大台の通算1000勝を目指す桐山九段

【勝負師たちの系譜】“最年長棋士”桐山九段も引退へ 残り少ない棋戦で目指す1000勝  – zakzak:夕刊フジ公式サイト

2020年1月24日対局分までの時点で1000勝まであと7・・・


2020.1.25

大台の通算1000勝を目指す桐山九段
大台の通算1000勝を目指す桐山九段

【勝負師たちの系譜】

囲碁界では最近「仲邑菫さん(10)が、65歳違いの対局で惜しくも敗れた」というニュースが流れたが、将棋界は3年前の加藤一二三九段-藤井聡太四段(当時)戦の60歳違いが限度であろう。これは囲碁棋士の引退が、自分で宣言するまで現役なのに対し、将棋界では次のような強制引退のルールがあるからだ。

(1)C級2組から降級してフリークラスに行った棋士は、10年もしくは60歳に達した時。

(2)自らフリークラス宣言をした棋士は、15年もしくは65歳に達した時。

ただし(1)のケースは、成績次第でC級2組に復帰できるが、(2)のケースは復帰できない。つまりクラスがなくなる(C2から降級)と、65歳で定年ということだ。

今までの最年長記録は、加藤九段の77歳。現在の最年長棋士は桐山清澄九段(72)である。

桐山九段は若い頃から「いぶし銀」と呼ばれ、容易に負けない棋風で、棋王1期、棋聖3期のタイトルと、優勝7回、A級在籍14年を誇る、トップ棋士。また最近は、豊島将之竜王・名人を育てた師匠としても知られる。

私が奨励会に入った時はすでに四段の大先輩で、対戦成績は常に私の方が少しずつ負け越していたが、特に第1期全日本プロトーナメント(朝日新聞社主催)の決勝三番勝負で初戦に勝った後2連敗したことは成績以上にひどい目にあった記憶となっている。

その桐山も先週、C級2組順位戦の8回戦に敗れ、3度目の降級点となって降級。引退が決まった。

「将棋は頭脳ゲームだから、年を取っても関係ないのではないですか」というファンもいたが、体力の衰えや持病が出てくると、どんな人でも勝てなくなるのだ。

形式上の引退は3月末だが、実際はすべての棋戦がなくなる(新しい棋戦は抽選しない)までだから、引退が秋になる人もいる。

桐山は現在通算993勝と、1000勝一歩手前なので、ぜひとも達成してほしいと思うのだが、残り棋戦は多くない。

また次の最年長棋士となると、何と私なのである。60代で最年長になるのは、多分初めてであろう。それだけ棋士寿命が短くなっているという現実がある。

■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。

情報源:“最年長棋士”桐山九段も引退へ 残り少ない棋戦で目指す1000勝(夕刊フジ) – Yahoo!ニュースコメント

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