(大志 藤井聡太のいる時代)飛躍編:10 連勝止めた佐々木、「私たち世代の意地」:朝日新聞デジタル

プロデビュー以来の連勝を29で止めた佐々木勇気。


佐々木勇気五段(左)に敗れた藤井聡太四段(右)の連勝は29でストップした(段位は当時)=2017年7月
佐々木勇気五段(左)に敗れた藤井聡太四段(右)の連勝は29でストップした(段位は当時)=2017年7月

「奨励会に入る前は、出る大会、出る大会で優勝。少年時代は、藤井君より勇気の方がはるかに天才だったんですよ」

これまでに5人の棋士を育てた石田和雄九段(71)は、弟子の佐々木勇気七段(24)について、そう言い切る。

2017年7月2日。佐々木は竜王戦の挑戦権を争うトーナメントで、藤井聡太七段(16)との初対戦に臨んだ。当時、佐々木は五段で、藤井は四段。藤井の公式戦30連勝がかかっていたが、後輩には負けられない。

先手番を握った佐々木の作戦は、この日のために研究を積んだ「相懸かり」。相手陣への揺さぶりと積極的な攻めで、佐々木はペースを握った。

石田はまな弟子の戦いぶりを自らが師範を務める柏将棋センター(千葉県柏市)で見守っていた。佐々木は幼稚園児の頃から、石田の下で腕を磨いた。

同センターには、佐々木の対局結果を記した「手合いカード」が残されている。大人に交じって89連勝したこともある。石田は言う。「(大相撲で69連勝した)双葉山を超えているんです。ただ者じゃないと思いましたよ」。佐々木は16歳で奨励会を卒業して、プロになった。タイトル戦出場まであと一歩と迫るなど、成長を見せていた頃に登場したのが藤井だった。

夕食休憩が終わって夜になると、徐々に佐々木の勝勢が明らかに。午後9時31分、佐々木の勝利が決まった。石田は、集まった20~30人の報道陣から質問攻めにあった。「うれしかったですよ。やっぱり、こみ上げてくるものがありましたね」

対局後、佐々木はこう語った。「私たちの世代の意地を見せたいなと思っていたので、壁になれて良かった」。連勝ストップは、藤井と他の棋士たちとの新たな戦いの始まりでもあった。=敬称略、おわり(村瀬信也)

◆毎週日曜に掲載します。次回は「挑戦編」です。

情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)飛躍編:10 連勝止めた佐々木、「私たち世代の意地」(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)飛躍編:10 連勝止めた佐々木、「私たち世代の意地」:朝日新聞デジタル



第30期竜王戦、本選2回戦だったかな。
28連勝が同棋戦の増田康弘戦だった。

今度は、順位戦の連勝記録を18で止めた近藤誠也が加わるんですね。