ふむ・・・
2019年1月28日 18時11分
家庭用の太陽光発電システムが火災などを起こすケースが相次いでいます。消費者庁の安全調査委員会(消費者事故調)は、老朽化などが背景にあるとして、国に対し、点検の実施をメーカーに促すよう求める報告書をまとめました。
家庭用の太陽光発電システムから火や煙が出たといった事故は、平成29年11月までの9年間に全国で127件報告されていて、消費者事故調は、調査が進んでいなかったこのうちの72件を調べました。
その結果、59件は「パワーコンディショナー」と呼ばれる装置などから出火していて、使用中に中に水が入るなど、取り付け時の不備が主な原因とみられることがわかりました。
また、太陽光パネルやケーブルの火災も13件あり、このうち5件は設置から7年以上たったパネルから出火していたほか、ケーブルが挟まっているなど、不適切な設置方法が原因とみられるケースも6件ありました。
特に太陽光パネルの火災は、パネルと屋根の間に延焼を防ぐ部材が挟まれていないケースも多く、深刻な被害につながる危険性が大きいとしています。
一方、太陽光発電を設置している1500人を対象にしたアンケート調査では、1000人余りが「保守点検を行ったことがない」と答えています。
このため、消費者事故調は、28日にまとめた報告書の中で、経済産業省に対し、応急の点検を行うようメーカーに促すとともに、異常を検知して利用者に知らせる機能などの開発を進めるよう求めました。
消費者事故調の中川丈久委員長は「電気を売却すれば消費者も事業者と見なされ、保守点検を義務づけられる。まずは専門の業者に点検を依頼してほしい」と話しています。
千葉の住宅では…
千葉県内の住宅では、平成23年9月にそれまで7年半使っていた太陽光パネルから出火する火事がありました。
このケースでは、屋根とパネルの間に延焼を防ぐ部材が挟まれていなかったため、屋根や屋根裏に延焼していて、住民が洗濯物を取り込もうとベランダに出た際に軒先から煙が出ているのに気づいたということです。
屋根などの一部が焼けましたが、けが人はなかったということで、消防などが調べたところ、太陽光パネルのケーブルが接触不良を起こして過熱したのが原因とみられています。
普及進む家庭用太陽光発電
家庭用の太陽光発電をめぐっては、設置する際に国が補助金を支給する制度が、平成6年度からの12年間と平成20年度からの6年間の2回にわたって導入されました。
さらに、平成21年からは電力会社に電気を買い取ることを義務づける制度が始まったほか、東日本大震災の影響もあり、一気に普及が進みました。
太陽光発電協会などによりますと、家庭用の太陽光発電の設置件数は、平成21年度の55万件余りから、4年後の平成25年度には170万件近くに達した一方、このころの設備が今後、次々と設置から10年を迎えることになります。
その後、補助金が廃止されたこともあって、件数の伸びは緩やかになりますが、それでも、昨年度までに設置された家庭用の太陽光発電は237万件を超えています。
情報源:家庭用太陽光発電で火災相次ぐ 消費者事故調「点検実施を」 | NHKニュース
はぁ・・・