世辞にもうまいとは言えないが、一生懸命の歌声にニヤリとした。
YouTube upしました
この動画に関してはバンバン低評価押してください笑
ご視聴後なんとも言えない気分になっても責任とりませんhttps://t.co/TC95egESHZ— 芝野虎丸 (@abih_sarot) June 15, 2020
その日、彼はツイッターに「『変なことすんな』みたいなコメントも何件か頂いてます」と書き込んだ。「日本囲碁界は数年前から、なにも変わらなければ潰れるだろうという状態が続いてます」。これも私の胸を刺した。
いつもはスルーしてるんですけど、今回も「変なことすんな」みたいなコメントも既に何件か頂いてます。
どのコメントも言いたいことは分かりますが、自分も好きでSNSやってるわけではないです。
日本囲碁界は数年前から、なにも変わらなければ潰れるだろうという状態が続いてます— 芝野虎丸 (@abih_sarot) June 15, 2020
20歳の名人が模索している。54歳の私こそ変わらなければと焦る。(文化くらし報道部・大出公二)
情報源:お隣は藤井聡太、差は歴然 懸命に歌う囲碁名人の危機感:朝日新聞デジタル
お隣は藤井聡太、差は歴然 懸命に歌う囲碁名人の危機感 https://t.co/qq2f7AwC9T
— 朝日新聞囲碁取材班 (@asahi_igo) August 31, 2020
囲碁担当記者のコラムです。危機感は相当です。将棋は藤井二冠が話題ですが、それだけでなく、ファンと棋士の関係性が育てた底力があります。囲碁も地道に頑張れば、面白さが伝わるはずと信じています。
お隣は藤井聡太、差は歴然 懸命に歌う囲碁名人の危機感 https://t.co/VSk8iQxS7P
— 高津祐典 (@yusuketakatsu) August 31, 2020
たくさんのコメント、ご意見ありがとうございます。
普段はしないツイートだからかいろいろ心配してくれた方も多く、ありがとうございます。
今後はまた、しょうもない呟きが続くと思いますが少しでもお楽しみ頂けたら嬉しいです https://t.co/IvBpDAKZ1J— 芝野虎丸 (@abih_sarot) June 17, 2020
ふむ・・・