中身の破損具合を確認してから返却処理しないと・・・
静岡市立中央図書館(同市葵区大岩本町)は1日、小学校高学年向け児童書の中の1ページに、ホチキスの針約50個が押されていたと発表した。悪質ないたずらとみている。図書館の本が傷つけられる事例は過去にも各地で相次いでいる。子どもたちも多く図書館を利用する夏休み。どうすれば、みんなの本を守れるのか。
ホチキスの針が押されていたのはエーリヒ・ケストナーの「飛ぶ教室」。7月29日午後、1階の開架書架で利用者が見つけ、職員に知らせた。75ページ目の主に下半分に集中的に押されていた。該当のページは一部が破れていた。この本の貸し出しは、昨年7月が最後だったという。
中央図書館の蔵書は約44万冊で、うち利用者が触れられる開架分は約24万冊、うち児童書は約6万冊。利用者は1日約1500人。ほかに被害がないか確認するとともに、同市立のほか11館でも同様の事例がないか調べている。
中央図書館では昨年5月にも、市内小・中学校の記念誌8冊から運動会などの写真約30カ所が切り取られる事例が発覚した。市川智章館長は「とても残念。小さな子どもが見て驚かせてしまっていたら、申し訳ない。本は市民の財産。次の人のことも考えて使ってほしい」と話している。
「切り抜きや落書きは日常茶飯事」
蔵書が傷つけられる事例は他の図書館でも見つかっている。磐田市立福田図書館(同市福田)では2016年、中身が切り抜かれた本が本棚から見つかったため、傷つけられた状態が特にひどい本15~20冊を展示し、「本が泣いています」と貼り紙で訴えた。
同図書館の元司書で現在は同市立豊岡図書館に勤める平野義久さんらが「実際に被害の状況を見てもらいたい」と入り口近くに机を置いて展示。展示を見た利用者からは「こんなひどいことをする人もいるんだ」という驚きの声などが寄せられたという。
傷つけられた本は、料理の特集の数ページを切り取られたり、マーカーで複数箇所に線が引かれたり、はずれたページが跡の残るセロファンテープで貼り付けられたりしていた。犬にかじられたような跡が残る本もあったという。
職員が線を消し、ページが取れてしまった本は専用のテープで修復するなどして対応している。
昨年から今年にかけても同市立中央図書館など市内4図書館で同様の展示をした。中央図書館の伊藤八重子館長は「みんなの本だということを考えて大切に扱ってほしい」と話した。
日本図書館協会理事で公立図書館長を務めたこともある永利和則・福岡女子短大特任教授(図書館学)は「今回のようなホチキスによる被害は聞いたことがないが、本の切り抜きや落書きは日常茶飯事」と話す。さらに今回は愉快犯の可能性が高いとし、対策としては「本を傷つけることが悪いことだと呼びかけていくしかない」と指摘する。
具体的には書き込みや汚れなどがある本を展示し、「本が泣いています」と示すことが有効といい、「利用者一人ひとりに直接注意を呼びかけることが一番の抑止力になる」と話す。(宮川純一、佐々木凌、野口拓朗)
情報源:児童書にホチキスびっしり 静岡の図書館、被害を公表(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース
情報源:児童書にホチキスびっしり 静岡の図書館、被害を公表:朝日新聞デジタル
(…お願いだ。こんなことをするのはやめてくれ。。。本がかわいそうだ。これではもう次の人に貸せない、つまり捨てるしかないんだ。。。新しく買い直すにも出版年が古かったりするともう買えないこともあるんだ。頼んだよ。。。)#パンダのお願い pic.twitter.com/y69AGntPdf
— 静岡市立図書館 (@shizu_tosho) July 31, 2018
ページが折れるとか、根元に少し破れがあるとかなら通常の利用範囲だろうけど、今回のような状態はなぁ・・・