勝てば文句なしの昇級
2022/3/8 18:00
将棋の藤井聡太五冠(19)=棋聖・竜王・王位・叡王・王将=の「トップ棋士の証し」とされる順位戦A級への昇級が懸かったB級1組の最終対局が9日、東京都渋谷区の将棋会館などで一斉に行われる。B級1組で単独首位の藤井五冠は最終局に勝てば自力で、敗れても昇級を争うライバルの結果によっては昇級できる。順位戦は名人戦の予選にあたり、谷川浩司九段(59)が持つ21歳2カ月の名人獲得最年少記録を藤井五冠が更新するには、今期のA級昇級が必須。藤井五冠にとって今年度最後でもある9日の対局は大一番となる。
A級への条件
八大タイトルの中で最も歴史が古い「名人戦」。その予選にあたる順位戦は最上位のA級からC級2組まで5クラスあり、A級(原則定員10人)で1位の成績をとった棋士が名人戦七番勝負に挑戦できる。クラスごとに1年通して対局。成績によって昇・降級がある。
B級1組には13人がおり、A級に昇級できるのは2人。8日時点で9勝2敗で首位に立つ藤井五冠と、8勝3敗で追う稲葉陽(あきら)八段(33)と千田翔太七段(27)の3人が昇級の可能性を残している。9日に藤井五冠が勝てば文句なしに昇級。負けた場合でも、稲葉八段か千田七段のいずれかが負ければ藤井五冠は昇級できる。
ただし藤井五冠が敗れ、稲葉八段と千田七段がともに勝った場合、3人の勝ち星が並ぶ。順位戦は前期の成績を基に、あらかじめ棋士ごとに順位が付けられており、勝ち星が並ぶと上位の棋士が優先される。
稲葉八段(1位)と千田七段(7位)が優先され、藤井五冠(11位)は昇級枠からもれることになる。
最終局は連勝を止めた男
藤井五冠が今期昇級できなければ、藤井五冠の「最年少名人」の道が途絶える。現在の最年少記録保持者は谷川九段で、昭和58年に達成した21歳2カ月。更新するには来期のA級で成績1位を収め、令和5年の名人戦七番勝負(例年4~7月開催)で名人を獲得する必要があるからだ。
9日の対局は藤井五冠が負けても「他力」での昇級の可能性は残るとはいえ、勝って「自力」での昇級を目指したいところだが、相手は佐々木勇気七段(27)。平成29年、デビュー戦から負けなしで連勝中の藤井四段(当時)に初めて黒星を付け、30連勝を阻止した因縁の相手として知られる。
5年連続の勝率8割なるか
藤井五冠にとり、9日は年度最後の対局でもある。今年度の勝率は8日現在で8割1分(51勝12敗)。藤井五冠は勝てば、デビュー以来5年連続の年度勝率8割以上が確定する。
敗れれば初めて年度勝率が8割を切るが、今年度はヒューリック杯棋聖戦、王位戦、叡王戦、竜王戦、王将戦と5つのタイトル戦で渡辺明二冠(37)=名人・棋王=や豊島将之九段(31)といったトップ棋士を相手にすべて勝利した。それ以外の棋戦でも相手は強敵ばかりで、この高い勝率は驚異的でもある。
藤井五冠がA級昇級を決め、5年連続の勝率8割超を達成するのか。9日は重要な一局となる。(中島高幸)
情報源:藤井聡太「谷川超え」懸け大一番 9日に今期最終戦 – 産経ニュース
B級1組11回戦
現在進行中の第80期B級1組順位戦9日(木)は13回戦、6対局が行われます。
対戦組み合わせ、対局場は以下の通りです。
【東京・将棋会館】
▲佐々木勇気七段-△藤井聡太竜王(※)
▲稲葉 陽八段-△郷田真隆九段(※・YouTube)
▲千田翔太七段-△木村一基九段(※・YouTube)
▲三浦弘行九段-△松尾 歩八段
▲近藤誠也七段-△屋敷伸之九段
これらの対局の模様は、名人戦棋譜速報と日本将棋連盟ライブ中継でご覧いただくことができます。(ライブ中継は※の対局のみ)。横山泰明七段は抜け番です。
情報源:第80期名人戦・順位戦 B級1組
藤井聡太「谷川超え」懸け大一番 9日に今期最終戦https://t.co/Sk8jQyZLQg
順位戦は名人戦の予選にあたり、谷川浩司九段が持つ21歳2カ月の名人獲得最年少記録を藤井五冠が更新するには、今期のA級昇級が必須。藤井五冠にとって今年度最後でもある9日の対局は大一番となる
— 産経ニュース (@Sankei_news) March 8, 2022
▲佐々木勇気七段-△藤井聡太竜王
先後はリーグ抽選時に決まっており、佐々木勇気七段の先手
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- 名人戦・順位戦 |棋戦|日本将棋連盟
- 第80期名人戦・順位戦 七番勝負/A級
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- 第78期将棋名人戦七番勝負 ライブ中継:朝日新聞デジタル
負けると他力。
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