空飛ぶ電車、翼は着脱式 「筒型車両」と合体、フランスの新興企業が売り込み (1/2ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ)

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アッカの「リンク・アンド・フライ」コンセプトに基づき設計された機体(同社提供)
アッカの「リンク・アンド・フライ」コンセプトに基づき設計された機体(同社提供)

米首都圏を走る超高速地下交通システムや空飛ぶタクシーなど革命的な移動手段の実用化に向けた取り組みが進む中、フランスの新興企業が“空飛ぶ電車”の開発構想を打ち出し、注目を集めている。

滑走路に着陸した飛行機の翼が外れて電車に変身し、レールの上を走ってあなたを最寄り駅まで運んでくれるとしたら、それはまるでスパイ映画「007」シリーズに登場する技術者「Q」が発明する秘密兵器のようだ。

さまざまな産業分野にエンジニア・コンサルティングサービスを提供するフランスのアッカ・テクノロジーズが米ボーイングなどに売り込もうとしているのはまさにそういった類いのもので、航空機設計の新コンセプト「リンク・アンド・フライ」だ。

複数の顧客が関心

アッカのモーリス・リッチ最高経営責任者(CEO)は19日までにパリでインタビューに応じ、「自動車の電化・自動化の後、次に大きな嵐が起きるのは飛行機の分野だろう」と語った。同社は欧州のルノーやエアバスなどへの依存抑制を図っており、現在は米ボーイングなどを主な顧客ターゲットとしている。

アッカの斬新なコンセプトでは、乗客は最寄り駅で筒型の電車もどきに乗り込み、空港に向かう途中に網膜スキャンでセキュリティーチェックを受ける。空港で待機する翼部分と筒型の電車もどきを合体させ、離陸する。

リッチ氏によると、こうした構想を3Dモデル動画で紹介し、アジアで複数の見込み顧客の関心を集めた。具体的な社名は挙げていない。

リンク・アンド・フライの大きさや想定運航用途は、エアバスの中・短距離旅客機A320と同様の設計で、短距離航路を162人の乗客を乗せて運航する。座席を取り外して貨物輸送にも利用できる。取り外し式の翼の翼幅は約49メートル、全長は34メートル、全高は8メートルだ。エンジンは上部に固定される。

米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズが「空飛ぶタクシー」構想を推進し、米IT大手グーグルの共同創業者、ラリー・ペイジ氏が出資する新興企業キティー・ホークは1人乗り電動航空機の開発を進めるなど、ハイテク各社が既成概念を打ち破るようなアイデアを相次いで発表する中、航空機メーカーも迎撃を開始。エアバスは未来の交通を担う部門を新設し、ボーイングは個人用飛行装置ジェットパックの分野に進出している。

株価30%余り上昇

アッカの時価総額は約12億ユーロ(約1520億円)で、リッチ氏が筆頭株主だ。顧客は同社のエンジニアをプロジェクトベースでコンサルタントとして雇える。アッカは2008年に自動運転車の構想を打ち出し、14年には仏複合企業体グループ・ダッソーの傘下のハイテク企業ダッソー・システムズと組んで自動車メーカーにサービスを提供した。株価は今年に入り30%余り上昇している。

リッチ氏は「航空機はさらに効率アップを図り、環境汚染や騒音を低減する必要がある」と指摘。「当社の役割は顧客に未来の技術を指し示すことだ」と述べた。(ブルームバーグ Marie Mawad、Ania Nussbaum)

情報源:空飛ぶ電車、翼は着脱式 「筒型車両」と合体、フランスの新興企業が売り込み (1/2ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ)


へぇ・・・