電動自転車は原付免許必須にしてほしい。
「自転車の安全・安心利用に関する意識調査」(KDDI発表)よれば、電動アシスト付き自転車の販売台数は前年比11%増。買い物、子供の習い事の送り迎えまで、主婦にとっては欠かせない“足”になっている。
しかし、毎年夏になると、そんな自転車主婦たちの“暴走”がSNSで問題提起されている。
「サンバイザーおばさん、自転車で突っ込んでくるから怖い」
「ブツかってきて、『危ないわね!』と逆ギレしてくるサンバイザーおばさん、なんなの……」
「あっちの視線がみえないから、こっちも避けづらい」
そう、サンバイザーおばさんだ!! 紫外線から肌を守るために、大型のサンバイザーで顔全体を覆い、そして手首まで黒いロングタイプの手袋をつけて街を疾走する。電動アシストの力で急発進、急右左折、急Uターン。この予想を越える無軌道な動き、どこかで見たことがある……。
UV加工のサンバイザーに反射して虹色に照り輝き……、無軌道に動くその姿……。そう、カナブンだ! 夏場、なぜか人に向かって飛び込んでくる虫、カナブンに似ているのだ!
自転車カナブンおばさんは、果たして見えているのか!?
前田純子さん(仮名・40歳)は、今年の酷暑により、先月からカナブンデビューした一人だ。
「サンバイザーはママ友さんたちも使いはじめて、いいな、って思い真似しました。日焼け止めの節約になるし、オマケに“すっぴん”も隠せてサイコーでーす!(笑)」
と前田さんは微笑んだが、サンバイザー装着後に危険な目は?と訊ねれば、顔色が変わった。
「そう言われると……、確かに1度や2度、街でブツかりそうになったことはあります。でも、相手が真横から突然飛び出してくるんですよ。何度も『危ないわよ!』と声を荒げちゃいました」
おばさんは、自分から飛び込んでくるのに、なぜ『危ない!』と怒るのか。その真相は、サンバイザーにあるのではなかろうか。記者が試しに装着した。
着した感想は、意外にも視界はクリアだったということだ。しかし、前田さんが使用しているサンバイザーは、下部に“謎の模様”が加工されており、これが見えづらくしている。突然横から出てきたとき、後ろから追い抜かれたとき、一瞬反応が遅れてしまった。前田さん曰く、「サンバイザーに“太い縁”があるタイプは、見えにくいと聞いたことがあります」とのこと。
また、対向車がこちら側の“視線”を確認できないのも困りもの。自転車走行中によくある“アイコンタクトによる譲り合い”ができないのだ。
電動アシスト付き自転車は、どの車体でも重さ約25kg程度。最高時速は25km程度は出るという。この巨体で突っ込まれたら、最悪の事故が起こることも十分考えられる。
色の白いは七難隠すということわざがあるが、視界まで隠してはいけない。ただ女性たちの美肌を守りたい気持ちはわかるため、視界が見えやすいサンバイザーの開発か、または電動アシスト付き自転車が安全に乗ることができる新たな道路交通法ができることを、祈るばかりだ。〈取材・文・撮影/日刊SPA!取材班〉
情報源:自転車“カナブンおばさん”の恐怖。サンバイザーを付けママチャリで暴走… | 日刊SPA!
サンバイザーの利用者は、視野角検査してくれんかな。