前期順位戦
2022年1月23日 5時00分
2021年2月9日、東京・将棋会館。第79期将棋名人戦・B級2組順位戦で藤井聡太(19)は窪田義行(49)と対戦した。同組は25人が各10戦して成績上位3人がB級1組に昇級する。藤井はここまで8戦全勝。佐々木勇気(27)が7勝1敗で続き、6勝2敗が3人いる状況で、藤井は勝てば昇級が決まる。
対局は大広間の一角で行われた。窪田は第68期から12期連続でB級2組に所属する、四間飛車戦法のスペシャリストだ。
窪田の先手四間飛車に藤井は急戦策を採用。終盤は互いに敵陣に飛車を打ち合い、どちらの攻めが速いかという戦いになった。守りは藤井陣の方が薄く、単純な攻め合いでは分が悪い。そこで藤井は△8二香と相手のと金が利いているところに犠打を放った。取らせることで相手の攻めを遅らせる高等戦術だ。
ABEMAで解説していた行方尚史(48)は「思わぬところに手が行きました。さすがの視野の広さですね」。同じく解説役の青嶋未来(26)は「思いついても指せない。すごい手ですね」と感嘆した。この犠打が利き、藤井が優位に立った。相手の固い防御とは反対側の端を攻め、一気に攻略。窪田は持ち時間を1時間以上残して投了を余儀なくされた。
9連勝となった藤井は最終戦を残して昇級が決定。感想を聞かれると、「昇級する可能性は高いと思っていたんですけど、勝って決めることができてよかった」。B級1組の印象については「対戦相手が厳しくなるかなと思うので、これからまた実力をつける必要があるかなと思います」と話した。この後、3月10日に行われた最終戦でも藤井は中村太地(33)との激戦を制し、前期のC級1組から続く順位戦の連勝を21に伸ばした。=敬称略(村上耕司)
◆次週は「名人戦ニュース」です。次回の「大志」は2月6日に掲載します。
情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)画期編:3 「犠打」で形勢逆転、B級1組昇級決める:朝日新聞デジタル
村)昨年は2月に昇級が決まりました。今年はどうでしょうか。
(大志 藤井聡太のいる時代)画期編:3 「犠打」で形勢逆転、B級1組昇級決める:朝日新聞デジタル https://t.co/tNkob6xOHO #— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) January 22, 2022
今期は11局を終えて2敗の暫定1位。
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