藤井聡太叡王がシリーズ3連勝で防衛達成 タイトル戦13連勝で羽生善治九段の記録に並ぶ/将棋・叡王戦五番勝負第3局

藤井聡太叡王が勝利し、防衛|第7期叡王戦五番勝負第3局

18時18分 終局
109手 4三金打まで、▲藤井聡叡王 の勝ち


2022/05/24 18:58

将棋の藤井聡太叡王(竜王、王位、王将、棋聖、19)は5月24日、千葉県柏市の「柏の葉カンファレンスセンター」で叡王戦五番勝負第3局の対局を行い、挑戦者の出口若武六段(27)に勝利しシリーズ3連勝で初の叡王防衛を決めた。この結果でタイトル戦連勝数を13に伸ばし、大山康晴十五世名人が保持する連勝数17に次ぎ、羽生善治九段の歴代2位記録に並んだ。

先手番の藤井叡王は、第1局、第2局千日手局、指し直し局と同様、この第3局でも相掛かりを志向した。序盤で新しい構想を見せた藤井叡王のペースで進行していたが、難解な中盤では激戦に。終盤まで均衡が保たれていたが、出口六段のタイトル初挑戦を阻み、叡王戦史上初の連覇を達成した。この結果で自身のタイトル獲得数は通算8期。加藤一二三九段、木村義雄九段と並ぶ歴代9位に浮上した。

終局後、藤井叡王は「シリーズ通して相掛かりの将棋になって、中盤で長考した場面が多かったですが、なかなか判断がつかないこともあったのでそのあたりに課題を感じた」と振り返った。タイトル戦連勝数を13に伸ばしたことについては、「本局も負けの局面があったのであまりそのことは気にせずに、来月から棋聖戦、王位戦もはじまってくるのでそれに向けてしっかり準備したい」とすでに視線の先は次戦に向かっている様子だった。一方、敗れた出口六段は「全体的には自分の実力だったのかなという気がします。今日の将棋を負けてしまったのは悔しい気持ちがある。1局目と2局目は内容が良くなかったという面でも、もう一度鍛え直して上にあがっていければ」と話した。

藤井叡王は2016年10月に四段デビュー。第34期竜王(1組以上:1期)で、順位戦A級(A級:1期)。棋戦優勝は5回。デビューから5期連続で年度勝率8割超えを記録している。現在最多の五冠保持者で将棋大賞でも2年連続で最優秀棋士賞に選ばれるなど、令和将棋界のトップに君臨する天才棋士だ。

藤井叡王の防衛ロードは続き、6月3日には永瀬拓矢王座(29)を挑戦者に迎えた棋聖戦五番勝負が開幕する。研究仲間と公言している両者がタイトル戦で激突するとあり、どのような戦いが繰り広げられるか早くも注目を集めている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

情報源:藤井聡太叡王がシリーズ3連勝で防衛達成 タイトル戦13連勝で羽生善治九段の記録に並ぶ/将棋・叡王戦五番勝負第3局 | ニュース | ABEMA TIMES


2022年5月24日 (火)

終局直後の様子

【藤井聡太叡王インタビュー】

――一局を振り返って。
こちらが攻めを呼び込む形で戦いになって、飛車を目標にしてやっていければと思っていたんですが、△7五飛(64手目)と浮かれたときいい手段が見つからなくて。本譜では苦しくしてしまったのかなと思っていました。こちらの駒が連係しない形なので、少しまずいかなと。もう少し違う指し方のほうがよかったのかなとは思います。
――一分将棋になって終盤はどのように形勢判断を見ていましたか。
△6五角(82手目)と打たれて厳しいかなと思っていて。そのあとはどうやって勝負するのかというのを考えていたんですが、最後まで苦しい局面が続いたかなと思います。
――▲6五香(95手目)はギリギリの着手でした。
ちょっと形勢が厳しそうかと思っていて。ただ他に手がわからなかったので仕方ないと思って指しました。
――勝ちになったのはどのあたりですか。
最後、▲3五桂(105手目)と打って詰んでいそうかなと。
――3連勝での防衛について。
このシリーズは相掛かりの将棋になって、中盤で長考した場面が多かったんですけど、それでもなかなか判断がつかないところもあったので、そのあたりが課題だと感じました。
――タイトル戦での連勝記録が羽生善治九段に並ぶ13連勝で歴代2位となります。
本局も負けの局面があったと思うので、あまりそのことに気にせず、また来月から棋聖戦と王位戦が始まっていくので、それに向けてしっかり調整していきたいです。
――主催の不二家さんのおやつはいかがでしたか。
また前期と違ったお菓子を用意していただいて、今回もとても美味しくいただきました。
――叡王戦ではこれまで防衛した棋士がおらず、藤井叡王が初防衛になりました。
それも意識していたと言うことではないのですが、ひとつの結果が出せたことはうれしく思います。

【出口若武六段インタビュー】

――本局を振り返っていかがでしたか。
序盤は失敗してしまったかなと思っていて。ちょっと玉を寄られて銀を上がられて(▲6八玉~▲7八銀・47手目)みると、どんどん行く展開とかにはならなくなってしまったので、ちょっと苦しい展開かなと思ったのですが。さすがに歩も取れて飛車も引けたのでペースが来始めたのかなと思ったのですが、最後ちょっと着地がひどかったかもしれないです。全体的には自分の実力だったのかなという感じがします。
――タイトル初挑戦を振り返って。
徐々に慣れてきたといった面はあったかなと思っていたんですけど、今日の将棋を負けてしまったというのはすごい悔しいという気持ちがあります。1局目と2局目は内容があまりよくなかったという面でも、もう一回鍛え直して上に上がっていければと思います。

情報源:叡王戦中継ブログ : 終局直後の様子


2022年5月24日 (火)

藤井叡王の記者会見

【藤井聡太叡王インタビュー】

――叡王初防衛おめでとうございます。いまの率直なお気持ちをお聞かせください。
「本局は中盤から終盤にかけて苦しい戦いが続いて、最後も負けになったと感じたので実感に関しては全くありませんし、今日の将棋も振り返ってどうだったかなと思っているところです」

――藤井叡王はタイトル戦など終わったときに、ご自身の課題をお話しされることが多いと思います。これまで公式戦で会心の出来と感じたことはあるのでしょうか。
「もちろんそう思えるときが全くないわけではないのですが、振り返るとここは少ししっかり指せていなかったと思えるポイントは常にあるので……。一局指すごとに課題というのはあるのかなと思います」

――タイトル戦の連勝記録13連勝は歴代2位となりました。タイトル戦での強さについてご自身ではどのように考えていますか。
「少しタイトル戦の番勝負に星が集まっているところがあるので……。もちろん大きな舞台で結果が出せていることはうれしいんですけど、それ以外の対局も含めてより内容、結果ともに向上させないといけないなと思っています」

――これから棋聖、王位、竜王、王将としばらくは防衛戦が続きます。現状維持を目指した戦いが続き、タイトルを取っていくといった戦いがない中で、モチベーションが低下するということはないでしょうか。
「棋聖戦から防衛戦が続いていくことになりますが、タイトル戦で防衛か挑戦かということはそれほど大きな違いがないかなというふうに思っているので。大きな舞台で続けて対局していけるということをモチベーションのひとつにしてやっていければなと思っています」

――3月の順位戦後は他の対局がそこまで多くはないと思いますが、どのようにコンディションを整えていましたか。
「3月から4月にかけては対局が少なかったんですけど、序盤の定跡の見直しなどをしていました」

――大盤解説会場で出口六段が泣いてられたのを横で見ていたと思います。どのような気持ちになりましたか。
「今日の将棋は特に中盤はこちらがずっと苦しい展開が続いていたので、出口六段からするとそういうふうに思われるのも自然というか。自分であってもそう思うところがあるのかなと」

――今回の防衛でタイトル獲得が8期になり、木村義雄十四世名人や加藤一二三九段に十代で並びました。
「加藤九段や木村十四世名人の頃はタイトルの数が全く違うので、並んだという気持ちは全くありませんし、昔の棋士の棋譜を見て勉強になるところもあるので、そういったところをまた学んでいけたらと思います」

――これまでのタイトル戦では渡辺明名人や豊島将之九段など、ご自身よりもタイトル戦登場回数が多い棋士と戦ってきました。今回は初めてタイトル戦に出られた出口六段が相手ということで、これまでの経験が生きたなと思われたところはありましたか。
「今までのタイトル戦は自分よりキャリアが上の棋士との対戦ばかりだったので、今回は今までとは少し違う状況でしたが、出口六段とは新人王戦の決勝でも対戦しました。棋士になる以前にも練習将棋を指していただいたこともあるので、自分としては自然に番勝負に臨むことができたのかなと思います」
(共同記者会見より)

情報源:叡王戦中継ブログ : 藤井叡王の記者会見


藤井聡太叡王に出口若武六段が挑戦する、第7期叡王戦五番勝負第3局が、5月24日(火)に千葉県柏市「柏の葉カンファレンスセンター(三井ガーデンホテル柏の葉2階)」で行われ、藤井叡王が109手で出口六段に勝ち防衛しました。

情報源:藤井聡太叡王VS出口若武六段 第7期叡王戦五番勝負第3局 藤井聡太叡王が勝利し、防衛|将棋ニュース|日本将棋連盟


五番勝負の日程



https://twitter.com/fujiya_jp/status/1529035324655300608


藤井聡太叡王-△出口若武六段(棋譜中継

18時18分 終局
109手 4三金打まで、▲藤井聡叡王 の勝ち

 

 


 

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