前回の朝日杯将棋オープン戦で連覇を果たした藤井聡太七段=2019年2月16日、東京都千代田区の有楽町朝日ホール、北村玲奈撮影

藤井七段、朝日杯3連覇なるか 同ブロックに強敵そろう:朝日新聞デジタル

10時から本選開幕


2020年1月17日 7時30分

前回の朝日杯将棋オープン戦で連覇を果たした藤井聡太七段=2019年2月16日、東京都千代田区の有楽町朝日ホール、北村玲奈撮影
前回の朝日杯将棋オープン戦で連覇を果たした藤井聡太七段=2019年2月16日、東京都千代田区の有楽町朝日ホール、北村玲奈撮影

第13回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)は本戦トーナメントが17日に開幕する。一昨年、昨年と連覇を果たした藤井聡太七段(17)の入ったブロックは、タイトル獲得経験のある強豪が名を連ねる。羽生善治九段(49)以来の3連覇へ、厳しい戦いが予想される。

本戦は2次予選を勝ち抜いた8人とシードの8人が初戦で当たるという組み合わせ。最多5回の優勝を誇る羽生九段は2次予選決勝で屋敷伸之九段(47)に敗れ、第1回からの連続本戦出場がストップした。最年長で初タイトルを獲得した木村一基王位(46)は1回戦で敗退。それでも本戦出場者には、そうそうたる顔ぶれがそろった。

注目はなんといっても藤井七段が入ったブロック。この対局が行われる名古屋で大盤解説を担当する藤井猛九段(49)は「藤井君にとって分の悪い相手が並んでいる」と言う。初戦の相手、菅井竜也七段(27)は3戦して1勝2敗と負け越している。勝てば2回戦は斎藤慎太郎七段(26)と三浦弘行九段(45)の勝者が相手だが、斎藤七段には過去1勝2敗、1勝1敗の三浦九段には昨年、早指し棋戦の将棋日本シリーズで敗北を喫している。

藤井七段と4度目の対戦となる菅井七段は「年が少し離れていて将棋の感覚が自分と少し違うので、いろんな意味で強敵。勝ち越しているとはいえ、多くはないし、最後は負けていますから。前々回、前回と藤井君を見ていると、朝日杯に向いているんだろうなと思う」。藤井七段は「1回戦からたいへんな強敵で、厳しい戦いになるかと思うが、一局一局、全力を尽くして優勝をめざしたい」と話している。

隣のブロックは、1回戦が豊島将之名人・竜王(29)と深浦康市九段(47)、昨年4強の千田翔太七段(25)と屋敷九段の組み合わせ。いずれも40代と20代の対決だ。豊島名人は藤井七段に過去4戦全勝の難敵だ。

藤井猛九段は「藤井君は朝日杯で今まで一回も負けたことがないが、今回は3連覇は難しいのではないかという山になった。でもそれを突破できるかは注目ではあります」と話している。

もう一方の山も本命不在の強豪ブロックとなった。注目は今年度勝率が8割を超える渡辺明三冠(35)だ。前回の朝日杯では決勝で藤井七段に敗れて準優勝に終わったが、優勝経験もあり、日本シリーズで2連覇するなど早指し戦でも結果を出している。対する山崎隆之八段(38)もNHK杯戦や日本シリーズで優勝経験がある。同じブロックには永瀬拓矢二冠(27)、隣のブロックには第1回朝日杯覇者の行方尚史九段(46)もおり、「だれが勝ってもおかしくない。個人的には行方九段に期待している」と藤井猛九段は言う。

本戦全体では、40代が5人、30代が5人、20代が5人、10代が1人と、ベテランが健闘している。藤井猛九段は「考え方や修業経験の違う若手と戦ってもいい勝負になるというところに将棋の深さを感じる。今回はベテランの活躍にも期待したい」と話している。

本戦1、2回戦は17日から4日連続で行われ、20日までにベスト4が出そろう予定だ。藤井七段、豊島名人が登場するブロックは18、19日、名古屋市中区の朝日新聞名古屋本社・朝日ホールで公開で行われる。両日とも解説者は藤井猛九段と杉本昌隆八段、聞き手は山口恵梨子女流二段と中澤沙耶女流初段。

17、20日の対局は非公開だが、本戦の対局はすべて朝日新聞デジタル(https://www.asahi.com/shougi/)で棋譜中継される。

準決勝と決勝は2月11日に東京都千代田区の有楽町朝日ホールで公開で行われる。観戦申し込みは特設サイト(https://www.asahi.com/ads/asahihai-tokyo/)で。(村上耕司)

情報源:藤井七段、朝日杯3連覇なるか 同ブロックに強敵そろう:朝日新聞デジタル




さぁ、だれがベスト4に進むか・・・