佐藤康光九段、日本将棋連盟会長を今期限りで退任「100周年のタイミングで次のメンバーに」 タイトル99期の羽生善治九段が次期役員選挙に立候補「自分なりの力を尽くす」

将棋連盟の佐藤康光会長が退任発表 羽生善治九段が役員予備選挙に初立候補

まさしく、青天の霹靂



2023/04/04 17:00

佐藤康光九段、日本将棋連盟会長を今期限りで退任「100周年のタイミングで次のメンバーに」 タイトル99期の羽生善治九段が次期役員選挙に立候補「自分なりの力を尽くす」

日本将棋連盟・会長の佐藤康光九段(53)が4月4日、東京・将棋会館で記者会見を開き、次期の役員予定者予備選挙に立候補せず任期をもって退任することを発表した。2024年に日本将棋連盟が創立100年を迎えることを期に、「大きな節目のタイミングで次のメンバーに託すのが良いと判断した」とコメント。また、次期役員選挙には通算タイトル獲得数99期の羽生善治九段(52)が立候補の届出を提出したことも公表された。

【映像】佐藤康光九段が竜王戦決勝トーナメント進出を決めた一局

佐藤九段は、1987年3月に四段昇段。デビュー以来、将棋界をけん引する「羽生世代」の一人で、タイトルは竜王1期、名人2期、永世称号を持つ棋聖6期など通算13期で、棋戦優勝は12回を数える。2011年の東日本大震災直後からは棋士会会長を務めてきたが、2017年当時に日本将棋連盟会長だった谷川浩司十七世名人(60)の辞任を受け、2月6日に会長に就任。以来、将棋界のトップとして新棋戦の立ち上げや東西の新将棋会館建設事業のかじ取りを担ってきた。

退任の理由については、「2024年に将棋連盟100周年という大きな節目を迎える。次の100年をどうしていくかを考えていかなければならないのかなと思っている中で、このタイミングで次のメンバーに託すのが良いのかなと判断した」とコメント。「役員就任当初は任期4年くらいかなと思っていたが、コロナ禍という状況もあり、もう1期務めさせていただいた。当初からそんなに長期はできないのかなと思っていた」とし、具体的な決断のタイミングは「今年に入ってから」と語った。

就任からの6年では、六冠保持者となった藤井聡太竜王(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、20)らの活躍などで将棋界が大きく発展。「皆様のおかげで、タイトル戦をはじめ女流棋戦も増加。棋士たちが自分を表現できる場所が増えたことで、近年は“観る将”といった新たなファン層の変化もあり、多くの方に注目いただけるようになった。私自身の成果ではないが、将棋界をご支援してだけることが増えたというのが何よりも嬉しい」とファンへの感謝の気持ちを語った。

また、印象に残ることとしては藤井竜王の飛躍が大きいと言い、「私が役員に就任した当時藤井竜王は四段で、まだ(公式戦を)2局指しただけだった。そこから成長を見てきたが、この短期間で実力と実績を積み上げて6つのタイトルを保持される立場に。プレーヤーとしての観点から見ても驚きで、不断の努力はもちろんのこと、将棋が強いのみならず人間としてもしっかりとした対応をされていることに感心し続けた期間だった」と振り返った。

会長とプレーヤーを兼任する多忙な日々。「棋士として使う頭や体力とは違い、疲れ方も違いがあった。精神的なところも、将棋連盟全体を率いるという責任の大きさも違う。帰宅してそのまま突っ伏して起きて寝てしまい、妻に怒られてお風呂に入るということもあった」と就任当時のエピソードを語る場面も。しかし、“二刀流”をこなす中で2021年の第47期棋王戦では挑戦権争いを演じ、今期の竜王戦でも決勝トーナメント進出一番乗りを決めている。一方、順位戦では名人を含む26期在籍したA級から陥落。「両立は非常に難しい部分もあった。今の(プレーヤーとしての)活躍状況は不満と言えば不満で、自分としてはもう少しできるんじゃないかと思っているところがある。やはり同世代の羽生さんの活躍が良い刺激になった。常に、タイトル戦に挑戦してトップを目指すという気持ちは役員の間も持っていましたし、環境が変わるのでそれをどう活かしていくかと考えている。“心技体”のすべてを自分なりにより万全にして臨んでいきたい」とプレーヤーとしての再出発を誓った。

現在進行中の東西の新将棋会館建設では、世界情勢の変化や材料費等の高騰、資金調達など課題は残る。クラウドファンディングなど様々な支援に感謝を込めるとともに、「会館建設を始めてから紆余曲折はあったが、現状は目標に向かって走り出している状況。もう進み始めているので、今回(自身が)退任することによって止まったり大きく変化することはないのかなと思っている。引き続き、会館建設委員という立場もありますので、全力で務めさせていただく」と語った。

会見では、羽生九段が次期役員予定者予備選挙に立候補したことも発表された。羽生九段は、日本将棋連盟を通じて「この度、日本将棋連盟役員選挙に立候補する届け出を提出しました。2024年に100周年を迎えるにあたり自分なりの力を尽くす所存です」とコメント。今後、4月26日に行われる予備選挙と6月9日の棋士総会と理事会を経て役員が決定する。佐藤九段は「話は伺っていたが、今回のことで特に話し合いを持ったことはない」としたが、「羽生さんが立候補したということは将棋界としても非常に大きな事実。存在感の大きさや実績もさることながら、将棋界の枠を超えて活動していたくなど、発展に大きな力を頂いている」と語った。

藤井竜王の活躍など、大きな注目を集める中で迎える2024年の創立100周年。佐藤九段は、「これまで私も今まで全力で務めさせていただきましたが、コロナ禍で役員を務めていた時期もあり、普及面などで滞っていた部分もあったのかなと思う。より多くの将棋ファンに楽しんでいただけるような関係作りを含めて、より充実した形で支度を行っていければ」とし、「『将棋は変化無限の最高峰』というキャッチフレーズも作らせていただいたが、AIの発達で将棋の持つ魅力や神秘性、奥深さをよりクローズアップしていただけたと思う。そういうところを活かして、自信を持って進んでいけば、おのずと次の100年への道は開けるのかなと感じている」と次期役員メンバーへ期待を込めていた。

情報源:佐藤康光九段、日本将棋連盟会長を今期限りで退任「100周年のタイミングで次のメンバーに」 タイトル99期の羽生善治九段が次期役員選挙に立候補「自分なりの力を尽くす」 | ニュース | ABEMA TIMES | アベマタイムズ


2023年4月4日 17時0分

会長退任会見を行った佐藤康光九段
会長退任会見を行った佐藤康光九段

日本将棋連盟の佐藤康光会長が4日、東京・将棋会館で会見を行い、来期の役員予定者予備選挙には立候補せず、任期を持って退任することを発表した。また、任期満了にともなう予備選挙の立候補が締め切られたこの日、羽生善治九段が初めて役員予定者予備選挙に届け出た。新会長の有力候補になるとみられる。

2017年2月から3期6年続いていた“連盟の顔”が変わる。2024年9月に創立100年を迎える将棋連盟。退任理由について佐藤は、「次の100年へというところで大きなビジョンが必要。自分の場合は役員になってからどちらかというと目の前の課題をこなしており、中長期的な部分が欠けていた。立ち返った時、次の方に新しいビジョンを作ってほしいなと思いました」と語り、100年のその先を見据えての退任とした。

就任当初から「2期4年」のつもりでいたが、新型コロナ禍ということもあり、「もう1期」と3期務めた会長職。タイトル戦や就位式などのあいさつで、丁寧に頭を下げ続けた会長は、会見でも「自分自身でこれができたというのは正直語れることはないと思っている」と謙虚な言葉を並べ、「将棋に関わっていただいている多くの皆様のおかげで自分は6年間つとめさせていただけることができたのかなと思います。感謝の気持ちでいっぱいです」と礼を述べた。

後任の会長が直面する直近の課題は、24年に迫る東西新将棋会館の建設。まだ、資金集めのさなかでもある。佐藤は「道半ばではありますが、ある程度大きな変更なく、方針は定まっている状況で進んでいるところはあるのかなと思っています」とし、「今後ももちろん資金面をはじめ課題は残っていますが、そちらは私も将棋会館建設委員という立場もあるので引き続き協力、貢献できれば。私が今回退任することによってそこが止まったり大きく変化したりということはないのかなと思っております」と考えを語った。約6年の任期の中で、印象に残っていることには、就任当初は四段だった藤井聡太竜王が6つのタイトルを獲得するという活躍を挙げ、「感心し続けた期間だった」と振り返った。

順位戦A級棋士と会長職を両立させていた6年。会長職は「棋士とは違う疲れ方」とし、遅くまで会議をし、翌日対局に臨むこともあったと明かした。「家帰ってそのまま突っ伏して寝ちゃって、朝、なんか妻に怒られてお風呂に入るみたいなそういう感じのことも…(笑い)今でもたまにあって怒られたりするんですけど」。今期の順位戦ではB級1組への降級を喫し、プレーヤーとしては「正直申し上げると、今の自分の活躍状況は、不満と言えば不満」と自身を評価。今後の目標については「タイトル挑戦と獲得」を改めて掲げた。

一方、羽生は午後2時前、スーツ姿で将棋会館に現れ、自ら届け出。「この度、日本将棋連盟役員選挙に立候補する届出を提出しました。2024年に100周年を迎えるにあたり、自分なりに力を尽くす所存です」とコメントを発表した。

佐藤は羽生の立候補については「うかがっていた」としながらも、「話し合いはなかった」と話した。だが、盤外でのこれまでの羽生の将棋界への貢献については「私は羽生九段とは同世代。実績、強さもさることながら、存在感、影響の大きさは、将棋界の今までの発展に非常に大きなお力をいただいている。私も羽生世代の一員なのですが、自分を引きあげていただいた方のひとりなのかなと思っております」と評価し、敬意を示した。

4日午後5時に立候補は締め切られ、26日に予備選が行われる。6月9日の総会承認により理事が決定し、その後新理事会で会長が選出される。

次の100年へ、将棋界の新しい顔が決まる。(瀬戸 花音)

情報源:将棋連盟の佐藤康光会長が退任発表 羽生善治九段が役員予備選挙に初立候補 : スポーツ報知


2023年4月4日 17:00

日本将棋連盟の佐藤康光会長(53)は4日、次期の連盟役員予定者予備選挙に立候補しない意向を表明し、6月上旬の任期満了と同時に会長を退任することになった。後任は6月9日の棋士総会後に行われる理事会で決まるが、同選挙にはタイトル獲得99期の羽生善治九段(52)が立候補届を提出。26日の予備選を経て新会長に就任する可能性が高まった。

4日午後に東京都渋谷区の将棋会館に姿をみせ、自身初の立候補届を提出した羽生は「きょうの取材はなしで……」と言葉少なに立ち去ったものの、連盟を通じて「この度、日本将棋連盟役員選挙に立候補する届け出を提出しました。2024年に(連盟が)100周年を迎えるにあたり自分なりに力を尽くす所存です」とコメントした。

現役九段の佐藤会長は前任の谷川浩司・現17世名人の辞任を受け、17年2月に就任。以降6年間で東西の新将棋会館建設準備、新棋戦の開催などに尽力した。退任については「もともと長期はできないと思っていた。具体的に退任を考えたのは今年に入ってから。来年が100周年の大きな節目で、このタイミングで次のメンバーに託すのがいいと判断した」と理由を明かし、羽生については「(立候補の)話はうかがっているが、私から特に(後任として)話してはいない。役員候補となるのは非常に大きな事実。将棋界の枠を超えて活動しており、存在感が大きい」と話した。

情報源:佐藤康光九段、日本将棋連盟会長退任へ 6月上旬で任期満了 羽生九段が新会長就任濃厚に― スポニチ Sponichi Annex 芸能


2023年4月4日17時0分

日本将棋連盟会長の佐藤康光九段(53)が4日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で会見を行い、役員予定者予備選挙には立候補せず、今年6月の任期をもって退任と発表した。今年に入り、「次の人に託すのがいい」と判断したという。

佐藤会長は棋士会会長だった2017年(平29)2月、前年秋に起きた三浦弘行九段の「スマホ不正使用疑惑」に関する対応のまずさから、引責辞任した谷川浩司前会長を引き継ぐ形で就任した。当時は大逆風の真っただ中だった。それが16年10月にデビューした藤井聡太6冠の将棋界新記録となる「29連勝」という追い風を得ると、人気はV字回復した。「見る将」といったファン層を増やすためのPR方法、新たな棋戦の創設、名古屋市にある「名古屋対局場」の新設、新たな協賛企業の獲得など、先頭に立って尽力した。

「今まで将棋界にお世話になった恩返しとして進めていた。プレッシャーが大きかった。まだ四段で、(会長就任当初は)2局指しただけだった。これだけの期間に成長し、実力を積み上げて実績を出してきたということに非常に驚いています。ふだんの努力に敬服している」。

来年、日本将棋連盟は創立100周年を迎える。東京・千駄ケ谷と大阪府高槻市で、東西の新しい将棋会館の建設が進んでいる。後進には、「より充実した形で施策を行って頂ければ」と期待している。

これからは棋士に専念する。獲得タイトル13期は藤井と並んで歴代7位タイ。22年度は名人戦の挑戦権を争うA級順位戦で1勝8敗と奮わず、1クラス下のB級1組に陥落した。「正直申し上げると不満。自分としてもう少しできると思っている。会長を務めることで研究の時間は減ったが、より将棋への思いが深くなりました。環境が変わることをどうプラスに生かしていくか。常にタイトル戦に挑戦し、タイトルを目指すという気持ちでいたい」。

会長からは退いても、前に進み続ける。

情報源:日本将棋連盟・佐藤康光会長が退任へ「次の人に託すのがいい」予備選挙立候補せず – 社会 : 日刊スポーツ


2023年4月4日17時0分

国民栄誉賞棋士の羽生善治九段(52)が4日までに役員予定者予備選挙への立候補を届け出たことが明らかになった。日本将棋連盟が発表した。同日午後5時が立候補届出の期限だった。

将棋界歴代1位のタイトル獲得99期、通算1528勝672敗の看板棋士が、本年度はフロント入りを目指す。「2024年に100周年を迎えるにあたり自分なりに力を尽くす所存です」とコメントした。

同連盟は来年、東京・千駄ケ谷と大阪府高槻市に新たな将棋会館を建設する。羽生は一昨年8月に発足した「創立100周年記念事業・東西将棋会館建設委員会」の委員長を務める。

この日、退任会見を行った日本将棋連盟の佐藤康光会長(53)は、「立候補の話は聞いている。将棋の強さもさることながら、将棋界の枠を超えて、将棋の良さを広くアピールしている存在感や影響力の大きさに多くの力をもらっている」と話した。

同連盟役員の定員は東京5、関西2。今月26日の予備選挙で女流を含む棋士会員255人が投票し、当選者は6月9日の棋士総会で承認を得る。その後に開かれる理事会の互選で、会長職が決まる。「羽生会長」が誕生するかもしれない。

なお、羽生の師匠である二上達也九段(故人)は1976年(昭51)から89年まで、大山康晴十五世名人(故人)の後を継いで会長を務めた。二上九段の後、03~05年中原誠十六世名人(引退)、05~12年米長邦雄永世棋聖(故人)、12~17年谷川浩司十七世名人、17年から現在の佐藤康光会長となっている。二上九段を除けば、全員が名人獲得経験者でもある。【赤塚辰浩】

情報源:「羽生善治会長」誕生?日本将棋連盟役員予定者予備選挙へ立候補「自分なりに力を尽くす所存」 – 社会 : 日刊スポーツ



  

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