1年後、名人挑戦を決めているのかな?
2022/3/10 05:40(最終更新 3/10 05:40)
小学4年で文集に「名人をこす」と書き、中学2年の秋にプロ棋士になって5年半。既に現役最多の五つのタイトルを手にした若き大看板が、いよいよ名人戦の大舞台を視界に捉えた。9日、順位戦A級昇級を決めた将棋の藤井聡太王将(19)=竜王、王位、叡王、棋聖。次期A級で挑戦権を獲得して名人位を奪取すれば、谷川浩司九段(59)が1983年に打ち立てた史上最年少での名人獲得記録(21歳2カ月)を更新することになる。とうとうA級到達を果たした藤井の進化を、谷川はどう見たのか。【新土居仁昌/学芸部】
東京都渋谷区の将棋会館でこの日指した第80期名人戦順位戦B級1組最終13回戦。佐々木勇気七段(27)を相手に、後手番の藤井は難解な角換わり戦を制した。通算成績は265勝52敗(勝率8割3分5厘)に。このうち順位戦は実に49勝3敗(同9割4分2厘)と、およそ考えられない成績でA級に到達した。
タイトルホルダーやA級の経験者がひしめき「鬼のすみか」と呼ばれるB級1組を当然のように1期で突破した藤井。先月終わった第71期ALSOK杯王将戦七番勝負でも、名人と棋王をあわせ持つ渡辺明王将(37)=当時=から4勝0敗でタイトルを奪取。渡辺からの3回を含め、登場した7回のタイトル戦(うち2回は防衛戦)全てを制した。
藤井の進化について、21歳2カ月の最年少で名人を獲得した谷川は「勝率以上にすごいのは、勝ち越しの数だ。普通の棋士はどこかで壁に当たり、壁を乗り越えることを繰り返して強くなるものだが、これまで勝てなかった時期が全くないのは信じられない」と舌を巻く。
藤井は四段に昇段してプロ入りを決めたとき、「光速の寄せ」の異名を持つ谷川将棋への憧れを口にした。対する谷川は「最年少名人の記録が破られるかも注目している」とエールを送った。谷川より3カ月ほど誕生日が遅い藤井は、A級1期目で挑戦者になれば谷川の記録を抜いて「20歳名人」になる可能性を持つ。谷川は「私の記録を抜くかどうかは別として、藤井さんは現時点で名人であってもおかしくない圧倒的実力を備えている。私の名人とは全く価値が違う」と話す。
まずは10人のトップ棋士が繰り広げる挑戦権争いでどんな戦いを見せるか。ファンの期待も高まるばかりだ。
情報源:藤井聡太王将のA級昇級 「光速」の谷川九段も「圧倒的」と舌を巻く | 毎日新聞
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— 名人戦棋譜速報 (@meijinsen) March 10, 2022
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▲佐々木勇気七段-△藤井聡太竜王(棋譜DB)
23時17分 終局
90手 3七銀まで、△藤井聡竜王 の勝ち
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- 第80期名人戦・順位戦 七番勝負/A級
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あとは、今年の名人戦で渡辺明名人が防衛か、斎藤慎太郎八段が奪取するか。
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