結果は既報の通り
2023.3/5 10:00
今回は、今年のC級の順位戦を取り上げてみたい。
まずC級1組は、B2と同じく昇級は3人になったが、それでも10局のリーグで2敗すると、昇級は難しい。
今期はラス前を終わって、伊藤匠五段が9連勝で昇級に王手をかけた。
B2が事実上、昇級者が3人とも決まったのに比べ、C1は現在誰も決まっていない。8勝1敗が順位順に石井健太郎六段、青嶋未来六段、渡辺和史五段と3人いて、9勝0敗ながら順位が最も低い伊藤を含めると、4人にチャンスが残っているからだ。
10局のリーグで9勝してもなお、昇級できないことがある。藤井聡太竜王のCIの1年目がそうだったが、彼のパワーは次期、簡単に昇級していった。
しかし多くの棋士は、9勝で上がれないと落胆して、次期は散々な成績に終わることが多い。そしてそのクラスをついに抜けられず、いつしか落ちていった棋士を何人も見てきた。
それらを見ると、一局の将棋は勿論だが、棋士人生においても、精神の持ちようが大切だと思わざるを得ない。
C級2組は、斎藤明日斗五段が9連勝、服部慎一郎五段が8勝1敗で、それぞれ昇級を決めた。
斎藤は宮田利男八段門下で、宮田三兄弟(他は本田奎五段と伊藤五段)の一人。本田が2019年度の棋王戦で挑戦者になり、伊藤の今期棋王戦での爆発的な活躍を見れば、自分も負けてはいられないと思うのは、当然のこと。良きライバルが、自分を磨いてくれる好例であろう。
この3人は今期、3人とも勝率が7割を超える活躍をしている。師匠にとっても、自慢の弟子に違いない。
服部は今期、対局数(62)で1位、勝ち星(47)で藤井竜王と並ぶ1位、勝率は6位だが、連勝は15連勝と、1位につけている(2月28日現在)。
ちなみに前述の斎藤と伊藤が、勝数で4位、斎藤と本田が勝率で2位と3位につけている。
C級からスタートダッシュの良かった棋士でないと、最近は上まで行けない傾向があるが、今回名前の出た棋士たちがどこまで行くかは、是非注目していただきたい。
■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。
情報源:【勝負師たちの系譜】最終盤の順位戦C級 無敗で昇級に王手かけた伊藤五段 10局のリーグで9勝しても昇級できないことも(1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト
【勝負師たちの系譜】最終盤の順位戦C級 無敗で昇級に王手かけた伊藤五段 10局のリーグで9勝しても昇級できないことも https://t.co/1CwfPGGNib @zakdeskより
— kewpiehoney (@kewpie_honey) March 5, 2023
藤井聡太竜王も経験した頭ハネ
|
|
|
|
|
|
★