復調を見せる羽生九段

【勝負師たちの系譜】羽生善治九段の復調 タイトル100期達成へ邁進 藤井聡太五冠とのタイトル戦が実現すれば大いに盛り上がる|zakzak

今年の羽生九段、持ち時間4時間の棋戦の勝率がすごいからな。


2022.11/13 10:00

復調を見せる羽生九段
復調を見せる羽生九段

ひと頃、羽生善治九段のタイトル100期なるかという話題は、よく取り上げられていた。

2017年度に渡辺明竜王(当時)から竜王を奪取して、タイトル獲得が99期になったから、大いに期待されたものだった。

しかも翌年は名人戦挑戦、ヒューリック杯棋聖戦の防衛戦、竜王戦の防衛戦と3つタイトル戦に出たから、どれかは勝って100期に届くだろうと。

しかし羽生はすべてに敗れ、タイトルが無冠となると、いつの間にかその話題は消えていった。もう羽生の時代は終わったかのように。

実際前期、順位戦のA級から降級し、引退するのではないかと思われたときは、タイトル獲得どころではない雰囲気があった。

羽生は現在52歳。木村義雄、大山康晴、中原誠といった永世名人は、いずれも40代後半で名人を奪われ、引退もしくはトップの座を明け渡した。棋士は皆、45歳くらいからは、確実に下降線をたどるといわれている。

しかし別格ではあるが大山のように、59歳までタイトルを保持し、亡くなる69歳までA級にいたことを思えば、まだすぐに衰える年ではない。

私の例は参考にならないかと思うが、47歳でA級に復帰したときは、気力と体力が保てる限り、50歳過ぎでも頑張れると思ったものだった。

しかし51歳でA級を降級。続いて2年でB1からも降級した翌年は、B2で10連敗して降級点となった。

いくら何でもそこまで弱くはないと思ったが、何がそんなに衰えたのかわからなかった。

恐らくA、B1と、1年で即落ちのクラスにいたのが自分の誇りで、1年では落ちないクラスに落ち、緊張感が切れたのだと気が付いた。

羽生もタイトルがなくなり、肩書が九段になるとか、A級から陥落するとかで、自分の立場を消化できない時間があったかも知れない。

しかし棋士として、最後にタイトル100期だけはやり遂げたいという思いが、今年の活躍に繋がっているのであろう。

今期は王将戦リーグで5連勝とトップを走っていて、2勝1敗で追う豊島将之九段が一局でも敗れると挑戦者、豊島に並ばれても最悪プレーオフだ。また棋王戦でも決勝に進み、勝てば挑戦者決定二番勝負進出というところまで進んでいる。

しかも最近は内容も良く、棋王戦の伊藤匠五段戦では見事な終盤戦を見せているから、期待も大きい。

藤井聡太五冠とのタイトル戦が実現すれば、大いに盛り上がること、間違いはない。

■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。

情報源:【勝負師たちの系譜】羽生善治九段の復調 タイトル100期達成へ邁進 藤井聡太五冠とのタイトル戦が実現すれば大いに盛り上がる(1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト



挑戦者になれば、棋王戦五番勝負は4時間(1日制)だから100期の可能性が高いんだよな。王将戦は七番勝負で8時間(2日制)だからわからないけど。

月曜日には、紀勢線の二次予選(3時間)で森内九段と対局。


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