清水市代女流七段、Ｖ１２の里見女流名人を祝福「記録で並ばれることはとても幸せ」 : スポーツ報知

ほぉ・・・

2021年2月8日 6時0分

清水市代女流七段（右）と並ぶ里見女流名人

将棋の第４７期岡田美術館杯女流名人戦五番勝負の第３局（主催＝報知新聞社・日本将棋連盟・出雲市、特別協賛＝（株）ユニバーサルエンターテインメント）が７日、千葉県野田市の関根名人記念館で行われ、後手の里見香奈女流名人（２８）＝清麗、女流王位、倉敷藤花＝が１０６手で挑戦者の加藤桃子女流三段（２５）に勝ち、３連勝で防衛、１２連覇を達成した。タイトル通算獲得数も４３となり、清水市代女流七段（５２）が持つ女流史上最多記録に並んだ。棋史に名を刻んだ里見は「純粋に将棋が好き。これからも楽しみながら向き合いたい」と自然体で語った。

歴代１位の女流最多タイトル獲得期数４３の記録に並ばれた清水市代女流七段が７日、後継者への思いを語った。

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ゆっくりコイコイと思っていたら、あっという間にタイになりましたね。本当に、めでタイ！

肩を並べられた、なんて感覚はありません。数字上は同じかもしれませんけど、全く違います。記録で里見さんに並ばれること、追い越されることは私にとって、とても幸せなことです。

私、里見さんのことが好きなんです。将棋への一途（いちず）な姿勢、真摯（しんし）な思い。いつも新鮮な驚きを受け、心を洗われるような存在です。私の記録なんて踏み台にして、もっともっと前に進んでほしいです。

一昨年春、改元直前に開催された「棋才　平成の歩」という回顧イベントで、出演棋士が「令和の時代、将棋界に何が起きると思いますか？」と聞くコーナーがありました。私が書いたのは「里見香奈」でした。彼女なら、私など思いも及ばないような何かを成し遂げてくれるのではと思ったんです。素直な気持ちでした。

短い会話でも、どこか分かり合えるカワイイ後輩ですけど、静けさの中に常人には計り知れないような熱いものが見える瞬間がある。とても美しい時間です。

でも、常務理事としてタイトル戦に同行しますよね。特別な空気の中で里見さんの姿を見ていると、私も勝負師としての疼（うず）きを感じることがあるんですよ。（談）

◆清水　市代（しみず・いちよ）１９６９年１月９日、東京都東村山市生まれ。５２歳。故・高柳敏夫名誉九段門下。８歳で将棋を始め、８５年に女流棋士に。９６年に史上初の女流４冠独占。２０１７年に日本将棋連盟常務理事就任。居飛車党。趣味は茶道。