藤井聡太二冠は、一般棋戦で優勝2つ(朝日杯、銀河戦)もあるしね
2021.4.11
昨年度に活躍した棋士を表彰する選考会が、4月1日に行われた。
数字で決まるものは前回示した通り、最多勝利は藤井聡太二冠と永瀬拓矢王座の44勝で同点。勝率は藤井が0・846のダントツで1位だった。
最多対局は永瀬の69局。連勝賞は沢田真吾七段の14連勝である。
もっとも藤井は現在17連勝中で、この連勝は2021年度の成績に回されるため、実質的には連勝も獲得して、成績四冠のうち、三冠を藤井が占めたことになる。
対局数で1位の永瀬は、どの棋戦でも上位に進出し、対局数を重ねた結果であり、真の実力者ぶりを見せつけている。
選考部門となると、最初から揉めるだろうと想像されたのが、最高の賞である「最優秀棋士賞」である。
というのは、この賞の候補者は2人に限られていて、甲乙つけがたいからだった。
一人は最多の三冠を持ち、昨年初めて名人位を獲得した、渡辺明名人(棋王・王将)。もう一人はいきなり二冠を獲得して、第一人者の仲間入りをした、藤井聡太二冠である。
タイトルの数や名人獲得など、数値的に見れば渡辺だが、藤井には他の棋士にない、将棋ファンや社会に対しての強いインパクトがある。
特に本欄でも触れた、朝日杯将棋オープン戦における、準決勝から2局、大逆転勝ちでの優勝。そして年度末の伝説とも言える▲4一銀の妙手は、選考委員を藤井に向けるのに十分な材料だった。
委員は各棋戦の担当記者を中心に構成されているから、自社の棋戦の活躍者に情は移ると思うが、投票の結果、藤井に決まった。藤井は初の受賞である。
渡辺は「優秀棋士賞」となったが、最優秀を争った棋士に2番目をあげるのに、抵抗があるのは私だけであろうか。優勝争いに敗れた横綱に、三賞をあげるようなものと思えるのだが。
このほか「敢闘賞」に豊島将之竜王が選ばれたのも、しかりである。これらの賞をあげれば、励みになる棋士が多いと思うのだが。
「最優秀女流棋士賞」は、6年連続(11回目)で里見香奈女流四冠が選ばれたが、これは順当。「優秀女流棋士賞」となった山根ことみ女流二段(初)、「新人賞」の池永天志四段には、良い励みになったと思う。
■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。
情報源:【勝負師たちの系譜】藤井聡太二冠、初の最優秀棋士賞 「社会に対するインパクト」が現れた投票結果 (1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト
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— zakzak (@zakdesk) April 11, 2021
ほぉ・・・
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