ふむ・・・
2019.3.24 11:30AERA
2019年10月に8%から10%に上がる消費税。そこで、小中学生向けのニュース月刊誌「ジュニアエラ」2019年3月号では「消費税」「税金」を大特集。世界ではどのくらいの消費税を払っているのか、調べてみた。
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■税率0~27%と大きな差がある!
消費税は、1954年にフランスで初めて導入され、多くの国では付加価値税と呼ばれているよ。2017年4月現在、世界152カ国で導入されている。世界一、消費税率が高いのはハンガリーで27%、次いでスウェーデン、ノルウェー、デンマークなどが25%、イタリアなどが22%、ベルギー、オランダなどが21%、イギリス、フランスなどが20%で、特にヨーロッパでは20%以上の国が多い。
一方で、0%の国もある。中東のサウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェート、カタール、オマーン、バーレーンでは、ずっと0%だったが、18年4月現在、サウジアラビアとアラブ首長国連邦は、付加価値税を導入した。
【アメリカ合衆国】
<0~約10% 州によってバラバラ>
世界一の経済大国・アメリカには、国の制度としての付加価値税はない。ただし、州や市によって売上税がかかるところがある。商品を買ったときの売上税の税率は0~約10%とさまざまだ。ホテルに泊まった場合はもっと税率が高くなる。全体的に税率が低く、全員が加入する国民皆保険のしくみがないアメリカでは、医者に診てもらうために多くの人は自分で高いお金を払わなくてはならない。その結果、病気になってもお金がなくて治療を受けられない人がいる。【スウェーデン】
<税率25%で安心な暮らし?>
「高福祉・高負担の国」といわれるスウェーデンは、付加価値税の税率は25%で、若い人も所得税をしっかり払っている。だが、それに対して国民からの不満の声は少ない。それは、人が生まれてから亡くなるまでにかかる費用のほとんどが無料になっているからだ。大学までの教育費、20歳未満の医療費、高齢者のさまざまな費用などについて、平等に恩恵を受けられる。そのため、多くの国民は税金を払うことに価値があると考えている。【フランス】
<税率20% 食料品は5.5%>
付加価値税はフランスで初めて導入され、1968年から今のような形になった。フランスの付加価値税の特徴は、逆進性に配慮していることだ。3種類の軽減税率を設け、食料品や水、薬、医療器具など生活必需品の税率を低くして、収入の低い人の負担を軽くするしくみを取り入れている。【クウェート】
<消費税0% しかも教育費無料!>
石油埋蔵量世界7位と天然資源に恵まれたクウェートは、砂漠の国だが都市部には近代的なビルが立ち並ぶ。将来的には付加価値税の導入が予想されるが、現在のところ所得税も付加価値税もない。莫大な石油収入があるため、公共の医療施設の医療費と学校の教育費は無料だ。【中国】
<16~0%の間で4種類>
日本の消費税に当たる増値税の税率は、4種類ある。一般的な商品などは16%だが、穀物や食用油などの特定品目、郵便サービスなどは10%、ほかにも6%、0%があり、品目や納税者の条件によって変わる。高級化粧品や宝石などのぜいたく品には、別の税金がかかる。■キーワード
<軽減税率>
食料品など生活必需品の税率を、ほかの商品やサービスにかかる税金よりも低くする制度。消費税は、誰でも同じ割合でかかるため、所得が少ない人ほど実質的な負担が大きくなる逆進性がある。それを軽くするための対策のひとつ。イギリスやフランス、ドイツなどヨーロッパを中心に多くの国で取り入れられている。日本では、2019年10月に消費税率を10%に引き上げるときに導入する予定。<国民皆保険>
すべての国民がなんらかの医療保険に加入し、けがや病気になったときに医療が受けられる制度。加入者がお金を出して互いに助け合うしくみだが、国や地方公共団体からの税金も一部使う。先進国の多くはこの制度を導入している。アメリカでは前のオバマ大統領が初めてこれに近い制度(オバマケア)を2014年に開始したが不十分な点が多い。また、現在のトランプ大統領はオバマケアを廃止しようとしている。<逆進性>
お金のある人よりもない人のほうが、負担の割合が高くなる性質。反対は累進性。■メモ
日本の所得税は、所得が多ければ多いほど税率を高くする累進性の制度を導入しています。ところが、1980年代から徐々に所得税の累進性を弱めて、特に所得が多い人の税率を低くしました。
※月刊ジュニアエラ 2019年3月号より
情報源:ほかの国の消費税はどうなってる? 世界の消費税率を比べてみた!〈AERA〉(AERA dot.) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:ほかの国の消費税はどうなってる? 世界の消費税率を比べてみた!〈AERA〉
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