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イギリスの欧州連合(EU)からの離脱をめぐり紛糾する英下院(定数650)で、テリーザ・メイ英首相は27日、自分がEUとまとめた離脱協定を可決すれば首相を辞任する用意があると与党・保守党の下院議員に伝えた。首相の協定に代わる議員提出案8案に対する「示唆的投票」では、2度目の国民投票案を含むいずれの案も過半数を得られず否決された。
下院は27日深夜、すでに2度にわたり否決した首相のブレグジット(イギリスのEU離脱)協定に代わる議員案8案に対する「示唆的投票」を行った。
このうち、「離脱案について国民の確認を得る」ための国民投票を実施するという案は賛成268、反対295で否決された。このほか、関税同盟には残る案や、単一市場に留まる案、ブレグジットを中止する案などもすべて否決された。
2度目の国民投票案は、最大野党・労働党のデイム・マーガレット・ベケット議員が提出したもので、268票と最多の賛成票を得た。
これについて野党・スコットランド国民党(SNP)のイアン・ブラックフォード議員は、首相の離脱協定への賛成票よりも多いので「総選挙を実施し英国民の声を聞くしかない」と話した。
一方、政府のスティーヴン・バークリーEU離脱相は、議員案がいずれも否決されたという結果は「単純な前進方法はない」という証だと述べ、首相がEUとまとめた離脱協定が「一番良い選択肢」だと強調。もし下院がこの離脱協定を支持しないなら、ブレグジットの手続きがいったいどうやって終わるのか「何の保証もない」と釘を刺した。
前例のない示唆的投票の手続きをまとめた保守党のサー・オリヴァー・レトウィン議員は、どの案も過半数を得られなかったのは「残念だ」と述べたが、ベケット議員は、「示唆的投票」の目標は現時点でひとつの案をまとめることではなく、議会の妥協点を探ることだと述べ、それは「千の花が花開くようにすることだ」と話した。
強硬な離脱派のマーク・フランソワ議員(保守党)は、議員たちが「議事進行の決定権を奪取しようとした」この試みは失敗し、国民は下院の様子を「呆れて眺めている」はずだと批判した。
この「示唆的投票」には政府への拘束力はないが、どのような案が下院の支持を受けやすいのかを探るものとして実施されることになった。審議は4月1日にも継続する見通し。
27日に審議された議員提出のブレグジット8案
- 関税同盟:EU離脱後、イギリスはただちにEUとの新しい関税同盟について交渉を始めるというもの――賛成264 反対272
- 確認のための(2度目の)国民投票:議会を通過した離脱協定に対し、批准の前に国民に是非を問う案――賛成268反対295
- 4月12日に合意なし離脱――賛成160 反対400
- 単一市場2.0:欧州自由貿易協定(EFTA)に再加入し、欧州経済領域(EEA)にとどまることで、ブレグジット後も単一市場にとどまる案。北アイルランドについては、バックストップに代わる「包括的関税パートナーシップ」が交わされる。また、条件付きで人の自由な移動を認める――賛成188 反対283
- EFTAおよびEEAへの加入:EFTAに再加入し、EEAの既存ルールには従うものの、施行にはイギリスの裁判所の承認を必要とする案。北アイルランドについてはEUとの関税同盟関係にはならず、代わりとなる合意を模索する――賛成65反対377
- ブレグジット中止:EU基本条約(リスボン条約)第50条を破棄し、EUから離脱しない選択肢。条件として、政府が協定への支持を取り付けられなかった場合、議会は離脱日の2日前に合意なしブレグジットについて採決する。この採決で合意なしブレグジットが否決された場合に限り、ブレグジットを中止するというもの――賛成184 反対293
- モルトハウス妥協案A:メイ首相の離脱協定からバックストップを除外し、代わりの合意を加える案――賛成139 反対422
- 労働党案:単一市場との「緊密な連携」や労働者の権利保護などを含む――賛成237反対307
メイ首相は「示唆的投票」に先立ち、保守党議員に対し「この国とこの党にとって正しいことを行うため、思っていたよりも早くこの職を辞する用意がある」と伝えた。
首相は、次段階のブレグジット交渉の先頭に自分が立つのを大半の保守党議員が望んでいないことは承知していると述べ、「その邪魔をするつもりはない」と述べた。
しかし、首相と閣外協力する北アイルランドの民主統一党(DUP、10議席)は、求めている修正が今も加えられていないため、離脱協定を支持するつもりはないと表明した。
BBCのローラ・クンスバーグ政治編集長は、DUPがこの時点でも離脱協定を支持しないのは、首相官邸にとって「大打撃だ」と話している。
(英語記事 Brexit: No majority for any options after MPs’ votesBrexit / :Theresa May vows to stand down if deal is passed)
情報源:英首相、ブレグジット協定可決なら辞任意向 代替8案の「示唆的投票」は否決(BBC News) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:英首相、ブレグジット協定可決なら辞任意向 代替8案の「示唆的投票」は否決 – BBCニュース
英 メイ首相 EU離脱後に辞任する意向
2019年3月28日 4時17分
イギリスのメイ首相は、与党・保守党の議員の集会に出席し、議会による承認が難航しているEU=ヨーロッパ連合からの離脱の条件を定めた「協定案」への支持を訴えたうえで、離脱を成し遂げれば辞任する意向を示しました。
イギリスのメイ首相は、EUからの離脱の条件を定めた「協定案」をめぐり議会がこう着状態に陥る中、27日、与党・保守党の議員の集会に出席しました。
この中でメイ首相は、「国も政党も試練にたたされているが、あと少しで、新しい1章が開けるのだ」と述べEUからの離脱を成し遂げる決意を改めて示しました。
そのうえで「いま党内で新しい指導者が必要だという声が出ていることは理解している」と辞任を求める声が広がっていることを認め、「望んでいたよりも早く職を去る用意があるが、その前に離脱協定案を支持し、歴史的な責務が実現できるよう力を貸してほしい」と述べ、協定案が承認され、離脱を成し遂げることができれば辞任する意向を示しました。
EUは「協定案」がイギリス議会で承認されなければ当面、来月12日までしか離脱の延期は認めないという考えを示しています。
メイ首相は、これまで2回にわたって大差で否決されている「協定案」の3回目の採決に向けて、みずからの辞任と引き換えに支持を呼びかけた形です。
情報源:英 メイ首相 EU離脱後に辞任する意向示す | NHKニュース
[27日 ロイター] – 英与党・保守党のある議員は27日、メイ首相が議員らに対し、自身の離脱協定案が議会で承認されれば辞任する考えを示したと明らかにした。
この議員は匿名を条件に「首相は離脱案が議会を通過すれば退陣する」と述べた。また別の議員は、メイ氏は辞任の時期を明かさなかったものの、早期になるとの印象を持ったとした。
情報源:メイ英首相、離脱協定案が議会承認されれば辞任へ(ロイター) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:メイ英首相、離脱協定案が議会承認されれば辞任へ | ロイター
2019年3月28日03時05分
英国のメイ首相が27日夕(日本時間28日未明)、欧州連合(EU)から離脱した後に辞任する意向を、与党・保守党議員の前で表明した。離脱をめぐる議論が行き詰まるなか、メイ氏は党首と首相の座を譲る約束と引き換えに、自身の離脱協定案を支持するよう、所属議員に呼びかけた。メイ氏は週内に協定案が可決されることを目指している。
メイ氏は、保守党議員が集まる非公開の集会で演説。英首相官邸によると、協定案を英議会で可決させてEUを離脱したら、離脱後に必要になる通商協定など、次の段階の交渉は、後任のリーダーに任せる意向を示したという。
メイ政権は昨年11月、離脱条件を定めた協定案についてEUと合意した。だが、協定案には、英領北アイルランドと地続きのアイルランド共和国との間に物理的な国境をつくらないため、他に解決策がない限り英国がEUの関税ルールに従い続けねばならないという規定があり、EUからの「主権回復」を重視する保守党内の強硬離脱派らが反発。英議会での採決では2度、大差で否決された。メイ氏は今週中にも3度目の採決をめざしているが、多数派工作は難航していた。
ただ、行き詰まりが長引き、離脱を長期に延期せざるをえなくなることを恐れた強硬離脱派が、ここにきて態度を軟化させている。離脱の長期延期よりは早く確実に離脱できた方がいいと、メイ氏の協定案支持に回る可能性を示唆するようになっていた。党内からは、メイ氏が近く辞任する意向を明確にすれば、一定数が協定案支持に回るとの予測が出ていた。
英国のEU離脱予定日は当初3月29日だったが、英議会の議論がまとまらず、少なくとも4月12日まで延期されることが決まっている。
情報源:メイ首相「EU離脱後に辞任」の意向 与党議員に表明:朝日新聞デジタル
【3月28日 AFP】(更新)テリーザ・メイ(Theresa May)英首相は27日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐる自身の協定案が議会で可決されれば辞任すると確約した。ブレグジットをめぐり分裂する議会での行き詰まり打開が狙い。
数か月にわたり圧力にさらされてきたメイ氏は、与党・保守党議員らとの会合で、自身がEUとの厳しい交渉の末にまとめた離脱協定案を支持すれば、自身は退陣すると表明。議会ではこの2時間後、メイ氏の案を置き換える土壇場の離脱案立案を目指す一連の採決が行われる予定で、メイ氏はその直前に劇的な策に出た形だ。
議会で開かれた議員らとの非公開会合で、メイ氏は英国のEU離脱後、英首相として対EU関係に関する交渉を率いることはないと表明。首相官邸によると、メイ氏は「ブレグジット交渉の第2段階では新たなアプローチ、新たな指導者が望まれていることは認識しており、自分はそれを阻まない」と述べた。
メイ氏は「しかしわれわれは協定案を通過させ、ブレグジットを実現する必要がある。私は国のため、党のために正しいことを行うため、予定より早くこの職を離れる準備ができている」とし、議員らに協定案の支持を呼び掛けた。(c)AFP/Robin MILLARD
情報源:英首相、EU離脱案可決なら辞任 議員らに確約(AFP=時事) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:英首相、EU離脱案可決なら辞任 議員らに確約 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News
[ロンドン 27日 ロイター] – 英国のメイ首相は27日、議会が3度目の採決で自身の欧州連合(EU)離脱協定案を可決すれば辞任する意向を表明した。
与党・保守党の議員会合で、協定案が最終的に可決されれば退任し、将来の対EU関係を巡る交渉で新しい指導者が次の段階を進めるよう円滑な交代を約束する考えを示した。
メイ氏は「党内議員らの空気を非常にはっきりとつかんだ」とし、「離脱交渉第2段階で新たなアプローチ、新たな指導者が求められていると認識しており、妨げるつもりはない」と言明した。
首相官邸が公表した要約によると、メイ氏は「わが国、わが党にとって正しいことを行うため、意図していた時期も早く辞任する用意がある」と述べた。
政府は29日、メイ氏の協定案を議会に再び上程する見込み。首相官邸は、協定案の議会通過を仮定した上で、後任候補が5月22日以降に選出される見通しを示した。
保守党内のEU離脱推進派「ユーロピアン・リサーチ・グループ(ERG)」を率いるジェイコブ・リースモグ氏は、北アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)が支持か棄権すれば、メイ氏の協定案に消極的ながら賛成票を投じる考えを示した。
英タイムズ紙記者はERG筋の話として、陣営内の40人がメイ氏の協定案支持に回り、40人が態度未定と伝えた。承認獲得には党内で先に反対票を投じた75人が支持に回る必要がある。タイムズ紙によると強硬離脱派の旗頭、ボリス・ジョンソン氏もメイ氏の協定案支持に回ったもようだ。
保守党内には、メイ氏がより厳しい姿勢でEUと交渉しなかったため、混乱を招いたとの声が多く聞かれる。議員の1人は「避けて通れなかったことで、メイ氏は正しい決断を下したと感じている。メイ氏が党内の空気を実際に読んだことは驚きだった」と話した。
*内容を追加しました。
情報源:メイ英首相、EU離脱協定案可決後に辞任へ 与党に表明(ロイター) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:メイ英首相、EU離脱協定案可決後に辞任へ 与党に表明 | ロイター
代替8案の「示唆的投票」は否決
2019年3月28日 8時06分
イギリス議会は、EU=ヨーロッパ連合からの離脱をめぐるこう着状態の打開を目指し、メイ首相の離脱方針以外で議会が支持できる選択肢があるか投票を行いましたが、いずれも賛成多数を得られませんでした。一方、メイ首相は、辞任と引き換えにあくまで自身の案への支持を求めており、議会と政府の主導権争いが激しさを増しています。
イギリスのEUからの離脱については、メイ首相がEUと合意した「離脱協定案」が、これまで2回議会で否決され、政府は29日に予定していた離脱を延期することを余儀なくされました。
メイ首相がみずからの協定案の議会での承認をあきらめない姿勢を示す中、議会は、こう着状態の打開を目指して、首相の案以外で賛成多数を得られる選択肢があるかどうか審議しました。
議会では、合意なき離脱に進む、2度目の国民投票を実施する、EUの関税同盟にとどまるなど、8つの選択肢について、それぞれ投票が行われました。
その結果、2度目の国民投票の実施と関税同盟にとどまるという選択肢が最も支持されましたが、いずれも賛成多数は得られず、議員からは、選択肢を絞って来週、再び投票するべきだとの提案が出ています。
今回の投票結果に法的拘束力はなく、メイ首相も「建設的な姿勢で審議に応じるが、政府は結果に縛られない」と述べています。投票に先立ってメイ首相は、辞任と引き換えにみずからの協定案への支持を与党・保守党の議員に呼びかけたことから、協定案の3度目の採決を急ごうとしているという見方も出ていて、議会と政府の主導権争いが激しさを増しています。
EU大統領長期の離脱延期認める考え示す
イギリス議会での投票を前に、EUのトゥスク大統領は27日、ヨーロッパ議会で演説し、離脱の撤回を求めるイギリスのウェブサイト上におよそ580万人分の署名が集まったことに触れ、「署名した600万もの人たちを裏切ることはできない。EUに残りたいという人たちは増え続けている」と指摘しました。
そのうえで、EU内部に「長期にわたる離脱の延期は認めるべきではない」との意見があることを念頭に、「もしイギリスが戦略を見直すなら、長期の延期を受け入れなければならない」と述べ、離脱の撤回や2度目の国民投票を実施する可能性もあるとして、イギリスの今後の方針いかんでは長期にわたる離脱の延期を認めるべきだとの考えを示しました。
示唆的投票に法的拘束力なし
「示唆的投票」は、メイ首相がEUと合意した離脱協定案をめぐる議会のこう着状態を打破しようと、超党派の議員が提案して行われることになりました。
EUからの離脱方針について、議会で過半数を得られる案があるかどうかを調べるため、いわば政策の「人気投票」を行うもので、選択肢には、メイ首相が否定してきた「2度目の国民投票の実施」などが含まれています。
投票の結果に法的な拘束力はありませんが、もし議会で圧倒的な支持を集める案があれば、メイ首相に対し、政策の転換を求める圧力になるとみられます。
一方で、過半数を得る案が出ない可能性もあり、その場合には、上位の案に絞って再び、投票を行うことも検討されています。イギリスでは2003年に上院の改革をめぐって「示唆的投票」が行われましたが、示された7つの選択肢のうち過半数を得る案はなかったということです。
示唆的投票が行われる8つの選択肢
メイ首相は、イギリスがこれまでEUの一員として参加してきたモノや人の移動が自由な「単一市場」と、域内では関税なしで貿易し域外に対しては関税を共通化する「関税同盟」から撤退することを前提に、EUとの間で離脱協定案をまとめました。
今回、「示唆的投票」が行われる8つの選択肢には、離脱後のEUとの関係について、メイ首相の方針とは異なるものや、離脱を抜本的に見直すものも含まれています。
1「単一市場に残留」。北欧の国ノルウェーをモデルにEUの単一市場にとどまるものです。
2「単一市場に残り、新しい貿易ルールを交渉」。こちらもノルウェーをモデルに離脱後もEUの「単一市場」にとどまるもので、「関税同盟」の代わりとなる取り決めについて、EUと交渉します。
3「関税同盟に参加」。EUの「関税同盟」に参加します。イギリスは各国と独自に自由貿易協定を結ぶことを目指していますが、これは難しくなります。
4「関税同盟に残り、EUと密接な関係を維持」。EUの「関税同盟」に参加するとともに、ルールなどをEUに合わせることでEUとの密接な関係を続けます。
5「分担金払い移行期間へ」。イギリスが離脱したあともEUに分担金を支払い続けることで、最大2年間はモノの行き来が自由な状態を維持し、その間に将来の関係について協議します。本来、離脱協定が発効しなければ得られない移行期間を、お金を払うことで得る形となります。
6「合意なき離脱」。EUとの間で何の取り決めも結ばない状態で来月12日に離脱します。EUとの貿易で関税や通関手続きが復活するなど暮らしや経済活動に大きな影響があるとされています。
7「2回目の国民投票実施」。イギリスが進むべき道を国民投票によって改めて国民に問います。離脱の撤回も含めて国民が意思を表示することになるとみられます。
8「離脱の撤回」。EUからの離脱そのものを条件付きで撤回します。離脱の期限の2日前になっても協定案が承認されず、議会が合意なき離脱を否決した場合、離脱を取りやめます。
情報源:英議会 EU離脱の”代替案” いずれも賛成多数得られず | NHKニュース
2019年03月28日07時21分
【ロンドン時事】英議会下院は27日、政府の欧州連合(EU)離脱案の代替策を探る投票を行い、8件の提案はいずれも反対が賛成を上回った。
情報源:EU離脱の代替策、支持集まらず=8提案全て反対-英議会(時事通信) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:EU離脱の代替策、支持集まらず=8提案全て反対-英議会:時事ドットコム
[ロンドン 27日 ロイター] – 英下院は27日、欧州連合(EU)離脱に関し過半数の支持が得られる代替案を模索するための「示唆的投票(indicative vote)」を実施し、8つの案すべてで反対票が賛成票を上回った。
情報源:英下院、EU離脱代替案探る投票で8件とも反対多数(ロイター) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:英下院、EU離脱代替案探る投票で8件とも反対多数 | ロイター
2019年3月28日07時51分
英国の欧州連合(EU)からの離脱をめぐり、英議会下院(定数650)は27日夜(日本時間28日朝)、メイ政権の離脱協定案の代替案を探る投票をした。2回目の国民投票の実施や、離脱後もEUと緊密な関係を保つ案など、八つの案の是非が問われたが、いずれの案も反対票が賛成票を上回り、過半数の支持を得た案はなかった。
英国のEU離脱は3月29日の予定だったが、離脱条件を定めたEUとの協定案についての英議会の意見がまとまらず、少なくとも4月12日まで延期されている。そこで、議会の超党派議員らが協定案の代替案をさぐる投票を提案。この日の投票となった。
議員からは計16の提案があり、うち議長が選んだ八つの案について、賛否を投票した。賛成票がもっとも多かったのは、EUとの合意内容は国民投票で承認を得なければならないという案。最大野党・労働党のベテラン議員らが提出し、賛成が268票、反対が295票だった。
その次に賛成票が多かったのは、域内貿易に関税をかけないEUの「関税同盟」に離脱後も残り、EUと緊密な関係を保つ案で、賛成が264票、反対は272票だった。
EUとの取り決めがないまま4月12日に「合意なき離脱」をする案や、離脱撤回案などへの支持は広がらなかった。バークリー離脱相は「投票結果は、メイ首相の離脱協定案が最良だということを示した」と語った。
投票を主導した超党派の議員側は、賛成票が比較的多かった案に絞って4月1日にも再投票するなど、過半数の支持が得られる案を引き続き模索する意向だ。ただ、その投票結果は、政府を拘束する力を持たない。メイ氏も、結果に必ずしも従わない考えを示している。
メイ氏がEUと昨年11月に合意した離脱協定案は、与党・保守党内からも強い反発を受け、すでに2回、下院で大差で否決されている。メイ氏はそれでも、29日にも3回目の協定案採決に臨む意向だが、多数派工作は難航している。
情報源:EU離脱の代替8案、いずれも反対多数 英議会:朝日新聞デジタル
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