羽生九段、タイトル獲得通算100期に向け「大島紬を着て対局できるように頑張る」 : スポーツ報知

通算100期、いつになるかな・・・


鹿児島県・三反園訓県知事(右)から大島紬を贈られ、笑顔の羽生善治九段
鹿児島県・三反園訓県知事(右)から大島紬を贈られ、笑顔の羽生善治九段

将棋の羽生善治九段(48)は2日、都内にある鹿児島県のアンテナショップ「かごしま遊楽館」で、同県から伝統工芸品の和服「大島紬(おおしまつむぎ)」を贈られた。前夜、静岡市内で順位戦A級最終局を戦い終え、今期中の8大棋戦の対局を締めくくった羽生は、期待されるタイトル獲得通算100期に向け、「大島紬を着て対局できるように頑張らないといけないな、と」と、大舞台を見据えた。

まるでユニホームに袖を通す新入団選手のような笑顔を浮かべ、羽生は伝統の大島紬を羽織った。「自分の想像よりはるかに軽いですね。着心地も良いし、暖かいです。長い歳月をかけて築かれた伝統を感じました。貴重で希少な紬を頂いて大変ありがたいです」。そして、決意を新たにした。「大島紬を着て対局できるように頑張らないといけないな、と」

鹿児島の種子島にルーツを持つ羽生に贈られた大島紬は、1300年の伝統を誇る工芸品。しかし、単なるプレゼントを超えた意味合いがある。棋士にとって、タイトル戦での着用が通例となっている和服は、プライドの象徴と言えるアイテムだからだ。

過去136回のタイトル戦を戦い、約40着の和服を所有する羽生は、「私はまだ一端しか知りませんけど、着物の世界は奥が深いです。調べたり、自分なりに工夫していこうとすると際限なくいろいろなものがある世界です」と明かす。「座る時は洋服よりラクですし、機能的な部分もあります」と魅力を語ると、三反園訓県知事(61)は「大島紬を着て将棋を指し、タイトル通算100期を達成していただけたら。新たな羽生時代の到来を祈念しております」とエールを送った。

前日深夜まで静岡市内で行われた順位戦A級最終局で広瀬章人竜王(32)に勝利し、リーグ戦を7勝2敗で終えた。首位の豊島将之2冠(28)も勝って8勝1敗としたため、2期連続の名人挑戦には至らなかったが、昨年末にタイトルを奪われた広瀬竜王にリベンジ。棋界の頂点に立つ10人が参戦するリーグを2位で終え、貫禄を示した。

タイトル獲得通算100期という大台に王手をかけて臨んだ今期、3度のタイトル戦は惜敗が続いた。4月に幕を開ける来期は復権の期待を背負う。記録面でも、現在ベスト4に進出中のNHK杯戦に優勝すれば、故・大山康晴十五世名人を超え、歴代単独最多の45度目の棋戦優勝となる。さらに、現在1423勝に達した通算勝利数も、大山の史上最多1433勝の更新が秒読みに入っている。大記録の先に見据えるのは、やはりタイトル戦の大舞台。「次回、(大島紬を)着ることができたら、食べものとか飲みものとか、こぼさないようにしないと…」。笑いを誘うのもレジェンドの貫禄だった。(北野 新太)

◆通常スーツもここぞで和服

棋士は通常の対局をスーツ姿で指し、タイトル戦を和服姿で戦うことが通例になっているが、1988年度の第1期竜王戦7番勝負では当時25歳の島朗九段(56)がアルマーニのスーツ姿で戦って話題に。翌89年度、初タイトル戦に臨む当時19歳の羽生がやはりスーツだった。女流タイトル戦では洋服と和服で半々の傾向があるが、矢内理絵子女流五段(39)や上田初美女流四段(30)は常に和装で晴れ舞台に臨んでいる。

情報源:羽生九段、タイトル獲得通算100期に向け「大島紬を着て対局できるように頑張る」(スポーツ報知) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:羽生九段、タイトル獲得通算100期に向け「大島紬を着て対局できるように頑張る」 : スポーツ報知


今期の順位戦は2位に終わり、あと一歩挑戦者に届かなかったし。