第35期竜王戦5組ランキング戦 桐山清澄九段-南芳一九段
桐山九段の振り歩先、歩が3枚で桐山九段の先手
初手は、▲桐山九段 7六歩、△南九段 3四歩
5組ランキング戦
桐山はすでに引退対象の棋士ではあるが、本棋戦の5組在籍者は規定により、引退の決まった次期開催から2期は、6組に降級しないかぎり本棋戦への参加が可能となっており、今期がその2期目となる。そして3期目以降の参加は、4組以上に在籍となることが絶対条件となる。すなわち仮に今期、4組への昇級が消滅した場合、その敗れた対局が公式戦最後の一戦ということになる。今期、昇級のための条件は前述したように、ランキング戦で決勝に勝ち進むか、昇級者決定戦で3人の上位者として入るかになる。
桐山は公式戦通算1000勝まであと4勝。この5組ランキング戦で4連勝すれば決勝進出で4組昇級となり、そうなると1000勝達成と現役続行が同時に果たされる。もちろん昇級者決定戦を経由しての昇級でも、ランキング戦と合わせて4勝以上必要になることから、現役続行となった際は1000勝が達成されていることになる。なお、仮に本局に敗れ、昇級者決定戦1回戦でも敗れた場合、通常なら残留決定戦に回るところだが、桐山は4組昇級がなくなった時点で引退が決まるため、残留決定戦には回らない。
両者の初手合いは1981年12月8日。桐山はすでに八段になって6年目で34歳、南はデビュー1年目の18歳だった。若武者は矢倉で挑み、角対抗に持ち込む。ただ、入玉を果たすも敵陣で討ち取られた。それまで7割を超える勝率で勝ちを積み重ねていた若武者だったが、桐山が大きな壁として立ちはだかった一戦だった。その始まりからちょうど今日で40年の月日が流れたことになる。
桐山は37歳のときに棋王を獲得。これが桐山にとっての初タイトルだった。翌年に失冠するも、4ヵ月後には棋聖を獲得。再びタイトルホルダーとなった。その半年後、棋聖のタイトルに挑戦したのが南だった(当時、棋聖戦は半年に1度、年2期制でタイトル戦が行われていた)。デビューから5年で八段になっていた南にとって、これが初のタイトル戦。ただ、ここでも先輩の壁は高く、桐山が3勝1敗で初防衛に成功。南にとって、苦い初舞台となった。
その1年後、両者は棋聖戦の五番勝負で再び相まみえる。第1局は1987年の12月8日。奇しくも6年前の両者の初手合いと同じ月日だった。そしてこのシリーズでは南が3連勝で棋聖を奪取。自身の初タイトル獲得となった相手も桐山となり、これまで立ち塞がっていた壁を超えて見せた瞬間だった。いま振り返ると南にとって桐山は、因縁の相手ということになりそうだが、桐山はこの敗戦以後はタイトル戦への登場はなく、本局の重要性などを考えると、桐山にとっても南は因縁の相手と言えそうだ。
情報源:第35期竜王戦 5組ランキング戦
潤@大阪>12月7日(火)は第35期竜王戦5組ランキング戦1回戦、▲桐山清澄九段-△南芳一九段戦を関西将棋会館よりお送りしています。戦型は南九段の角道を止める後手三間飛車に対し、桐山九段が居飛車穴熊で対抗。南九段が美濃囲いに組んだあと、石田流に構えたところで前例がなくなっています。 pic.twitter.com/Nz8vKcxyzc
— 日本将棋連盟モバイル【将棋連盟ライブ中継】 (@shogi_mobile) December 7, 2021
▲桐山清澄九段-△南芳一九段
桐山九段の振り歩先、歩が3枚で桐山九段の先手
初手は、▲桐山九段 7六歩、△南九段 3四歩
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桐山九段は連敗すると完全に引退が決まる。
4組に昇級できれば来期も竜王戦に限って現役続行。
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