豊島将之名人、大激闘の終盤制し今シリーズ初勝利 1勝1敗のタイに/将棋・名人戦七番勝負

豊島将之名人、大激闘の終盤制し今シリーズ初勝利 1勝1敗のタイに/将棋・名人戦七番勝負 | ABEMA TIMES

158手 9八馬まで、△豊島名人 の勝ち、タイに戻す


2020.06.19 21:56

将棋の名人戦七番勝負第2局が6月18、19日に山形県天童市「天童ホテル」で行われ、タイトル初防衛を目指す豊島将之名人(竜王、30)が挑戦者の渡辺明三冠(36)を158手で下し、今シリーズ初勝利をあげた。勝敗も1勝1敗のタイに。将棋界の“頂上決戦”は、がっぷり四つで第3局に進むことになった。

第1局を落としていた豊島名人だが、本局では中盤以降はペースを握って終盤に突入。一時は勝勢まで見えたかというところまで指し進めていた。ところが、一瞬の隙から渡辺三冠の大逆襲を受けると、互いに持ち時間がなくなった最終盤では、形勢が二転三転する大激戦に。それでも最後にチャンスを掴むと、なんとか勝利をもぎ取った。

対局後には、「最後の方は正確に指せば勝ちという局面が続いていましたが、逆転されていたかもしれない。1分将棋になってわからなくなってしまった。(勝ちがわかったのは)最後の最後。もうちょっと途中でうまく指さないといけなかった」と振り返ると、次局に向けては「今日の終盤、よくないところも出てしまいましたが、仕切り直しになったので改めて頑張ります」と語った。

本局を受けての2人の対戦成績は、豊島名人が12勝、渡辺三冠が17勝。第3局は6月25、26日、東京都渋谷区の将棋会館で、先手・豊島名人で行われる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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21:44

豊島名人が逃げ切る

激戦を制したのは豊島名人だった。21時44分、158手で勝利。渡辺三冠は猛然と追い上げたが届かなかった。対戦成績は1勝1敗のタイに。

投了図の△9八馬(158手目)まで
投了図の△9八馬(158手目)まで

両対局者のコメント

豊島名人の話 「1分将棋」になってわからなくなった。▲5二成桂(153手目)の局面で、正確に指せば勝ちだと思った。

第2局を制し感想戦に臨む豊島将之名人。手前は渡辺明三冠=2020年6月19日午後10時2分、山形県天童市の天童ホテル、迫和義撮影
第2局を制し感想戦に臨む豊島将之名人。手前は渡辺明三冠=2020年6月19日午後10時2分、山形県天童市の天童ホテル、迫和義撮影

渡辺挑戦者の話 早い段階で力戦になったのは、予定ではなかった。終盤はチャンスが来たところがあったかもしれない。


2020年6月19日 22時55分

名人戦第2局を終えた豊島将之名人(右)と渡辺明三冠(左)=2020年6月19日午後10時16分、山形県天童市の天童ホテル、迫和義撮影
名人戦第2局を終えた豊島将之名人(右)と渡辺明三冠(左)=2020年6月19日午後10時16分、山形県天童市の天童ホテル、迫和義撮影

第78期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第2局は19日午後9時44分、後手番の豊島将之名人(30)=竜王とあわせ二冠=が挑戦者の渡辺明三冠(36)に158手で勝ち、今シリーズ1勝目を挙げた。

これで両者1勝1敗のタイとなった。持ち時間各9時間のうち残り時間は先手の渡辺挑戦者が1分、豊島名人が1分。第3局は25、26の両日、東京都渋谷区の将棋会館で指される。


【第78期将棋名人戦第2局】「え、逆転!?」指運勝負の激闘の行方は#千田副立会人に聞きたい~終局までの解説~

情報源:【速報】猛然と追い上げた渡辺三冠 豊島名人が逃げ切る:朝日新聞デジタル


2020年6月20日 1時06分

名人戦第2局を終えた豊島将之名人(右)と渡辺明三冠(左)=2020年6月19日午後10時16分、山形県天童市の天童ホテル、迫和義撮影
名人戦第2局を終えた豊島将之名人(右)と渡辺明三冠(左)=2020年6月19日午後10時16分、山形県天童市の天童ホテル、迫和義撮影

豊島将之名人(30)=竜王とあわせ二冠=に渡辺明三冠(36)が挑戦する第78期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第2局は19日、山形県天童市の天童ホテルで2日目が指し継がれ、午後9時44分、豊島名人が158手で勝った。終盤は双方に勝機が訪れる大熱戦。対戦成績は1勝1敗のタイになった。

終局直後、主催紙によるミニ・インタビューが行われた。主なやりとりは、以下のとおり。

〈まず、勝った豊島名人へ〉

――序盤戦は、ある程度、想定されていた?

豊島名人「力戦調の将棋だったんで。分からないです」

――封じ手のあたりでは?

豊島名人「ちょっと、分からなかったです。難しいのかな、と思ったんですけど」

――(48手目)△6四桂を打たれましたけど、後手だけ桂を盤上に手放すことになりますけど。

豊島名人「桂が生きるメドが立ってなかった」

――2日目の昼食休憩あたりでは、62手目△7六桂と跳ねて、(金と銀の)両取りになって、桂が働いてきた。そのあたりでは?

豊島名人「桂がさばけた割には、あんまり、たいしたことなかったです」

――2日目の夕方の休憩あたり、90手目△8五歩とあわせたあたりでは?

豊島名人「際どいので、よく分からなかったですね」

――再開後、控室では急に豊島さんが優勢ではないか、という話になったんですが、ご自身では?

豊島名人「確かに、最後の方は、正確に指せば、っていう局面が続いていたような気がします。そこから、かなり、おかしくして……」

――最後は、ひょっとしたら負けるかも、というようなところも、ありましたか?

豊島名人「1分将棋になって、分からなくなってしまったんで」

――最後、勝ちだと思われたのは?

豊島名人「152手目△4一飛で成桂に当てて。また、正確に指せば勝てる形になったのかな、と。最後の最後まで、はっきりとは分かってなかったです」

――終盤は、見てる方もドキドキ。「どっちが、どうなんだ?」っていう……。なかなか、こんな終盤戦、指すこと無いかもしれませんけれど。勝利で終えることが出来て、いかがでしょうか?

豊島名人「あー、ちょっと、そうですねー。なんか、もうちょっと、途中でうまく指せないと、いけなかったですね」

――これで1勝1敗になりました。第3局への意気込みを。

豊島名人「今日の将棋は、あまり良くないところも結構出てしまった。仕切り直しになったんで、また改めて頑張ります」

渡辺三冠「まとめづらい展開に」

〈続けて、敗れた渡辺挑戦者に〉

――本局の「相懸かり」は、戦前からの予定? あまり先手番で相懸かりを指されないという。

渡辺挑戦者「ああ、そうですね。今日は予定だったんですけど」

――ある程度までは、想定どおりに?

渡辺挑戦者「早い段階で力戦になったんで。ちょっと、あんまり、予定は無かったですね」

――封じ手あたりでは? 51手目▲8七金の局面。

渡辺挑戦者「ちょっと、まとめづらい展開になっちゃったなあ、とは思ってたんですけど。52手目△7三桂、53手目▲6六角の後、なんか、攻められて、手が続いちゃったらマズイような気はしたんですけど。ちょっと、まあ、わかんなかったですね」

――そのあたり、40分前後の長考が3手続きました。55手目▲5九金(41分)、57手目▲3七銀(46分)、59手目▲3六歩(37分)。

渡辺挑戦者「動かし方が、わかんなくて。苦労してますよね、ちょっと」

――2日目午後の戦いは? 例えば、79手目▲1一角成から……。

渡辺挑戦者「71手目▲2六銀とぶつけたあたりは、調子が良いかな、と思っていたんですけど。76手目△2五歩と突かれてみると、なんか攻めが細いような気はしました」

――2日目夕方の休憩のあたりは? 90手目△8五歩の局面で、だいぶ長考されて、91手目▲7六金でした。

渡辺挑戦者「△8五歩は読めてなかったんですけど、休憩をはさんで考えた割には、あまり手が浮かばなかったんで。あそこ、劣勢なのかもしれないな、ということは休憩明けくらいには思ってたんですけど」

「△8五歩を打たれた時に、▲4五桂と打っていけないようでは、ちょっと局面としてはマズイというか。構想がおかしかったような気がします」

――その後、控室では、豊島名人が優勢かと思ってたんですけど、突然、接近というか、逆転模様になった。そのあたりは、どう思われた?

渡辺挑戦者「なんか、悪いんでしょうけど、なんか、決め手が無いように指してた……。(決め手が)あったら、もう、しょうがないんですけど。悪いなりに、なんか、やってたら、ちょっとチャンスが来たようなところは、あったかもしれないです」

「その後、なんか、あったような気がしたんですけど、140手目△4七飛と打たれて、対応が……。△4七飛を打たれる前は、逆転してるんじゃないか、と思ってたんですけど、飛車を打たれてみると、手が分かんなかったです」

――これで1勝1敗になったんですけど、第3局に向けて。

渡辺挑戦者「来週、すぐ、あるんで。また、気持ちを充実させて向かいたいと思います」(佐藤圭司)

情報源:豊島名人「1分将棋になって…」 第2局勝利、会見詳報:朝日新聞デジタル


第78期名人戦七番勝負第2局 豊島将之名人VS渡辺明三冠が、6月18・19日(木・金)に山形県天童市「天童ホテル」で行われ、豊島名人が158手で渡辺三冠に勝ち、1勝1敗のタイとしました。

第3局は、6月25・26日(木・金)に東京都渋谷区「東京・将棋会館」で行われます。

第78期名人戦の模様は、ABEMA名人戦棋譜速報日本将棋連盟ライブ中継にてご覧いただけます。

情報源:豊島将之名人が渡辺明三冠に勝ち1勝1敗のタイに 第78期名人戦七番勝負第2局|将棋ニュース|日本将棋連盟



渡辺明三冠 vs △豊島将之名人(棋譜DB

158手 9八馬まで、△豊島名人 の勝ち、タイに戻す


https://www.youtube.com/watch?v=mIXnYwmqCJM&hd=1


 



勝負は振出しに戻る。