上中下の中
2020/4/5
■打撃も守備も、結局、新井さんの理論になる
―今、意識しているポイントはどこですか。
いいも悪いもずっとチェックポイントは変わらずやれている。そこは結局、新井(貴浩)さんの理論になる。バットを投手方向に寝かして(構えたまま)、球が来るまでぎりぎりまでキープする。来た瞬間に全て解放する。アツ(会沢翼)さんに聞いた時も同じような意識だった。いろんな方に話を聞きながらやれている。
新井さんから3年前ぐらいに教えてもらった時に一度やっていた。でもだんだん感覚がなくなっていった。(新井さんが)沖縄のキャンプに来られた時に、どうなっていますかと聞いた。(2月14日の)ロッテとの練習試合の後で特打を(ケージの)後ろで見られている時。極端な話、バットを(投手方向に構えたまま)突き刺すぐらいのイメージで、ちょうどバットが巻き付いて出ると言われた。もうちょっと意識しろと。そこだけを意識したら、まとまった感じがあった。自然と全部つながって下半身も使えるようになった。
―一塁の守りは、動きの軽快さやグラブさばきの良さで首脳陣が評価しています。
一塁の守備で一番刺激を受けたのは、それも新井さんになる。自分の送球が悪い分、ワンバウンドのカバーでだいぶん、助けてもらった部分が多かったから。送球が悪いからこそ、投げた選手の気持ちが分かる。カバーしてあげたいなという。大したことはないんだよということを思わせたい。一塁手が捕ればアウトはアウトなので、そんなに変に気にしてほしくないですね。高い送球はさすがに無理だが、低いのは全部捕れるところだと思う。そこは意識している。
―何か特別な練習をしましたか。
(今は)していない。だけど、昔、野村謙二郎さんが監督の時に結構、近い距離でハンドリングをやらされたことがあった。それが今に生きていると思う。(当時は)キャンプで結構ハンドリングをやった。自分の苦手な部分ではないですね。
―守備もアピールのポイントですね。
もちろん打たないといけないんだが、打つだけではなく、どこのポジションも守れれば、ベンチの信頼も出てくると思う。あとはもっと走れたらいいかな。
―2013年には自己最多の10盗塁しています。
あの時はほとんどが一、三塁時の一塁走者でした。(走者が一塁だけの)力勝負は2個くらい。他の球団でも、なかなか走れない一塁手が多い。走れたらチームプレーというか攻撃の幅が広がると思う。
―走力に自信はありますか。
速いとは思っていないですよ。盗塁も、そんな力勝負できる脚力を持っているとは思わない。(相手投手の)癖とか、自分で盗んで勝負できる材料がそろっていればいける。僕は結構、得意。昨年とか一昨年も守備、代走でいくことが多かった。DVDとか試合前に見ながら癖を見る。マツダスタジアムだとベンチが一塁側なのでずっと見ていると、もしかしたら(分かるかもしれない)というのはありますね。
1軍では、投手のクイックの速さと捕手の肩を考えるとなかなか勝負はできない。癖を見つけていけたら面白いですし、何か幅が広がったら得点にもつながると思う。(川手寿志)
どうばやし・しょうた 1991年8月17日生まれ。183センチ、88キロ。右投げ右打ち。愛知県豊田市出身。愛知・中京大中京高3年時に「エース兼4番」として夏の甲子園で優勝。ドラフト2位で2010年に入団した。3年目の12年に1軍に抜てきされ、全144試合に出場し、打率2割4分2厘、チーム最多の14本塁打をマーク。日本代表にも選ばれた。13年、背番号「13」から、野村謙二郎監督が現役時代に着けていた「7」に変更。同年以降は打撃の確実性を欠いて伸び悩み、出場機会を減らした。
情報源:【堂林翔太ロングインタビュー】<中> | 広島東洋カープ | 中国新聞デジタル
#CARPTIMES の特集ロングインタビューは #堂林翔太 です。再ブレークを誓う #プリンス が今季への意気込みや若き日の胸の内をたっぷりと語ってくれました。#carp pic.twitter.com/kCrl22QGPl
— 中国新聞カープ番記者 (@chugoku_carp) March 26, 2020
世間はこんな状況だけど、こんな時だからこそ頑張ってほしい。