ほぉ・・・
2020年6月21日 5時00分
2019年7月19日、高校2年だった藤井聡太七段は17歳の誕生日を迎えた。17歳最初の公式戦は4日後。重要な対局が待っていた。第32期竜王戦の決勝トーナメント準々決勝。相手は当時、王位と合わせて二冠の豊島将之名人(30)。対局前の時点で公式戦では豊島の2勝0敗。藤井にとって難敵だった。
7月23日、大阪市福島区の関西将棋会館での対局。会館2階の道場では大盤解説会が特別に催された。戦型は「角換わり」。序盤で豊島が端攻めも視野に自陣角を放ったのに対し、藤井は玉を端から遠ざけ、中央に組み替えた。この藤井の構想が秀逸で、豊島は「うまく指され、作戦負けでした」。
夜戦に入り、力のこもった応酬が続き、形勢は微妙に揺れたようだ。両者とも5時間の持ち時間をほぼ使い、1分将棋に。最後は豊島が藤井玉をぴったり詰ます順を発見し、熱戦に終止符を打った。終局は午後10時48分。直後のインタビューで、勝った豊島は「分からないまま指していた」と2度、繰り返した。敗れた藤井は「駒がぶつかってからの『読みの精度』で差が出てしまった」と冷静に語った。藤井にとって竜王挑戦の可能性を断たれる、痛い黒星だった。
藤井に勝った豊島は、続く準決勝で渡辺明三冠(36)に勝利。その後の挑戦者決定三番勝負では木村一基(かずき)・当時九段(46)に2勝1敗で競り勝って挑戦権を握り、竜王奪取につなげた。付け加えると、挑戦者決定三番勝負第3局で豊島は、玉を中央に組み替える作戦を採用した。そう、豊島が「作戦負け」を余儀なくされた、あの藤井の構想だ。後日、豊島は「あの構想は勉強になりました」と明かしている。藤井戦は豊島にとって竜王への道を切り開く、大きな勝負だった。=敬称略(佐藤圭司)
◆次週は「名人戦ニュース」で、7月5日から「番外編」の予定です。
情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)鍛錬編:10 豊島名人に惜敗、でも「作戦勝ち」:朝日新聞デジタル
村)「挑戦者決定三番勝負第3局で豊島は、玉を中央に組み替える作戦を採用した。そう、豊島が『作戦負け』を余儀なくされた、あの藤井の構想だ」「あの構想は勉強になりました」
(大志 藤井聡太のいる時代)鍛錬編:10 豊島名人に惜敗、でも「作戦勝ち」 https://t.co/n1X6QDNqAJ— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) June 21, 2020
へぇ・・・