木村一基九段が本戦出場 増田康宏六段に続き八代弥七段にもストレート勝ち 無傷の4連勝/AbemaTVトーナメント予選Cブロック

木村一基九段が本戦出場 増田康宏六段に続き八代弥七段にもストレート勝ち 無傷の4連勝/AbemaTVトーナメント予選Cブロック | AbemaTIMES

2連勝で木村九段の勝ち、1位通過決定。


持ち時間5分、1手につき5秒が加算される超早指し戦「第2回AbemaTVトーナメント」の予選Cブロックの一位決定戦(三番勝負)が5月26日に放送され、木村一基九段(45)が八代弥七段(25)に2-0のストレート勝ちを収め、予選1位通過を決めた。今大会最年長の木村九段が、若手有利と言われる早指し戦で抜群の存在感を放った。

将棋における「受けつぶす」という戦い方を、実に恐ろしく実践し、木村九段が若手棋士2人を相次いで跳ね除けた。1回戦で増田康宏六段(21)の力を封じ、一位決定戦でも八代七段にストレート勝ち。若手有利の予想を完全に覆す、無敗の4連勝で予選を勝ち抜けた。

木村九段の巧妙な受けは、相手の攻撃に耐えるのではなく、攻め駒をつぶす。格闘技で例えるなら相手が繰り出すパンチの拳、キックの足を逆に狙い、痛め、戦闘力を削ぎ落とすようなものだ。過去、公式戦で1度だけ対戦経験があった八代七段に対して、2戦とも戦いを急ぐことなく、じっくりと出方を見た。若手らしい鋭い踏み込みに対して、手堅く受け、むしろその踏み込みをとがめる。相手の動きが鈍ったところを、すっと踏み込み、ペースを握る。「一手間違えると、すぐ私の方が逆に寄せられてしまいますので。最後まで緊張感が解けませんでした」とは言うものの、2連勝の内容は実に理想的だった。

次世代の将棋界を担うとされる2人の若手棋士にいずれもストレート勝ちを収め、堂々の予選Cブロック1位通過。「踏みつけられるような感じで負けるかなと思っていたんですが、意外と自分の長所というものが出たような気がしてよかったです」と、予想以上の結果に手応えも感じた。本戦出場を決め、対戦したい相手を聞かれると「本当は誰ともしたくないんですけどね」とジョークを挟む余裕も。「早指し早見えの特徴がある棋士と指してみたいですね。“糸”で始まる人が1人いるですけど。絶対に相手の方が有利だと思うのですが、ちょっと教わってみたいなと思います」と、竜王位経験者と思われる棋士との対戦も望んだ。前回大会は藤井聡太七段と佐々木勇気七段という、若手同士の決勝戦となった。そして今回。最年長45歳の木村九段の存在が、いよいよ大きくなってきた。

敗れた八代七段のコメント 残念ですね。自分の不出来さと、木村先生の指し方が本当にすごい。ずっと上手く指されていたなという印象でしたね。

◆AbemaTVトーナメント 将棋界で初めて7つのタイトルで永世称号の資格を得る「永世七冠」を達成した羽生善治九段の着想から生まれた、独自のルールで行われる超早指しによるトーナメント戦。持ち時間は各5分で、1手指すごとに5秒が加算される。羽生九段が趣味とするチェスの「フィッシャールール」がベースになっている。1回の顔合わせで先に2勝した方が勝ち上がる三番勝負。予選A~Cブロック(各4人)は、三番勝負を2回制した棋士2人が、本戦への出場権を手にする。本戦トーナメントは8人で行われ、前回優勝者の藤井聡太七段、タイトルホルダーとして渡辺明二冠がシードとなっている。

情報源:木村一基九段が本戦出場 増田康宏六段に続き八代弥七段にもストレート勝ち 無傷の4連勝/AbemaTVトーナメント予選Cブロック | AbemaTIMES


木村一基九段 vs 八代弥六段

2連勝で木村九段の勝ち、1位通過決定。


いい意味で予想外の結果。