ほぉ・・・
懐かしの「ナショナル坊や」が帰ってきた。松下電器産業のイメージキャラクターとして昭和32年に登場すると、テレビCMや店頭の人形のキャラクターとして人気者になったが、次第に出番が減少。ブランド名をパナソニックに統一した平成20年には完全に使われなくなっていた。そのナショナル坊やが創業100周年を記念し、復活したのだ。パナソニックは当時のCMの雰囲気そのままに、最新家電などが登場する新パターンの動画を公開したほか、系列の電器店には復刻した人形を有償で配布し、メモリアルイヤーを盛り上げている。(橋本亮)
最新家電にびっくり
「明るいナショナル…」でおなじみだったCMソングが流れる中、ナショナル坊やが電動アシスト自転車に乗り、ホームベーカリーでつくったパンをおいしそうにほおばる。パナソニックが動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開した動画には、進化を遂げた最新の家電などが登場する。
このほかにも、ナショナル坊やが室内の空気をきれいにするエアコンや、食べ物の鮮度を長持ちさせる冷蔵庫、ロボット掃除機などに驚くパターンの動画も公開されており、「家電や暮らしの100年の進化を感じてもらえるようにした」(同社)。動画の公開は今年いっぱいの予定だが、好評なら延長を検討する。
「これまでの100年の感謝」と「これからの100年をつくっていく決意」を伝えるのが、復活したナショナル坊やの役目だという。ナショナル坊やが登場した昭和30年代、掃除機や洗濯機などの便利な家電は人々の憧れだった。パナソニックは家電を通じて暮らしを豊かにし、会社も成長を遂げてきた。その自負と軌跡、次の100年も豊かな暮らしを提供したいという意志を、店頭やCMで長く親しまれてきたナショナル坊やを再起用した動画から感じ取ることができる。
また、パナソニックは高さ1メートルと45センチのナショナル坊やの復刻人形計4千体を製作。希望する系列の電器店に有償で提供しており、ナショナル坊やが再び広告塔として一役買っている。
「脱家電」を加速
家電事業を中心に成長してきたパナソニックだが、現在は「脱家電」にかじを切り、電気自動車(EV)向けなどの車載用電池、自動運転といった自動車関連事業やBtoB(企業間取引)に力を注いでいる。
かつて「日本のお家芸」といわれた家電は今では韓国や中国メーカーが世界市場を席巻、日本勢のシェアは大きく後退した。
家電事業から撤退する日本メーカーも相次ぐ中、パナソニックは国内の家電市場でシェア27.5%を握るトップメーカー。中核ではなくなりつつあるとはいえ、家電事業はパナソニックの売上高の3割弱を占めており、成長をあきらめたわけではない。
アジア新興国を中心に、海外での家電事業も好調を維持している。IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)などの先端技術を活用した家電の開発を進めており、これまでと同様に、「新しい『暮らしの憧れ』を創出する」(本間哲朗専務執行役員)との方針を打ち出している。
創業以来の中核事業だった家電に依存する経営からの脱却を推し進める津賀一宏社長ですら、「家電が中核ではないと言った途端に喪失感が広がる。それが拭いきれていないというのも事実」と、家電とともに歩んできた100年の歴史の重さを感じざるを得ない。
ナショナル坊やの復活はパナソニックが抱くジレンマの表れとも取れる。
情報源:ナショナル坊やが帰ってきた…創業100周年記念で復活 「脱家電」で抱くジレンマの表れか (1/3ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ)
歴代CM
https://www.youtube.com/watch?v=G7iqxC_2p7g
100周年記念CM
https://www.youtube.com/playlist?list=PLtJFU9j2aIZtSZmh79metg9VApNpu946V
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