122手 2五金まで、△藤井聡三冠 の勝ち
記者会見
2021/11/13 20:24
将棋の藤井聡太三冠(王位、叡王、棋聖、19)が11月12、13日に行われた竜王戦七番勝負第4局で、豊島将之竜王(31)を122手で下し、同シリーズの成績を4勝0敗で竜王位を奪取した。史上最年少19歳3カ月での四冠達成で、棋士の序列でも1位に。将棋界の頂点に立つと、対局後の新竜王としての記者会見では、最高峰タイトルの獲得に「幸運だった」と語り、さらに「将棋は奥が深くて、どれだけ考えてもわからない」と、さらなる努力を誓っていた。会見の内容は以下のとおり。
――竜王獲得の感想をお願いします。
まだ実感が沸かないところがありますが、竜王というのは最高峰のタイトルですので、とても光栄に思っています。豊島竜王との対戦は、全体的に押されている対局が多かったので、結果が出せたのは幸運だったのかなと感じています。
――棋士としてこれからどのような目標を持ちますか。
今回竜王を獲得することができて、竜王位の重みを感じますし、それにふさわしい将棋を指したいと思っていますが、これまでと変わらず強くなれるように取り組んでいきたいと思います。
――序列トップになりました。
それについてはあまり意識したことはなかったんですが。1位というのは光栄なことだと思いますし、同時に身の引き締まる思いでもあります。
――豊島竜王との十九番勝負で得られたものはありますか。
全体を通してこちらが気づいていない好手を指されたり、気づいていない間にこちらが悪くなっていることもありました。自分の課題を突きつけられた気がします。
――今日は師匠の杉本昌隆八段の誕生日です。
師匠の誕生日というのは、全く知らなかったんですが、これまでお世話になってばかりだったので、初めてプレゼントのようなことができたのかなと思います。
――全八冠のうち四冠を保持して藤井竜王の時代
今期はこれまで結果は出せていますけど、内容的には課題は多いですし、自分としてはそういう印象は全くなくて、常に危機感を持ってやっています。
――竜王戦の賞金、使い方があれば。
いや(笑)。それは全く考えていませんでした(笑)。ゆっくり考えたいと思います。
――竜王戦で4勝0敗。強くなった実感はありますか。
今年は特に序盤について重点的に取り組んでいるので、そのあたりは以前より成長できたところはあるのかなと感じています。
――第4局は終盤まで難しかった。終盤のぎりぎりでの緊張感は、どう感じていましたか。
本局は封じ手のあたりはまずまずだと思っていたんですが、その後、具体的な手順がわからなくて。最後、お互いの玉が詰むか詰まないか、際どい形が多いので、自分としても読み切っていたわけではないです。どちらかと言えば、こちらが負けの変化が多いと思っていました。先手が、どの順が一番いいかは、はっきりわかってはいなかったです。
――実力が足りないと感じているところは。
実力が足りないというのは、一局指すごとに感じることで、対局ごとにうまく判断できない局面があるので、そういう局面を減らしていかないといけないと思います。
――王将戦で5つ目のタイトルの可能性があります。抱負を。
王将リーグに関しては、ここまではいいペースで来られているので、残り2戦もしっかり集中して指せればと思っています。
――こんなルールで対局してみたいというものはありますか。
そうですね。将棋は指すごとに現在のルールでバランスが取れている印象があるので、今のルールが最もバランスがいいなと思います。
――将棋とはなんでしょう。
将棋は奥が深くて、どれだけ考えてもわからないものではあるんですが、本当に指すごとに新しい発見を与えてくれるものなのかなと思います。
―ーファン、師匠へひとことお願いします。
対局を観戦いただき、ありがとうございます。本局も終盤は苦しい局面が多かったと思うので、まだ実感が沸かないところではあるんですが、今後竜王としてこれまで以上に精進しておもしろい将棋をお見せしたいと思っています。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
情報源:藤井聡太新竜王、より強い棋士への思い語る「将棋は奥が深くて、どれだけ考えてもわからない」/将棋・竜王戦七番勝負 | ニュース | ABEMA TIMES
2021年11月13日 20時52分
将棋の藤井聡太三冠(19)=王位・叡王・棋聖=が竜王を獲得し、史上最年少で四冠を果たした。現役棋士の序列1位にもなり、名実共にトップに立った。プロ入りからわずか5年で将棋界に「藤井時代」をもたらした。
12、13の両日に山口県宇部市で指された第34期竜王戦七番勝負の第4局。先手の豊島将之前竜王(31)が採用した戦法は角換わり腰掛け銀だった。終盤、豊島前竜王が99分の長考で決断したのは本命視されていない手順だったが、藤井竜王は冷静だった。持ち時間が残り9分にもかかわらず精密な読みで的確に対応し、その後10手ほどで相手を投了に追い込んだ。タイトル戦を初出場から6回連続で制するのは史上初めて。
終局後、藤井竜王は四冠達成について問われ、「今期はここまで結果が出せているが、内容的には課題が多いので、そのあたりを今後改善していけたら」と話した。その後の記者会見で「1強時代では」と尋ねられたが、「自分としてはそういう印象はなく、常に危機感を持ってやっている」と気を引き締めた。
豊島前竜王は「(今シリーズは)先手番で作戦がうまくいかなかったところがあったのと、後手番の時はまずまずの局面は作れたと思うが、その後、中盤から終盤のあたりで力負けしてしまった。竜王戦もそうだが、王位戦も叡王戦も実力不足を痛感したので、実力をつけていかないといけない」と話した。
藤井竜王は昨年まで公式戦で、同じ愛知県出身の豊島前竜王には0勝6敗だった。今年1月の第14回朝日杯将棋オープン戦本戦で初めて勝って流れが変わり、王位戦、叡王戦、竜王戦とタイトル戦で破った。対戦成績は藤井竜王の13勝9敗になった。藤井竜王の師匠、杉本昌隆八段(53)は「豊島前竜王にとっては昨年までであれば勝ちきれていた将棋を勝てていない。藤井竜王の成長の速さに戸惑っているかもしれない」と話す。
竜王は名人と並ぶビッグタイトルで、この二つの保持者が現役棋士の序列で最上位に位置づけられる。藤井竜王は渡辺明名人(37)=棋王・王将と合わせ三冠=を保持タイトル数で上回り、初の序列1位となる。
杉本八段は言う。「藤井竜王が14歳でプロになった時、19歳ぐらいでタイトルを取るのではと思っていた。まさか四つも持っているとは。今後も私が予想できないような強さに成長していくのだと思う」
藤井竜王は7人が総当たりで戦う王将戦の挑戦者決定リーグ戦でも、4勝0敗で単独首位に立っている。挑戦権を得れば、来年1月からの七番勝負は五冠をかけたタイトル戦となる。名人戦につながる順位戦は現在B級1組に在籍し、早ければ、2023年に20歳で名人になる可能性がある。(村瀬信也)
情報源:将棋界に「藤井時代」の到来 進化とまらぬ19歳、初の序列1位に:朝日新聞デジタル
記者会見
(マスクを取っての記念撮影。記者会見は常時マスク着用で答える)
―竜王を獲得した感想を改めて
藤井 まだ実感が湧かないところがありますが、最高峰のタイトルですので、とても光栄に思っています。
―今年、豊島前竜王と王位、叡王、竜王と3つのタイトルを争い、すべて勝った
藤井 全体を通して対局が多かったので、結果がよかったことはとても幸運に感じています。
―序列1位になり、これからの目標について
藤井 竜王を獲得できて重みを感じますし、それにふさわしい精進をしていければと思っています。これまでと変わりなく、強くなることを目標に据えて取り組んでいければと思います。
―自身の節目となる序列トップの印象は
藤井 それについては意識したことはなかったのですが、身の引き締まる思いです。
―お~いお茶杯王位戦、叡王戦と豊島前竜王との連戦で得られたものがあれば
藤井 豊島さんはこちらが気づいていない好手を指されることが結構多かったので、自分の課題を突きつけられたと同時にとても勉強になったと感じています。
―本日は師匠である杉本昌隆八段の誕生日。気づいていたか
藤井 知らなかったのですが、初めてプレゼントらしいことができたかと思います。
―四冠獲得で一強の声もあるが
藤井 よい結果になっていますが、内容的に課題が多いですし、自分としてはそういう印象はないうえに常に危機感を持ってやっています。
―賞金4,400万円の使い方について
藤井 それはまったく。ゆっくり考えられれば。
(柔らかな表情も見られた)
―昨年と比べて強くなった実感はあるか、あれば具体的な点は?
藤井 今年は特に序盤について重点的に取り組んでいるので、そのあたりで成長できたかと感じています。
―104手目△8七飛成に対し、豊島前竜王が長考している間に考えたことは?
藤井 飛車を成ったところは自分が勝つのは厳しいと見ていたのですが、自玉が詰むのか詰まないか、そういった希望もあるので、負けを読みきっていたわけではありません。
―分からなかった?
藤井 こちらが負ける変化が多いとは思ったのですが、先手はどの変化がいいのかまでは分かっていませんでした。
(随所で回答に悩むことも)
―実力が足りないと思う点?
藤井 実力が足りないというのは1局指すごとに感じることで、1局指すごとにまったく分からない局面があるので、そういうところを減らしていかないといけないと感じています。
―藤井竜王にとって将棋とは一言で
藤井 どれだけ考えても分からず、指すごとに新しい発見を与えてくれるものかと思います。
―カメラに向けて一言
藤井 観戦していただいてありがとうございます。終盤、苦しい局面が多かったので、まだ実感が湧かないのですが、今後、竜王としてこれまで以上に精進して、より精度の高い将棋をお見せできるようにしたいと思っています。今後ともよろしくお願いします。
情報源:竜王戦中継plus : 記者会見
村)思いつく記録は全て達成していくであろうという勢いです→「藤井竜王が14歳でプロになった時、19歳ぐらいでタイトルを取るのではと思っていた。まさか四つも持っているとは」
将棋界に「藤井時代」の到来 進化とまらぬ19歳、初の序列1位に:朝日新聞デジタル https://t.co/oEKqVzEpea— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) November 13, 2021
竜王戦中継plus : 記者会見https://t.co/7HTCUKxQ9H
— kewpiehoney (@kewpie_honey) November 13, 2021
対戦成績
投了までの10分
https://www.youtube.com/watch?v=XeuG-h_1gY0
初手からの解説
https://www.youtube.com/watch?v=1YVl64Z912Q
104手の局面~放送終了~16倍速
26:30 120手 △5八と金
33:37 122手 △2五金まで
44:00 豊島竜王が投了
47:34 インタビュー
55:30 感想戦
1:57:01 記者会見
▲豊島将之竜王-△藤井聡太三冠(棋譜中継)
122手 2五金まで、△藤井聡三冠 の勝ち
|
|
|
|
|
|
- ABEMA(1日目)
- マルチアングル(1日目)
- ABEMA(2日目)
- マルチアングル(2日目)
- 2021年11月12日~11月13日 七番勝負 第4局 豊島将之竜王 対 藤井聡太王位・叡王・棋聖|第34期竜王戦
おめでとうございます。
|
|
|
|
|
|
★