へぇ・・・
2021年5月7日 13時00分
昨年11月以降、負けなしだった将棋の藤井聡太二冠(18)=王位・棋聖=が6日の対局で敗れ、連勝が19でストップした。勝った深浦康市九段(49)はタイトル獲得経験のあるトップ棋士の1人だが、強敵と戦う時に、より一層「燃える」タイプとして知られる。厳しい戦いで勝負強さを発揮できる理由とは。
6日に東京・将棋会館で指された第69期王座戦(日本経済新聞社主催)の挑戦者決定トーナメント1回戦、藤井二冠―深浦九段戦。終盤で優位を不動のものとした深浦九段が、藤井二冠の玉を追い詰めていた。
「負けました」
午後9時半。藤井二冠が投了した。勝った深浦九段は永瀬拓矢王座(28)への挑戦権獲得まで、あと3勝とした。
昨年10月26日以来の黒星を喫した藤井二冠は「誤算があって、一気に負けになってしまった」と振り返り、「連勝はあまり意識していなかった。ここまでが出来過ぎ。今日の将棋を反省して次につなげられれば」と語った。
深浦九段は「(相手の連勝を)意識しないで、局面に集中した」「序中盤からしっかり考えようと思った」と話した。両者の対戦成績は深浦九段の2勝1敗となった。
深浦九段は王位のタイトルを3連覇した実績があり、名人挑戦権を争うA級順位戦に11期在籍した経験を持つ。真骨頂と言えるのが、「トップ中のトップ」が相手の時の勝負強さだ。強敵と戦う上でのモチベーションなどについて、4月に話を聞く機会があった。
深浦九段は、藤井二冠以外のタイトル保持者とも互角の対戦成績を残している。渡辺明名人(37)=棋王・王将と合わせ三冠=とは17勝16敗、豊島将之竜王(31)=叡王と合わせ二冠=とは9勝10敗、永瀬王座とは4勝2敗だ。羽生善治九段(50)とは33勝48敗だが、10年ほど前までは五分の成績だった。2007年には、第48期王位戦七番勝負で当時の羽生王位に挑み、3勝3敗で迎えた第7局を大熱戦の末に制して初タイトルを獲得した。
深浦九段自身、強い相手と戦う時はモチベーションが上がると自覚している。「この人に勝ちたい、という相手の時は準備をしっかりする。普段とは対局にかける思いが違う」
その気持ちを支えているのが、ファンの存在だ。「注目度の高い対局で強敵に勝つと、気持ちいいだろうな、カッコいいだろうな、と思う。自分の場合、ファンの声援も組み込んで戦っている面はある」
では、なぜファンの声援をそこまで力にできるのか。それは「自分が地方出身者だから」だという。「地元の長崎県佐世保市の人が花村先生(故花村元司九段)と懇意にしていて、弟子になる橋渡しをしてくれた。そういった方々がいなければ、プロにはなれなかった。ファンがあってこその自分なのだということが、根幹にある」
深浦九段はネット上では、「地球代表」という異名で親しまれている。「人並み外れた強さの藤井二冠や羽生九段が“将棋星人”として地球を攻めてきたら、“地球代表”は深浦九段が良いのではないか――」。そんな空想から生まれた表現だが、多くの人が深浦九段の勝負強さを認めていることの証しでもある。「率直に言って、うれしい。自分に都合良く考えれば、期待感の表れだと思っている」
昨年度は12勝19敗と不振で、順位戦ではB級1組から同2組に降級する苦難も味わった。昨年4月に発出された緊急事態宣言の後、気持ちが後ろ向きになってしまったという。しかし、気持ちは既に前を向いている。
「成績が伸びなかった原因はわかったので、引きずらないようにしたい。もう昔のことは忘れました」
「完全復活」の契機となりそうな、藤井二冠からの勝利だった。(村瀬信也)
情報源:藤井二冠の連勝止めた「地球代表」 深浦九段の勝負強さ:朝日新聞デジタル
挑戦者決定トーナメント
終局までの10分
https://www.youtube.com/watch?v=yDPKbPN_Bdg
初手からの解説
https://www.youtube.com/watch?v=VeSnwfxwP2Q&hd=1
村)先日、深浦九段にたまたま取材する機会があったので、昨日の対局後、大急ぎで書きました→「注目度の高い対局で強敵に勝つと、気持ちいいだろうな、カッコいいだろうな、と思う」
藤井二冠の連勝止めた「地球代表」 深浦九段の勝負強さ:朝日新聞デジタル https://t.co/7ygMbD4Gzk— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) May 7, 2021
深浦九段「成績が伸びなかった原因はわかったので、引きずらないようにしたい。もう昔のことは忘れました」
村瀬記者によるインタビュー記事。地球代表の燃えるような勝負根性が伝わってきます。
藤井二冠の連勝止めた「地球代表」 深浦九段の勝負強さ:朝日新聞デジタル https://t.co/gvs3hu0HRL
— 高津祐典 (@yusuketakatsu) May 7, 2021
「『地球代表』と呼ばれることをどう思いますか?」と尋ねると、苦笑いしながら「率直に言って、うれしい」。強敵と戦うモチベーションについて聞くうちに、故郷の長崎・佐世保の話も飛び出しました。
藤井二冠の連勝止めた「地球代表」 深浦九段の勝負強さ https://t.co/fZPiuJUFhj— 村瀬信也 (@murase_yodan) May 7, 2021
▲深浦康市九段-△藤井聡太二冠(棋譜DB)
74手目 8七歩打 逆転、△藤井聡二冠 52%→31%
105手 7三角成まで、▲深浦九段 の勝ち
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このまま挑戦権獲得しないかな?
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