藤井聡太竜王がシリーズ2勝目 4連覇狙う渡辺明名人とのビッグマッチで連勝飾り“最年少名人”へ前進/将棋・名人戦七番勝負第2局

藤井聡太竜王の勝利|第81期名人戦七番勝負第2局

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2023/04/28 22:14

藤井聡太竜王がシリーズ2勝目 4連覇狙う渡辺明名人とのビッグマッチで連勝飾り“最年少名人”へ前進/将棋・名人戦七番勝負第2局

将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、20)が4月27・28日の両日に行われた第81期名人戦七番勝負第2局で渡辺明名人(39)を87手で破り、開幕から2連勝を飾った。本七番勝負は、4連覇を目指す渡辺名人と最年少名人獲得を狙う藤井竜王が激突するビッグマッチ。注目の第3局は5月13・14日に大阪府高槻市の「高槻城公園芸術文化劇場」で開催される。

「名人」と「竜王」の激突となったシリーズ第2ラウンド。挑戦者・藤井竜王の先勝から約3週間、注目の第2局は後手の渡辺九段が角換わりを拒み、矢倉模様の出だしとなった。長く難解な序盤戦が繰り広げられ、1日目の進行はスローペースに。嵐の前の静けさか、絶妙な間合いをはかったまま先手の藤井竜王の手番で封じ手の定刻を迎えた。

藤井竜王が封じた一手は、候補手の中でも最も激しい変化を含む香上がりの一着。2日目の昼食休憩を前に駒がぶつかり、戦いが始まった。繊細な駆け引きは高度な心理戦の様相を呈し、形勢は互角のまま終盤戦へ突入。渡辺名人は飛車を成り込み、先手の飛車角両取りで優位に立ったと思われたが、ABEMAの「SHOGI AI」は変わらず五分を表示していた。

一時は約2時間と大きく持ち時間の差が開いていた両者だったが、渡辺名人が終盤に長考を重ねて逆転。藤井竜王は香成から桂打ちのコンビネーションで後手玉の急所を正確にとらえて、抜け出すことに成功した。何とか追いつくべく先手の薄い陣形を目掛けて強気の姿勢を貫いた渡辺名人だったが、差は埋まらず。藤井竜王がそのまま押し切り、嬉しいシリーズ連勝を飾った。

本局の勝利で名人奪取へまた一歩前進した藤井竜王は、「序盤の構想の立て方と中盤で誤算があったので、そのあたりが次局に向けての課題と考えています。本局は苦しい将棋だったと思うので、しっかり振り返ってまた次に繋げられたらと思います」と一局を総括。一方、苦しい連敗を喫した渡辺名人は「常に苦労が多い展開だと思っていた。本局は中盤でぽっきり折れてしまったので、(次局以降)そのようなことがないようにやっていきたいと思います」とコメントした。

3連覇中の渡辺名人が防衛すると4連覇で永世名人資格に王手をかける一方、藤井竜王が奪取となった場合、史上最年少七冠と同時に谷川浩司十七世名人(61)が保持する21歳2カ月の史上最年少名人記録を更新する大勝負。若き挑戦者が、偉業達成に向けて2つ目の大きな白星を手にした。しかし、現在は自身の防衛戦となる叡王戦五番勝負の期間中でもあり、来週5月6日には第3局が予定されている。対局者も持ち時間も全く異なる2つのタイトル戦をこなすハードスケジュールで、藤井竜王がどのような戦果を残すのか、今後も目の離せない日々が続く。

将棋界内外からも大注目を集めている本七番勝負の第3局は、2024年秋に関西将棋会館の移転予定地がある大阪府高槻市へ。戦いの舞台は、今年3月にオープンしたばかりの「高槻城公園芸術文化劇場」へ移される。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

情報源:藤井聡太竜王がシリーズ2勝目 4連覇狙う渡辺明名人とのビッグマッチで連勝飾り“最年少名人”へ前進/将棋・名人戦七番勝負第2局 | ニュース | ABEMA TIMES | アベマタイムズ


2023年4月28日19時54分

藤井聡太竜王(王位・叡王・棋王・王将・棋聖=20)が史上最年少での名人獲得と7冠に向け、渡辺明名人(39)に先勝した、将棋の第81期名人戦7番勝負第2局が28日、静岡市の「浮月楼」で行われた。

27日午前9時からの2日制で始まった一戦は、28日午後7時51分、87手で先手の藤井が勝って、連勝。史上最年少名人の獲得と7冠へまた一歩近づいた。2日目の夕方、攻め合いから優劣不明の中盤を抜け出し、白星を手にした。第3局は、5月13、14日、大阪府高槻市「高槻城公園芸術文化劇場」で行われる。

◇   ◇   ◇

藤井が息を吹き返した。中盤の攻め合いからチャンスを見いだす。得意の終盤力が発揮できる寄せ合いになれば、お手のもの。「かなりきわどい形でも、しのげていれば」と読み切る。渡辺陣を一気に攻略した。

初日の封じ手前から、構想の立て方がまずいと思っていた。2日目午後1時すぎ、角を3筋から2筋に引く。「こちらの攻め駒が全くさばけてない形で、苦しくしてしまった」。

右手でほおづえをつき、首をがっくりさせたり左右に振る。天井を見上げる。心なしか背中も丸い。せわしないのは、劣勢を意識した時のしぐさだ。夕食休憩明けの午後5時30分すぎに盛り返せると判断したら、背筋が伸びた。主導権を握ると、押し切った。

これで静岡県内のタイトル戦は6戦6勝。一昨年7月の棋聖戦5番勝負第3局で渡辺を下して、タイトル初防衛を果たして以来、相性がいい。「地の利」が生きた。

昨年9月、同じ静岡県内の牧之原市で開催された王位戦7番勝負第5局で、豊島将之九段(32)を下して3連覇を達成した翌日、会見で藤井はこう話した。「昨日の対局のように定跡から外れた場合、局面判断やどう構想を立てていくかが課題」。

その翌月から始まった広瀬章人八段(36)との竜王戦7番勝負、今年1~3月の羽生善治九段(52)との王将戦7番勝負と、対局ごとに経験したことのない局面を突きつけられた。広瀬との第3局の富士宮市対局では、相掛かりから大逆転勝ち、羽生とは第1局の掛川市対局で後手一手損角換わりに苦戦しながらも勝利を手にした。

今局も27日午前10時のおやつ前、20手に満たない段階で前例から離れた。「序、中盤が次への課題だと思います。本局の苦しい将棋を振り返って、次につなげたら」。史上最年少での名人獲得と7冠へ、大きな連勝劇となった。【赤塚辰浩】

【第81期名人戦7番勝負第3局以降の日程】

◆第3局 5月13・14日、大阪府高槻市「高槻城公園芸術文化劇場」

◆第4局 5月21・22日、福岡県飯塚市「麻生大浦荘」

◆第5局 5月31日・6月1日、長野県高山村「緑霞山宿 藤井荘」

◆第6局 6月13・14日、山梨県甲府市「常磐ホテル」

◆第7局 6月27・28日、山形県天童市「天童ホテル」

情報源:【名人戦】藤井聡太竜王が渡辺明名人に連勝 終盤力で息吹き返し、史上最年少名人&7冠また前進 – 社会 : 日刊スポーツ


2023年4月28日20時21分

藤井聡太竜王(王位・叡王・棋王・王将・棋聖=20)が渡辺明名人(38)に挑戦する将棋の第81期名人戦7番勝負第2局が静岡市「浮月楼」で27、28の両日、行われ、先手の藤井が87手で渡辺を下し、開幕2連勝とした。4連覇を狙う渡辺は連敗スタートとなった。第3局は、5月13日から大阪府高槻市「高槻城公園芸術文化劇場」で行われる。

渡辺は藤井得意の角換わりを拒否し、持久戦になった。長く複雑な駆け引きが続いた序盤戦を経て、2日目午後に本格的な戦いが始まった。終盤にリードを奪われた渡辺は粘りを見せたが、投了に追い込まれた。

終局後、渡辺は「本局は中盤でちょっとポッキリと折れてしまった」と反省した。難解な中盤、終盤戦について「常に苦労の多い展開だと思っていた」と振り返り、第3局へ向け、気持ちを切り替えた。

情報源:【名人戦】渡辺明名人が連敗「中盤でポッキリ折れてしまった」藤井聡太竜王に粘り見せるも届かず – 社会 : 日刊スポーツ


2023-04-28 第81期名人戦七番勝負第2局

☗藤井聡-☖渡辺明 藤井竜王が開幕2連勝

87手まで、藤井聡太竜王が渡辺明名人を下しました。終局時刻は19時51分。消費時間は、☗藤井聡8時間27分、☖渡辺明8時間41分。七番勝負は挑戦者の藤井竜王が開幕2連勝としました。第3局は5月13・14日(土・日)に大阪府高槻市「高槻城公園芸術文化劇場」で行われます。

<藤井竜王インタビュー>

――序盤の駒組みについて。

藤井 ☖5四歩(16手目)と突かれ、後手から速攻でこられる形もあると思ったので持久戦にしたのですが、経験のない形になって、どういう駒組みにするか難しいと思っていました。

――1日目の形勢判断は。

藤井 ☖5一角(30手目)に☗2六角としたのですが、その形が生きるかどうか、ちょっと微妙なのかなと思っていました。そのあと☗1五歩(41手目)からの指し方はよくなかった気がします。☗2九飛とかで形を整えたほうがよかったと思います。

――封じ手の☗1六香(43手目)について。

藤井 1筋からの攻めを見せてどうかと思ったのですが、香車も上ずってしまうと全体的にこちらの攻め駒が安定しない形なので、そのあたりの構想がよくなかったのかなと思います。

――☖3四金(50手目)に本譜は☗2六角でしたが、☗1三角成からの端攻めは難しい筋があったのでしょうか。

藤井 ☖3四金に☗1三角成が成立するか、ちょっとわかりませんでした。ただ、本譜は大きな誤算があったので、(☗1三角成を)やっていくしかなかったかなと思います。

――大きな誤算とは。

藤井 ☗9六歩(53手目)のあとに☗9七歩で香車を取りにいく予定でやっていたのですが、☖3五桂☗3六銀☖4五金という手が厳しくて、そうなってしまうと受けがない形なので。ただ、それだとこちらの攻め駒がまったくさばけない形で、かなり苦しくなってしまったと思いました。(※本譜の56手目☖9六香に☗9七歩も☖3五桂☗3六銀☖4五金がある。以下☗4五同歩は☖3七角成)

――☗6六香(59手目)のあたりは。

藤井 飛車成りからの攻めが厳しいので苦しいと思っていました。

――☗2六桂(69手目)は意外な手と控室ではいわれていました。

藤井 単に(☗5三成香と)銀を取って受けに回る順と迷っていたのですが、本譜は上部に逃げられてしまう筋だったり、先手玉(周辺の攻防)も読みづらい形だと思っていたので、☗2六桂を打たずに単に銀を取ったほうがよかったかもしれません。

――☗2六歩(73手目)では☗3四歩も検討されていました。

藤井 ☗3四歩だと☖4二玉のときにどう攻めていくか、わかりませんでした。ただ、☗2六歩でも、かなり嫌な手が多いと思っていたので、そのあたりはわからないままやっていました。

――指しやすくなった局面は。

藤井 ☗5三成香(81手目)と銀を取って、かなりきわどい形なのですけど、☗3四歩の筋があるので、それでしのげていればと思いました。

――本局全体についての感想。

藤井 序盤の構想の立て方、中盤で少し誤算があったこと、そのあたりが次局以降に向けての課題だと感じています。

――第3局に向けて。

藤井 本局は苦しい将棋だったと思うので、しっかり振り返って、次につなげられたらと思います。

<渡辺名人インタビュー>

――本局は雁木模様の将棋でした。

渡辺 序盤は作戦でした。

――駒組みの手ごたえは。

渡辺 一局くらいにはなっている感じでしたが、早めに☖9五香(34手目)としているので、少し無理をしている感じはあるかなと思ってやっていました。

――1日目の手ごたえは。

渡辺 あまり類型のない形だったので、形勢判断はわからなかったですけど、まあ一局くらいかなという感じです。

――封じ手の☗1六香(43手目)についての印象。

渡辺 ☗1五歩からの継続手なんですけど、手が広いところなので、どれが本線という感じで構えていたわけではありませんでした。

――☗1六香の応手に長考されました。

渡辺 (前日のうちに)☗1六香の一手に絞り込み、深く考えていたわけではないので。

――☖3四金(50手目)で☗2六角と引かせたあたりは。

渡辺 ☖3四金は仕方のないところかなと思いました。ただ、常に苦労が多い展開かなとは思っていました。(☖3四金で)一気にこられる手がなければ一局くらいにはなっているかなと思ったんですけど、☗1三角成とかの成否はよくわかっていなかったです。

――どのあたりで悪くしたと感じたでしょうか。

渡辺 ☖6五桂(64手目)から☖2四香の構想がたぶんよくなくて、一直線に攻め合われてしまったので、☖6五桂のあたりはまずかったかなと思っていました。☖2四香が先手になっていなかったのは誤算ではありました。6四の香を取りそびれてしまったというか。

――第3局に向けて。

渡辺 本局は中盤でぽっきり折れてしまったので、そのようなことがないようにやっていきたいと思います。


渡辺明名人に藤井聡太竜王が挑戦する 第81期名人戦七番勝負第2局が、4月27・28日(木・金)に静岡県静岡市の「浮月楼」で行われ、藤井竜王が87手で渡辺名人に勝ち、対戦成績を2勝0敗としました。

第3局は、5月13・14日(土・日)に大阪府高槻市の「高槻城公園芸術文化劇場」にて行われます。

詳しくは、ABEMA名人戦棋譜速報及び日本将棋連盟ライブ中継をご覧ください。

情報源:渡辺明名人VS藤井聡太竜王 第81期名人戦七番勝負第2局 藤井聡太竜王の勝利|将棋ニュース|日本将棋連盟


七番勝負の日程


▲藤井聡太竜王-△渡辺明名人

この手を見て渡辺が投了を告げた。以下☖2四玉は☗2五歩☖3五玉に☗3七銀が詰めろ逃れの詰めろで先手勝ち筋。☖3四同玉には☗6一角と打ち、以下☖2四玉は☗2五角成以下の詰み。☖4三飛は先手玉の詰めろが解けるので☗2五歩ぐらいで先手勝勢だ。
終局時刻は19時51分。消費時間は、☗藤井聡8時間27分、☖渡辺明8時間41分。シリーズは藤井が開幕から2連勝とした。5月13・14日(土・日)に大阪府高槻市「高槻城公園芸術文化劇場」で行われる。

19時51分 終局
87手 ▲3四歩まで、▲藤井聡竜王 の勝ち


 

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