へぇ・・・
今年(2019年)2月1日、米アマゾン・ドットコムのインドeコマースサイトから突如、何千にも上る商品が消えたと、ウォールストリート・ジャーナルやフィナンシャル・タイムズが報じた。
なぜ、そのようなことが起きたのか?
インド政府、eコマースの規制を厳格化
それは、インドで2月1日に施行された新たな外資規制の影響だ。国内の小規模小売業者を保護する政策を打ち出してきた同国では、もともと外資規制が厳しかった。それがより厳格化された。
インドは、従来、アマゾンのような外国企業がeコマース事業を行うことを禁じてきたが、2016年に、地場の出店者と消費者を仲介するマーケットプレイス事業に限って許可した。
それ以降、アマゾンは、マーケットプレイス事業に加え、出店者の商品の保管と配送などを代行する「Fulfillment by Amazon(FBA)」事業を同国で展開している。
つまり、自ら商品を仕入れ、消費者に直接販売することは禁じられているものの、マーケットプレイスの手数料、それに、電子商取引インフラ、倉庫・物流ネットワークなどのロジスティックサービスを小売業者に提供し、その対価を得ることは許されている。
(参考・関連記事)「アマゾン、ついに念願かなう」
「関連会社が出品する“回避策”」を禁止
そうした中、アマゾンは、出資するインド企業の子会社の商品を、自社のマーケットプレイスを通じて販売するという事業も始めた。ところが、今回施行された新たなルールでは、こうした行為は“回避策”と見なされ、禁止されたのだ。このほか、外国eコマース企業が、小売業者(出店者)と独占販売契約を結ぶことも禁止された。
新規則が施行された2月1日の朝、アマゾンのサイトから、AIスピーカー「Amazon Echo」や、「AmazonBasics」「Solimo」「Presto」といった同社プライベートブランド(PB)の商品が一斉に消えた。おそらくこれらは、アマゾンがインド関連会社に仕入れさせ、それらを、自社サイトに出品する形で、販売していたのだろう。
ただ、現在、これらの商品は同社インドサイトで販売されている。これについて、ウォールストリート・ジャーナルは、アマゾンが大急ぎで他の地場小売業者と交渉し、彼らに商品を出品してもらうよう依頼した結果だと伝えている。一方で、これまでアマゾンのインド関連会社が出品していた商品は、今もサイトから姿を消している。
大手競合も規制対象に
これと同様の影響が、同国eコマース大手、フリップカートにも及んでいるという。同社はインド企業だが、昨年(2018年)米小売最大手のウォルマートが、160億ドルで77%のフリップカート株を取得。こうしてウォルマートの傘下に入った同社は、外資規制の対象となった。
今後、アマゾンとフリップカートはともに、仕入れ網の大規模な見直しを余儀なくされるだろうと、フィナンシャル・タイムズは伝えている。また、今後の展開としては、2社がインド政府と交渉し、規制緩和を求めていくことが予想される。しかし、それを実現するためには、相当の時間が必要になるだろうと、同紙は伝えている。
情報源:アマゾン、突如インドで商品が消えた理由(JBpress) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:アマゾン、突如インドで商品が消えた理由 eコマースの規制強化で窮地、打開策はあるのか?(1/2) | JBpress(日本ビジネスプレス)
ほぉ・・・