永瀬王座の先勝
2023/08/31 23:23
将棋の永瀬拓矢王座(30)に藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)が挑戦する第70期王座戦五番勝負が8月31日、神奈川県秦野市の「元湯陣屋」で第1局が指され、5連覇で永世位の獲得を目指す永瀬王座が150手でシリーズ先勝を飾った。前人未踏の“八冠独占”を狙う最強挑戦者の藤井竜王・名人を後手番でブレイク。終局後、永瀬王座は「先勝できて良かった」とホッとした表情を見せた。注目の次局は9月12日、神戸市の「ホテルオークラ神戸」で指される。
「名誉王座」獲得を目指す永瀬王座が、防衛に向けて好発進を遂げた。開幕局の戦型は、藤井竜王・名人得意の角換わりの出だしに。永瀬王座は玉を1段目に移動させる趣向を凝らし、早繰り銀の作戦を採用した。互いの研究がぶつかり合い一手一手が重い展開に。中盤から攻勢に出ていた藤井竜王・名人にとっても相手は受けの名手の永瀬王座とあり、直線的攻め込むことはできずじりじりとした進行となった。
長年の研究パートナーの両者とあり、終盤戦は互いに揺さぶりを掛けあう大熱戦に。藤井竜王・名人の激しい攻めを耐えに耐え、受けに受け、“安全第一”の方針の永瀬王座が徐々にポイントを稼いでいった。最終盤まで混沌とした形勢ながら、最後は永瀬王座が鮮やかな収束を飾り勝利。藤井竜王・名人に先手番今期初黒星を付け、嬉しい開幕戦勝利を手にした。
永瀬王座の信条でもある「負けない将棋」を示した勝利に、「まず先勝できて良かった。後手番だったので、どう付いていくかの将棋になったと思います。自信がないかもしれないと思って指していた。ただ、そこまで大きく崩れていなければいいなという感じでした」とコメント。連勝を狙う第2局に向けて、「少し日にちがあるので、先後も決まっていますししっかり準備をして挑みたいと思います」と語った。
将棋ファンにとっては、「名誉王座獲得」、「八冠制覇」のどちらかの偉業達成のほかに「誰が藤井竜王・名人を最初に破るのか」も見どころのひとつとなっている。これまで17期参戦したタイトル戦で敗退なくここまで突き進んできた若き絶対王者だが、五番勝負の短期決戦で先手番を落としたことで「早くも厳しい状況になってしまった」とコメント。火が付いた藤井竜王・名人が第2局で巻き返すか、永瀬王座が連勝で“王手”をかけるか。ますます盛り上がりを見せるシリーズのゆくえから目が離せない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
2023年8月31日23時5分
藤井聡太竜王(名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖=21)が全8冠制覇を目指して永瀬拓矢王座(30)に初めて挑戦する、将棋の第71期王座戦5番勝負第1局が31日、神奈川県秦野市「元湯陣屋」で行われ、後手の永瀬が150手で勝ち、先勝した。藤井は黒星スタートとなった。王座5連覇を目指す永瀬は今回防衛すると王座の永世称号である「名誉王座」の資格を獲得する。9月12日に神戸市「ホテルオークラ神戸」で行われる第2局で、永瀬が連勝を目指す。
永瀬は藤井の得意とする戦型の角換わりを受けて立った。序盤、4一玉型早繰り銀という趣向を見せ、徹底的に研究していた展開に持ち込んだ。7筋の歩を突いて仕掛けたが、リードを奪われた。終盤、藤井の猛攻を受け続け、反撃のチャンスを待った。
永瀬の持ち味は相手の有効な攻めがなくなるまで受け続ける「負けない将棋」。最後は際どい寄せ合いを制した。
本年度の藤井は先手番で12戦全勝だったが、黒星をつけた。価値ある「後手番ブレイク」に永瀬は「先勝できてよかった。後手番だったので、どう突いていくかの将棋になった。自信がないかもしれないと思って指していた。ただ、大きく崩れていなければよいなと思っていた」と振り返った。
昼食に名物の「陣屋カレー(ビーフ&伊勢海老カレー)」を選んだ永瀬は、午後5時の夕食にも再び同じメニューを注文。気合の“ダブルカレー”で最強の挑戦者との夜戦に備えた。
これで藤井との対戦成績は6勝11敗。藤井が四段時代からVS(ブイエス=1対1の練習対局)を行う研究パートナー。タイトル戦で戦うのは22年の棋聖戦5番勝負以来、2度目となる。お互いの手の内は知り尽くしているだけに、タフなシリーズが予想されていたが、開幕局から1つのミスが負けにつながるギリギリの“死闘”を繰り広げた。
後輩棋士を研究会で鍛える姿が、新兵を鍛える鬼軍曹の姿とダブって見えたことから「軍曹」の異名を持つ永瀬。第2局に向け「先後も決まったので、しっかりと準備して挑みたい」。軍曹が「8冠」阻止を狙う。【松浦隆司】
情報源:【王座戦】「負けない将棋」永瀬拓矢王座は白星発進「自信がないかもしれないと思って指した」 – 社会 : 日刊スポーツ
2023/08/31 23:00
将棋の永瀬拓矢王座(30)に藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)が挑戦する第70期王座戦五番勝負が8月31日、神奈川県秦野市の「元湯陣屋」で第1局の対局が行われ、“八冠制覇”を狙う藤井竜王・名人が敗れて黒星発進となった。この結果、シリーズは永世位の名誉王座獲得を目指す永瀬王座の1勝に。藤井竜王・名人は第2局からの巻き返しを狙う。注目の次局は9月12日、神戸市の「ホテルオークラ神戸」で指される。
史上3人目の「名誉王座」獲得か、前人未踏の「全八冠制覇」か。将棋界を飛び出し社会的な注目を集めるシリーズ開幕戦は、タイトルホルダーの永瀬王座が先勝を飾った。振り駒の結果、藤井竜王・名人の先手番となると、得意の角換わりを志向。迎え討つ後手の永瀬王座も自身にとっての大勝負とあり、序盤に玉を1段目に移動させる趣向を凝らし、早繰り銀の作戦を採用した。
両者は藤井竜王・名人のデビュー以来の研究パートナーとしても知られており、互いの手の内を知り尽くしている。2022年にはヒューリック杯棋聖戦五番勝負を戦ったが、藤井竜王・名人が3勝1敗で防衛を飾っていた。互いにとって“偉業”がかかるシリーズとあり、一手一手が重い展開に。中盤から攻勢に出ていた藤井竜王・名人にとっても相手は受けの名手の永瀬王座とあり、直線的攻め込むことはできずじりじりとした進行となった。
終盤に突入しても形勢は不明。永瀬王座からは読みの入った手渡しの一手、藤井竜王・名人からも見えにくい歩打ちと互いに揺さぶりを掛けあう難度の高い手をぶつけ合い、持ち時間10分を切った永瀬王座が攻め合いを決断した。両者1分勝負に突入すると、際どい勝負の中から永瀬王座が抜け出し優位に。挑戦者が最終盤まで猛攻を続けたが、永瀬王座が安全策を最優先してしのぎ切った結果、藤井竜王・名人が静かに投了を告げた。
この結果、永瀬王座が開幕戦を制し、藤井竜王・名人はシリーズ黒星発進に。今年度、先手番で無敗の12連勝中だった藤井竜王が、2023年3月5日に行われた渡辺明棋王(当時)との棋王戦五番勝負第3局以来となる“先手黒星”を喫した。五番勝負は短期決戦とあり、一局一局の勝負が大きく影響することに。終局後、藤井竜王・名人は「早くも厳しい状況になってしまったかなと思っていますが、出来る限り良い状態で対局に臨んで熱戦に出来るように頑張りたいと思います」とコメントした。
第2局で藤井竜王・名人が巻き返しを図るか、4連覇中の永瀬王座が連勝で「名誉王座」獲得に“王手”をかけるか。次戦は9月12日に神戸市の「ホテルオークラ神戸」で予定されている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
2023年8月31日22時12分
藤井聡太竜王(名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖=21)が8冠全制覇を目指して永瀬拓矢王座(30)に初めて挑戦する、将棋の第71期王座戦5番勝負第1局(日本将棋連盟、日本経済新聞社主催、東海東京証券特別協賛)が8月31日、神奈川県秦野市「元湯陣屋」で行われた。午前9時から始まった対局は、午後9時11分、後手永瀬が150手で勝ち、藤井は黒星発進となった。第2局は9月12日、神戸市「ホテルオークラ神戸」で開催される。
藤井のギアが上がったはずだった。午後5時から30分間の夕食休憩後、先手5二角成(63手目)と成り捨てて、と金もできた。そこから一気に攻め込むはずが、金、と金、銀、桂が4~5筋で渋滞し、攻めのスピードが遅くなる。「角を切って、と金を作って進んでみると、攻め駒が少なくて良い指し方ではなかった」と振り返った。
永瀬の強烈な反発に鋭い終盤力が鳴りをひそめる。わずかなリードを保っていたはずが後退する。うまくいかない局面に天井を見上げたり、腕組みしたままガックリうなだれるなど、旗色が悪い時に見せるせわしないしぐさが物語っていた。
研究会仲間であり、お互いに手の内を知り尽くしている永瀬の粘り腰に屈した。本年度12連勝(未放映のテレビ棋戦を除く)していた先手番で、初めて黒星を喫した。タイトル戦の先手での黒星は、今年3月の棋王戦第3局以来となる。
昨年の棋聖戦5番勝負で、永瀬とタイトル戦として初対戦したときも開幕戦を落とした。そこから3連勝して棋聖を防衛。過去のタイトル戦で連敗はない。
「早くも厳しい状態にしてしまったんですが、できる限り良い状態で対局に臨んで熱戦にできるように頑張りたいと思います」。初の王座奪取と8冠制覇に向け、巻き返す。【赤塚辰浩】
情報源:【王座戦】藤井聡太竜王が黒星発進「攻め駒が少なくて良い指し方ではなかった」 – 社会 : 日刊スポーツ
永瀬拓矢王座に藤井聡太竜王・名人が挑戦する 第71期王座戦五番勝負第1局が、8月31日(木)に神奈川県秦野市の「元湯陣屋」にて行われ、永瀬王座が150手で藤井竜王・名人に勝ち、対戦成績を1勝0敗としました。
第2局は、9月12日(火)に兵庫県神戸市の「ホテルオークラ神戸」にて行われます。
第1局の模様は、NIKKEI LIVE(有料)、ABEMA、囲碁将棋プラス、王座戦中継サイト及び日本将棋連盟ライブ中継をご覧ください。
情報源:永瀬拓矢王座VS藤井聡太竜王・名人 第71期王座戦五番勝負第1局 永瀬拓矢王座の勝利|将棋ニュース|日本将棋連盟
五番勝負
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<第71期> #王座戦 五番勝負 第1局#永瀬拓矢 王座
対#藤井聡太 竜王・名人
━━━━━━━━━━━━━━━本局は150手で永瀬拓矢王座が勝利しました。#アベマで王座戦
— ABEMA将棋ch(アベマ) (@Shogi_ABEMA) August 31, 2023
#王座戦 五番勝負第1局は、#永瀬拓矢 王座が150手で藤井聡太竜王・名人に勝利しました。最終盤、永瀬王座の受けの妙技が光りました。
囲碁将棋プラスでは、このあと21:45ごろより木村一基九段による振り返り解説LIVEを行います。
振り返りLIVE🔻https://t.co/elfm4Ht66j pic.twitter.com/tCjXVk4ZCz
— 【公式】囲碁将棋プラス【将棋】 (@igoshogiplus_s) August 31, 2023
#永瀬拓矢 王座の勝利
【第71期 #王座戦 五番勝負第1局】
○永瀬拓矢王座 VS ●藤井聡太竜王・名人
第71期王座戦五番勝負第1局が8月31日(木)に神奈川県秦野市の「元湯陣屋」にて行われ、永瀬王座が150手で藤井竜王・名人に勝ち、対戦成績を1勝0敗としました。 https://t.co/FF6qAVjCzA
— 日本将棋連盟【公式】 (@shogi_jsa) August 31, 2023
▲藤井聡太竜王・名人-△永瀬拓矢王座(棋譜中継)
永瀬はそっと置くように☖3五銀を着手した。藤井はグラスに入ったお茶を口に含み、30秒を読まれたころで投了を告げた。終局時刻は21時11分。消費時間は☗藤井5時間0分、☖永瀬5時間0分。開幕局は永瀬が制した。第2局は兵庫県神戸市「ホテルオークラ神戸」で行われる。 投了以下は☗3五同歩☖同金☗同玉☖2五金☗4六玉☖3六金打までが一例の詰み。 【終局直後の様子】 https://kifulog.shogi.or.jp/ouza/2023/08/post-97fc.html
21時11分 終局
150手 3五銀まで、△永瀬王座 の勝ち
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防衛に向けて白星発進。
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