ふむ・・・
2020年1月4日 15時33分
将棋の藤井聡太七段がNHKのインタビューに応じ、去年を振り返って、「70点くらい」と自己評価したうえで、「研さんを積んで、タイトル挑戦に近づけるよう頑張っていきたい」とことしの抱負を語りました。
現在高校2年生の藤井聡太七段(17)は、去年は「朝日杯将棋オープン戦」で連覇を果たしたほか、八大タイトルの1つ、王将戦の挑戦者を決めるリーグ戦に初めて進み、挑戦者にはなれなかったものの、トップ棋士を相手に4勝2敗の好成績を残しました。インタビューに応じた藤井七段は「初めて王将戦で挑戦者決定リーグに入ることができて、トップ棋士の方と対戦を重ねることができたのが大きな収穫だと思います」と去年を振り返ったうえで、「課題としては、時間配分があると思います。まだまだタイトルに向けて、自分に足りないところがあるなと感じました」と述べました。
また、去年1年間について点数を問われると、「結果としては大きなものは残せなかったと思いますが、成長につながる経験が多くできたので、70点くらいと思っています」と自己評価していました。
一方、高校生活については、「学校に通うことで時間的に限られてくるところがある一方で、将棋と違うことに触れることも大事かなと思っているので、総合的にはプラスの影響があると考えています」と話しました。
そのうえで、来年高校を卒業したあとについては、「現時点では、大学に進学することはあまり想定していないです。18歳からの4年間は、将棋のプレーヤーとして成長するために非常に大切な時期かなと思うので、その間は将棋に集中して強くなれるように頑張りたいと思っています」と今の思いを語りました。
一方、自身も聖火リレーのランナーに選ばれたことしの東京オリンピックとパラリンピックについて、「どのような競技でも若い世代の方の活躍は自分にとっても刺激になるので、自分も強くなるためのエネルギーにしていきたい」と期待していました。
そして、ことしの目標について「研鑽」(けんさん)と書いた色紙を取り出し、「2019年にタイトル挑戦という結果を出すことができなかったので、もっと実力をつけることが必要だと痛感して、研さんということばを選びました」と説明しました。
そのうえで、「2019年はトップ棋士の方との差を感じる場面も多かったので、2020年は研さんを積んで、差を少しでも縮められるように努力して、タイトル挑戦に近づけるよう頑張っていきたい」と意気込み語っていました。
タイトル挑戦を目指す戦い
藤井七段はことしもタイトル挑戦を目指す戦いに挑みます。
八大タイトルのうち、「王位戦」では予選を勝ち抜いて挑戦者を決めるリーグ戦に駒を進めたほか、「棋聖戦」でも挑戦者を決める決勝トーナメント進出まであと1勝に迫っています。
日本将棋連盟によりますと、タイトル獲得の最年少記録は「18歳6か月」で、ことし7月に18歳になる藤井七段が、年内にタイトル戦の挑戦者となり獲得を果たした場合、この記録を更新することになります。
また、去年惜しくも昇級を逃した順位戦では、今年度はここまで7勝0敗で「C級1組」の単独トップに立っています。
1つ上の「B級2組」に昇級できるのは36人中わずか2人で、3月にかけて行われる残る3局の勝敗が注目されます。
去年 めざましい活躍
3年前に公式戦29連勝という史上最多の連勝記録を打ちたてた藤井聡太七段は、去年1年間もめざましい活躍を見せました。
1月には、棋士のランクを決める「順位戦」で18連勝を挙げ、デビューからの連勝記録の歴代最多に並びました。
2月には、「朝日杯将棋オープン戦」で渡辺明さんらトップ棋士を破って前年に続いて優勝し、自身初となる棋戦の連覇を最年少で果たしました。
八大タイトルの1つ「王将戦」では、挑戦者を決める7人総当たりのリーグ戦に初めて進み、自身初のタイトル挑戦まであと1勝というところまで迫りましたが、11月の最終局で広瀬章人さんに惜しくも敗れ、挑戦を逃しました。
また、ファンの多い藤井七段はこれまでに多くの公式グッズが作られ、3月には「ボブルヘッド」と呼ばれる首振り人形が将棋界で初めて発売されたことも話題となりました。
情報源:将棋 藤井聡太七段「研さん積みタイトル挑戦へ」と抱負 | NHKニュース
2020/1/5 2:00
将棋の高校生プロ、藤井聡太七段(17)は2020年のテーマとして「研鑽(けんさん)」を掲げる。朝日杯を連覇し、王将戦では史上最年少タイトル挑戦まであと一歩と迫った19年の振り返りとともに、高校3年生となる20年の抱負を聞いた。
――20年のテーマは。
「19年は王将リーグなどで広瀬章人竜王(当時)や豊島将之名人(その後、竜王を獲得)といったトップ棋士と対戦する機会も多かったんですけど、その中で差を感じた場面もあったので、20年は研鑽を積むことで、その差を縮めていきたいなと思っています」
――自身の成長と現状の課題をどう見ますか。
「中盤における形勢判断と時間配分が課題と思っている。序中盤の指し手の精度は全体的に上がってきている。どういう形が好形なのか、感覚が身についてきたかなと」
――19年、印象に残っている対局は。
「朝日杯決勝の渡辺明三冠との将棋は秒読みが長く続いたが、そうした中でも落ち着いて指すことができた。竜王戦(決勝トーナメント)の豊島名人との一局は、序盤は比較的指せていたんですが、中盤以降、豊島名人との差を感じました」
――将棋界全体としてソフトの活用法はまだ手探りといった状況です。ソフトとどう付き合っていきますか。
「ソフトは評価値と読み筋を教えてくれますが、なんでそういう点数になるかは教えてくれない。(評価値や読み筋の解釈を)自分なりに考えて理解するのが必要なことかなと思っています」
――パソコンの買い替えを検討していたそうですが。
「買い替えはまだです。そろそろかなとは。理想は、20年の早い時期に出る『ライゼン・スレッドリッパー3990X』というCPU(中央演算処理装置)。NPS(将棋ソフトが1秒あたりに読む局面数)が、今使っているものの6~7倍はあると思います」
――韓国のトップ囲碁棋士、イ・セドル九段が「ソフトに勝てない」として引退を決めました。
「衝撃的なニュースでした。突き詰めるとそういう考え方もあるのかなと。将棋界ではそういう意識の方はあまりいないと思いますが。ソフトがここまで強くなって、『プロ棋士の存在意義はどういうところにあるのか』という点は考えていかないといけない」
――高校卒業後の方針は。
「大学進学はあまり考えていないです。(愛知県瀬戸市の実家を出て東京や大阪で)一人暮らしするのは、自分の(炊事洗濯などの)実力では厳しいかと……」
(聞き手は柏崎海一郎)
情報源:将棋・藤井七段、20年は「研鑽」の年 大学進学考えず :日本経済新聞
ほぉ・・・