(大志 藤井聡太のいる時代)鮮烈編:4 思い出の地、A級棋士相手に圧巻の指し回し:朝日新聞デジタル

ふむ・・・


2019年12月22日05時00分

多くの来場者が見守る中、糸谷哲郎八段(右)と対戦する藤井聡太七段=1月、名古屋市港区、上田潤撮影
多くの来場者が見守る中、糸谷哲郎八段(右)と対戦する藤井聡太七段=1月、名古屋市港区、上田潤撮影

冷たい小雨が降る中、対局会場の駐車場に1台の車が止まった。降り立ったのは藤井聡太七段(17)。母の裕子(49)が、愛知県瀬戸市の自宅から送り届けた。勝負の時が迫っていた。

2019年1月20日。第12回朝日杯将棋オープン戦の本戦が名古屋市で行われた。前回覇者の藤井は予選が免除され、この日の1回戦が初戦だった。

舞台は、普段は展示会などが開かれる「ポートメッセなごや」。藤井が足を運んだのは初めてではない。小学生の時に出た「将棋日本シリーズ こども大会(今の名称は『テーブルマークこども大会』)」で来たことがあった。2年生の時は低学年部門の決勝で敗れて涙を流したが、翌年は優勝。悔しさと喜びを味わった思い出の場所だ。

この日の対局はファンに公開された。晴れの場で、藤井は圧巻のパフォーマンスを見せる。1回戦では、名人戦の挑戦経験を持つ稲葉陽(あきら)八段(31)に快勝。2回戦では、元竜王の糸谷(いとだに)哲郎八段(31)の隙を見逃さず、豪快な攻めで勝ちきった。

大盤解説会の解説を務めた木村一基・現王位(46)は対局後、「藤井七段は、有利になった後はノーミスだった。稲葉八段も糸谷八段もバリバリのA級棋士。充実ぶりにあぜんとします」。真顔でそう語った。

来場者が観戦する中で将棋を指すのは、かつてこども大会で来た時と同じだった。このこども大会は、決勝に進んだ2人が和服姿で対局をするのが慣例になっている。藤井はこう振り返る。「初めてステージで対局した時はとても緊張しましたが、最近は公開対局でも普段通り臨めていると思います」。将棋だけでなく内面でも成長を遂げた藤井は、2年連続で朝日杯の準決勝進出を果たした。=敬称略(村瀬信也)

情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)鮮烈編:4 思い出の地、A級棋士相手に圧巻の指し回し:朝日新聞デジタル



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