平等院:国宝・雲中供養菩薩像 切断、薄板挟まれていた – 毎日新聞

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雲中供養菩薩像南14号=平等院提供
雲中供養菩薩像南14号=平等院提供

◇前傾姿勢にするためか CTスキャンで判明

平等院(京都府宇治市)は、所蔵する国宝・雲中供養菩薩像52体のうち1体で、像が上下で切り離されて薄板材が挟まれていたことが分かったと発表した。上半身を左斜め前方に傾けるため微調整したとみられる。奈良国立博物館(奈良市)が昨年、展示のため借り受けた後、X線CTスキャン調査をして判明した。

雲中供養菩薩像は鳳凰堂の本尊・阿弥陀如来座像を囲む壁面に1053年の創建時から掲げられ、仏師・定朝の工房で作られたとされる。現在は約半数が複製。今回調査したのは平等院ミュージアム鳳翔館で保管されている雲に乗って鼓を打つ姿をした高さ62・3センチの「南14号」。体部を彫った後、縦に割って中を空洞にし、仕上げの段階で上下にも割り、背面に厚さ最大3・5ミリの板材を入れたと推定されるという。他の雲中供養菩薩像にも同様の技巧が施されたとみられるものがあるが、調査はされていない。

「像が掲げられた壁面は高さ約5メートルあるので、下から見上げた時より正面に、雲に乗って向かって来るように見えるようにしたのではないか」と平等院は推測している。

また、像は空洞が極めて大きく彫られ、最も薄い部分は4ミリしかないことも分かった。壁面に掲げるため軽量化を図ったとみられるという。【矢倉健次】

情報源:<平等院>国宝・雲中供養菩薩像 切断、薄板挟まれていた(毎日新聞) – Yahoo!ニュース

情報源:平等院:国宝・雲中供養菩薩像 切断、薄板挟まれていた – 毎日新聞


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