藤井聡太竜王、史上4人目・最年少五冠「まだ立場に見合った実力が足りない」と謙虚 初タイトル獲得から約1年半の超スピード出世

藤井聡太新王将 記者会見|第71期ALSOK杯王将戦七番勝負第4局2日目

記者会見


記者会見(アーカイブ)


2022/02/12 20:37

将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)が2月11、12日に行われたALSOK杯王将戦七番勝負の第4局で渡辺明王将(名人、棋王、37)に勝利、シリーズ4勝0敗のストレートで王将奪取に成功した。これで藤井竜王は、史上4人目となる五冠を最年少19歳6カ月で達成。初の「10代五冠」を成し遂げた。対局の記者会見では「まだ立場に見合った実力が足りない」と謙虚に答えた。

藤井竜王は2020年度に棋聖、王位のタイトルを獲得。2021年度は、この2つを防衛すると竜王、叡王の奪取に成功。さらに今回の王将奪取で、故・大山康晴十五世名人(五冠独占)、中原誠十六世名人(74)、羽生善治九段(51)という3人しか達成したことのない五冠に、19歳6カ月という若さでたどり着いた。初タイトル獲得から、わずか1年半ほどのスピード出世。8タイトルのうち過半数を占め、来年度には六冠、七冠、さらには前人未到の八冠独占すら狙える勢いだ。会見の主な内容は以下のとおり。

-1年前は二冠、現在は五冠に。大棋士に肩を並べた感想は。

過去に五冠になられた方は時代を築いた偉大な棋士の方ばかりで、とても光栄に思います。自分の場合はまだまだ立場に見合った実力が足りないと思うので、さらに実力をつける必要があると思います。

-さらなるタイトルの積み上げも期待されています。

来月の順位戦(B級1組)が昇級がかかった対局になるので、悔いのない対局になればと思います。防衛戦も始まるので、それに向けて少しずつ実力を高めていければと思います。

-常々記録は意識しないと言う中、タイトルをどんどん取っていくことの意義はどう考えていますか。

これまでもタイトル戦の対局を経験させてもらう中で、いろいろ成長できた部分がとても多かったと思うので、タイトルを取ること以上に、そういう舞台での対局を活かして、成長につなげていくのが大事だと思います。

-今回の番勝負で成長したと思う部分、課題と思う部分はありますか。

渡辺名人との2日制との対局は初めてで、長い持ち時間で改めて対局をしてみて、中盤のバランスの取り方で、気づかない手を指されることが多かったので、勉強になったと感じています。

-「八冠は一つの理想の形」と言っていた中、八冠についてどのような視点をお持ちですか。

翌年度から防衛戦が始まることになりますし、具体的に目指すということではないのかなと。そういった経験を通して実力を高めていくことで、少しでも近づければと思います。

-タイトル戦7回で負けなしで、タイトル戦の方が勝率が高いです。普段の対局との戦いやすさなど、違いはありますか。

自分としてはあまりタイトル戦と普段の対局で気持ちの違いはないんですが、タイトル戦ですと、各地を転戦させていただくので、それ自分にはいいモチベーションになるのかもしれません。

-タイトル戦は王位戦で1局負けた以外、2日制では全て勝っています。2日制の対局にはどう思いますか。

自分の場合は中盤で時間を多く使うことが多いので、2日制であったり、長い持ち時間ですと、自分としては戦いやすいところはあるのかなと思います。

-五冠を獲得し、これまで以上に他の棋士が対策をしてきます。

自分としては、やり方を大きく変えることはないので、今までやってきたところを積み上げていけたらと思っています。

-ストレート勝ちできた要因は何かありますか。

今回の番勝負を振り返って、中盤苦しい対局が多かったので、4連勝は幸運でした。苦しい局面でも粘り強く指して、終盤の競り合いに持ち込めたのが、いい結果につながったと思います。

-(対局場の)立川の街の印象は。

初めて訪れたんですが、対局室の目の前に公園だったり、遠くの富士山だったり、都会でありながら自然が豊かなところだなと思いました。

-(地元)瀬戸市の盛り上がりについて。

地元の瀬戸市の方には、いつも応援していただいてとても励みになっています。今回またいい報告をすることができてうれしく思いますし、今後も地元の方に楽しんでいただけるよう、頑張っていきたいと思います。
(ANNニュース)

情報源:藤井聡太竜王、史上4人目・最年少五冠「まだ立場に見合った実力が足りない」と謙虚 初タイトル獲得から約1年半の超スピード出世 | ニュース | ABEMA TIMES


藤井聡太新王将の記者会見

――1年前は二冠でしたが、一気に五冠になりました。大山康晴十五世名人、中原誠十六世名人、羽生善治九段に次ぐ4人目となります。大棋士と肩を並べてしかも史上最年少で五冠を達成された今の気持ちをお聞かせください。
藤井 過去に五冠になられた方は時代を築いた偉大な棋士ばかりなのでとても光栄に思います。自分の場合はまだまだそういった立場に見合った実力がまだ足りないかなというふうに思うので、今後さらに実力をつけていく必要があるかなとも思います。

――次の年度からは五冠の防衛戦と、ファンからは他のタイトルの積み上げを期待されていると思います。来月の順位戦で勝つとA級に入って名人への挑戦権争いにも加わることになります。
藤井 来月の順位戦は昇級が懸かった対局になるので、しっかり悔いのないように戦えればと思っております。翌年度からは防衛戦も始まることになるので、それに向けてしっかり少しずつ実力を高めていければと思います。

――藤井五冠は常々、記録は意識しないと語ってきましたが、タイトルを重ねていくうちにいろいろと思いも変わってくると思います。タイトルを取っていくことの意義についてどう考えていますか。
藤井 これまでもタイトル戦の対局を経験させてもらう中でいろいろ成長できた部分がとても多かったと思います。タイトルを取るということ以上にそういった舞台での対局を生かして成長につなげていくということが大事なのかなと思っております。

――今回の番勝負を通して自分なりに成長したなと思うこと、課題だなと思うことはありますか。
藤井 渡辺名人と2日制の対局は初めてだったんですけど、長い持ち時間であらためて対局してみて特に中盤のバランスの取り方で気づかない手を指されることが多かったので、そのあたりが特に勉強になったと感じております。

――三冠になったとき八冠は「ひとつの理想の形」と語っていましたが、五冠になって状況が進展してきました。現在は八冠についてどのような視点を持っていますか。
藤井 翌年度から防衛戦が始まりますし、まだ具体的に目指すということではないのかなというふうに思います。またそういった経験を通して実力を高めていくことで、少しでも近づければいいのかなというふうに思っています。

――普段から高勝率を誇っていますが、タイトル戦でこれまで7回戦って負けなし、フルセットも1回だけとなります。タイトル戦と普段の対局とで戦いやすさに違いがあったりしますか。
藤井 自分としては気持ちの違いなどはないんですが、タイトル戦ですと各地を転戦して対局させていただくことが多いので、自分にとってはいいモチベーションになっている部分があるのかもしれません。

――タイトル戦の中でも2日制の対局が16勝1敗。際だった成績が2日制で出ているように感じますが、ご自身はどう考えていますか。また自分の強みが出せると考えている部分があるのでしょうか。。
藤井 自分は中盤で時間をたくさん使うことが多いので、2日制であったり長い持ち時間ですと自分としては戦いやすいところがあるのかなとは思います。

――五冠を獲得することになり、他の棋士はこれまで以上に藤井さん対策を強化されることになると思いますが、望むところでしょうか。
藤井 自分としてはやり方を大きく変えるということはないので、今までやってきたことを積み上げていければと思っています。

――ストレート勝ちができた要因について作戦の立て方や時間の使い方などあれば教えてください。
藤井 中盤が苦しい対局が多かったので4連勝という結果は幸運だったのかなと思います。苦しい局面でも粘り強く指して終盤の競り合いに持ち込むことができたのがいい結果につながったのかなと思います。

――立川やSORANO HOTELの印象についてお聞かせください。
藤井 立川は初めて訪れたのですが、対局室の目の前の公園であったり遠くに富士山が見えて、都会でありながら自然が豊かなところなのかなと思いました。

――初戦からたくさんの瀬戸市民が新王将の応援をしていました。愛知県外の方からは瀬戸市を応援していただく機会が増えてきましたが、それについてどんなお気持ちですか。
藤井 地元の瀬戸市の方にはいつも応援していただいてとても励みになっています。今回またひとついい報告をすることができたのがうれしく思いますし、地元の方に楽しんでいただけるように頑張っていきたいと思います。

――長い持ち時間の将棋で本領を発揮していらっしゃいますが、子ども時代から短い持ち時間は嫌いでしたか。
藤井 嫌いだったということではないのですが、昔から長考派ではあったので、当時からじっくり考えるのが好きでした。

情報源:ALSOK杯王将戦中継ブログ : 藤井聡太新王将の記者会見


渡辺明王将に藤井聡太竜王が挑戦する第71期ALSOK杯王将戦七番勝負の第4局が、2月11、12日(金祝、土)に東京都立川市の「SORANO HOTEL」で行われ、藤井竜王が114手で渡辺王将を破り、七番勝負の成績を4勝0敗とし王将を奪取しました。

藤井は自身初の王将獲得となります。

また、藤井新王将は竜王・王位・叡王・王将・棋聖の5つのタイトルを合わせ持つ五冠となりました。

19歳6ヵ月での五冠達成は、羽生善治九段が1993年8月に22歳10ヵ月で達成した記録を更新する最年少記録となります。

情報源:渡辺明王将VS藤井聡太竜王 第71期ALSOK杯王将戦七番勝負第4局 藤井聡太竜王が王将奪取&最年少五冠に|将棋ニュース|日本将棋連盟


対戦成績



渡辺明王将-△藤井聡太竜王(毎日棋譜中継スポニチ棋譜速報棋譜DB

18時23分 終局
114手まで、△藤井聡竜王 の勝ち


 

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五冠おめでとうございます。


  

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