打撃について互いの考えを話す新井氏(左)と田中広

広島・広輔×新井貴浩氏対談【2】新井氏猛ゲキ!1番打者の仕事を果たして欲しい/広島カープ/野球/デイリースポーツ online

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2020.02.07

打撃について互いの考えを話す新井氏(左)と田中広
打撃について互いの考えを話す新井氏(左)と田中広

「広島春季キャンプ」(6日、日南)

広島の田中広輔内野手(30)とデイリースポーツ評論家で広島OBの新井貴浩氏(43)が、春季キャンプ特別対談に臨んだ。田中広は今季から選手会長を務める。ナインはチームを「家族」と表現してきた。V奪回を目指す戦い。“新長男”は自己犠牲をいとわない打撃を心掛けると力を込める。今季へかける思いや役割について、かつての長男と共に、熱く語り合った。以下、対談その2。

◇  ◇

新井「3連覇中は、広輔の出塁率が高かったし、簡単に終わらなかったというイメージがある。1番打者の役割は、絶対的に出塁だと思う。あとは投手にどれだけ球数を投げさせられるかという事かな。今年はそこをトライというか、やってほしいと思っている。しっかりと仕事ができて機能すれば、間違いなくいい流れになるからね」

田中広「僕もそう言ってもらえると、やっていて良かったと思います。去年はチーム方針もあって例えば、3ボール1ストライクのカウントになったときに打ちに行っていた。自分の仕事としては1球、待ちたいという思いの方が強かったけど、そこは手を出してほしいという事だった」

新井「オレの中ではさっき言ったように、1番は出塁率とボールを投げさせる事が大事。極端に言ったら、ヒットを打つとかじゃなくて何とか粘ってファウルでいい」

-相手投手へのダメージが大きい。

新井「例えば初回の攻撃で10球以上を投げさせたらOKだよね。相手にとってダメージは大きい。強かったときのドラコンズのアライバコンビがそうだった。1番・井端さん、2番・荒木の並び。井端さんは、2ストライクから三振をしてくれなかった。守っていて『はい、ここから最低5球』とか思ったんだよ。あるときは10球くらい粘られて、最後に合わされて一、二塁間を抜かれた事もあったかな。バッテリーはダメージが大きいけど、野手にとっても大きかった。だから今年はいっぱい、ファウルを打ってほしい。相手が『また田中か。簡単に打ち取れない』と思うくらい」

田中広「僕もそう思います。去年に関しては、ファウルの質が良くなかった。技術的な問題もありました」

新井「何でそうなったのかと、自己分析をすると?」

田中広「ファウルを打てるようになってきて、それありきになっていた部分があったと思います。力を抜いてファウルを打つ事も覚えたので。(流し打ちでも)三塁線やレフト方向へ引っ張るような(強い当たりの)ファウルが少なかったんです」

新井「元々、広輔はヘッドを効かせて、ヘッドのターンで力強い打球を打つタイプだからね。それが、言い方はおかしいかもしれないけど、だんだんと楽をしはじめて、合わせてしまうようになったのかな。逆方向へ引っ張ったような打球が打てなくなったという事?」

田中広「はい」

新井「なるほどね」

田中広「それに膝の故障も重なって、全部が抜けちゃうようなスイングになってしまいました」

新井「踏ん張りが利かずにね。でも、それがわかっているなら大丈夫。三塁側のスタンドに『ヒュー』っと切れていくファウルじゃなくて、打つポイントを近くして引っ張ったように『パーン』と飛んで行く打球の質を求めていけば、自然と内角の球も体が回って長打が出てくるからね。わかる、わかる。言っている事が」

田中広「イメージをもう一度、出そうと思っています」

新井「逆方向に引っ張ったような強いファウルを打とうと思ったら、下半身の粘りとか強さが必要。打撃練習をしていて右膝の違和感はないの?」

田中広「今のところないですね」

新井「繰り返すけどいいファウルをたくさん打ってほしい。ヒットを打つ、打たないじゃなくて、質のいいファウルを打てば数字はついてくるから」

-優勝するためには何が必要か。

新井「3連覇したチームの姿を追うとか、また新たなものをつくっていく中で優勝を狙っていくとかは考えない。個々の選手が原点に返ればいいと思う。3連覇したときは、広輔が1番で数多く出塁した。そのときに本人がどういうアプローチで打席に立っていたのかという事。そこに帰ればいい。帰る場所はあるんだから。あとはそれに近づけていく。いいファウルをたくさん打てば、自己最高の成績が出ると思う」

田中広「そうだと思います。でも打てなくなると数字を追うじゃないですか」

新井「ダメダメ。例えば開幕していい状態でいいファウルが打てたら、20打席無安打でスコアボードの打率が・000でも気にしない。スコアボードと野球をして考えはじめたら、取り返しのつかない所までいってしまう。貫いたら数字はついてくるから」

-今年から佐々岡監督が指揮を執る。

田中広「やるのは選手。まずは選手で意思疎通をしてやる事が大事です。サインとか戦術に関して、野手からすればどうなるのかなという、楽しみな部分はあります」

-最後に今年のカープについては。

新井「優勝候補、それも筆頭だと思う。広輔は今年31歳。中堅クラスだけど、まだまだ若い。それに成功体験がある。3連覇をしたそのときの主力。経験値があるから、それも大きい。純粋に戦力的に見ても間違いなく優勝候補だと思う」

情報源:広島・広輔×新井貴浩氏対談【2】新井氏猛ゲキ!1番打者の仕事を果たして欲しい/広島カープ/野球/デイリースポーツ online


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