(大志 藤井聡太のいる時代)挑戦編:3 「振り駒」には弱い?なぜか続く後手番:朝日新聞デジタル

ふむ・・・


2019年3月3日05時00分

新人王戦の準々決勝で敗れた、当時四段の藤井聡太七段(右)。この対局でも後手番だった=2017年9月、東京都渋谷区
新人王戦の準々決勝で敗れた、当時四段の藤井聡太七段(右)。この対局でも後手番だった=2017年9月、東京都渋谷区

2017年夏。当時四段の藤井聡太七段(16)は、「公式戦29連勝」で注目を集める一方、「運のなさ」もささやかれるようになった。対局の際、後手番になることが目立ったためだ。

29連勝中、事前に手番が決まっている順位戦1局を含め、後手番は17局。6割弱の割合だが、8局連続の時もあった。7~9月、新人王戦など若手が対象となる三つのトーナメントで敗れて「初優勝」の機会を逃したが、それらも後手番。対局直前、藤井の後手番が決まると、「まただ」というコメントがネット中継の画面に流れる。

先手番か後手番かは通常、「振り駒」で決める。両対局者が駒を並べた後、記録係が上位者の歩5枚を取って手の中で振り、畳の上にまく。表が多く出たら、上位者が先手番、裏の「と金」が多く出たら、上位者が後手番だ。先に指す先手番が主導権を握りやすいため、17年度の公式戦では、先手番の勝率が5割2分9厘だった。

藤井の先手番の通算勝率は8割8分9厘。後手番でも8割2分9厘と高いが、先手番より落ちる。藤井の将棋を紹介する書籍で解説を務めた村山慈明(やすあき)七段(34)は「後手番の時、相手の方針についていく指し方を選ぶ印象がある」と分析する。一流棋士との対戦では、先手番の相手のペースにのせられ、押し切られたこともしばしばあった。

だが、今年の朝日杯将棋オープン戦では、その印象を変える快進撃を見せた。すべて後手番だった藤井は4連勝で優勝、決勝では渡辺明二冠(34)に快勝した。「運の強さ」はともかく、将棋の技術においてはさらなる成長を印象づけている。

ただ、次の朝日杯への意欲を問われた藤井は、こう答えている。「今年は本戦ですべて後手番だったので、来年は少しは先手番が欲しいです」=敬称略(村瀬信也)

◆毎週日曜に掲載します。

情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)挑戦編:3 「振り駒」には弱い?なぜか続く後手番(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)挑戦編:3 「振り駒」には弱い?なぜか続く後手番:朝日新聞デジタル



へぇ・・・