へぇ・・・
2023.2/11 10:00
渡辺明棋王(名人)に藤井聡太竜王(五冠)が挑戦する、ファン待望の棋王戦コナミグループ杯が、5日から始まった。
現在、羽生善治九段が藤井に挑戦しているALSOK杯王将戦七番勝負の最中だが、「藤井の六冠なるか」という報道は過熱している。
私も昨年の王座戦五番勝負の観戦記で、ことによればこの勝者が藤井の八冠独占を阻止する、最後の役目を担う可能性もある、と書いた。かなり先走った表現だが、こと藤井に限っては、先走りが現実になることが多いのは確かだ。
今回の五番勝負の見どころは、棋王の渡辺がどういう心境で藤井と戦えるか、だと思っていた。
他の挑戦者なら、10連覇の渡辺が「どこからでもかかって来なさい」的な心境になるかと思う。
しかしこと藤井に対しては、対戦成績が渡辺の2勝12敗、3つのタイトル戦でも3連敗し、直近の2回は1勝もできていないからである。
とはいえ今回だけは、やすやすとタイトルを渡せない事情が渡辺側にある。というのもこの後、4月から名人戦が始まるからで、こちらも藤井が挑戦してくる可能性があるからだ。
第1局の対局場は『長野ホテル犀北館』。主催の「信濃毎日新聞社」が創刊150周年を記念して、長野市に誘致した。
前夜の開幕式では、ノルディックスキー複合の五輪金メダリスト、荻原健司市長が「長野を本物が来る街にしたい」と、対局を子供たちの教育にも役立てたい意向を示した。
振り駒で先手となった藤井は、角交換腰掛銀へと誘導。どちらも得意とする戦型で、開始から30分もしないうちに戦いは始まった。
渡辺の作戦は自分の経験のある仕掛けから、あえて新しい局面へと誘い込むことだった。しかし藤井の見たことのない強烈な継ぎ桂の反撃から、突然ブレーキをかけて手を渡すという勝負術に、タイトル保持者の方が翻弄されたかのように、形勢が藤井に傾いていく。
局後の渡辺の感想に「一瞬チャンスが来た感じがしたが、そこを掘り下げないまま過ぎてしまった」とあるように、良い所なく渡辺は敗れた。
それにしても、藤井は良く知られる詰みを読み切る計算力だけでなく、何十年も指してきた棋士のような老獪(ろうかい)さは、どこで身に付けたのだろうかと思わせた一局だった。
次は渡辺にとっても、後のない一番と同じで、どんな作戦を持ってくるのか、楽しみな五番勝負となった。
■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。
情報源:【勝負師たちの系譜】何十年も指してきた棋士のような老獪さ身に付けた藤井五冠が先勝 「六冠なるか」報道が過熱 棋王戦コナミグループ杯(1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト
何十年も指してきた棋士のような老獪さ身に付けた藤井五冠が先勝 「六冠なるか」報道が過熱 棋王戦コナミグループ杯 https://t.co/mbY1j6m5I6
局後の渡辺の感想に「一瞬チャンスが来た感じがしたが、そこを掘り下げないまま過ぎてしまった」とあるように、良い所なく渡辺は敗れた。#zakzak
— zakzak (@zakdesk) February 11, 2023
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