吉田沙保里選手 引退会見「もうすべてをやり尽くした」

吉田沙保里選手 引退会見「もうすべてをやり尽くした」

ほぉ・・・


2019年1月10日 14時13分

レスリング女子でオリンピック3連覇と世界選手権13連覇を果たし、国民栄誉賞も受賞した吉田沙保里選手が都内で現役引退の記者会見を開き、「東京オリンピックに出たい気持ちもあったが、もうすべてをやり尽くしたという思いが強く引退を決断した」と話し、33年の選手生活に別れを告げました。

吉田選手は、10日午後2時すぎから都内のホテルで記者会見し、「33年間のレスリング選手生活に区切りをつけることを決断した。東京オリンピックに出たい気持ちもあったが、若い選手たちが世界の舞台で活躍する姿を多く見るようになり、女子レスリングを引っ張ってもらいたいという気持ちになった。もうすべてをやり尽くしたという思いが強かった」と引退の理由を話しました。

引退を決断した時期については、「父が生前に『引き際が大事だ。勝って終わることが大事だ』と話していたので頑張ろうという思いもあった。すごく迷ってここまで来たが最終的に先月の天皇杯の試合を見て決めた」と説明しました。

また、レスリングについては、「人生の一つ。レスリングが無かったらここまで私も来られなかったし、たくさんの方々に出会うこともなかった。すべてレスリングのおかげだと思っている」と感謝のことばを述べました。

今後、指導者の道を歩むのかどうかについては、「日本代表の選手もコーチたちも頑張っているので精神的な支えになれればいいなと思っている。ナショナルチームのコーチは続けていき、迷惑をかけない程度に協力できたらなと思う」と話していました。

一方、去年10月に復帰し、5回目のオリンピック出場を目指している伊調馨選手についても言及し、「自分はやりきったという思いが強かったので、引退するという決意は変わらなかった。ただ、伊調選手はすばらしい選手で、これまで一緒に頑張ってきたので、東京大会を目指すと聞いて、すごいなと率直に思った」と話しました。

36歳の吉田選手は、オリンピックでは2004年のアテネ大会から2012年のロンドン大会まで3連覇を果たし、2016年のリオデジャネイロ大会では、4大会連続のメダルとなる銀メダルを獲得しました。

また、世界選手権では、前人未到の13連覇を果たし、「絶対女王」、「霊長類最強」といった異名を持つほど圧倒的な強さを見せ、平成24年(2012年)には、国民栄誉賞を受賞しました。

吉田選手は、リオデジャネイロ大会以降、公式戦に出場せず、選手兼任のコーチとして日本代表チームなどで指導を行っていて、8日、自身のツイッターで現役引退を表明していました。

吉田選手 涙は見せず

会見には、およそ200人の報道陣が集まりました。黒のワンピースに白のジャケット姿で会見に臨んだ吉田選手は、「笑っていることが好き」と話すとおり、各社からの質問に対し時折笑顔を見せながら、はきはきとよどみなく答えていました。

吉田選手は、報道陣とファンに向けてあいさつしたあと、最後に母親の幸代さんから花束を受け取り、会見を終えるまで涙を見せることはありませんでした。

母・幸代さん「皆様に感謝」

吉田沙保里選手の母の幸代さんは、「これまで日本の皆様に本当にお世話になり感謝しています。亡くなった主人も『いいところで辞めろ』とずっと言っていて、娘もそれを信じてやってきました。主人も、もういいよとOKを出してくれると思います」と話しました。

また、吉田選手がその強さから「霊長類最強」と呼ばれてきたことについて、「親としては、霊長類最強って、一応女性なのになと思っていましたが、カレリン選手に並ぶくらい強いということで、あとで思うと感謝です」と話し、報道陣の笑いを誘っていました。

伊調選手「明るさや優しさに元気づけられた」

吉田沙保里選手の引退についてオリンピック4連覇を達成し、ともにレスリング女子を引っ張ってきた伊調馨選手は、「日本代表として世界で戦うようになってからずっとお世話になりっぱなしで、沙保里さんの明るさや優しさに元気づけられてきました。突然のことで驚きましたが第2の人生も楽しんで下さい。本当にありがとうございました」とコメントを発表しました。

地元の人「こんな世界的な選手になるとは」

津市にある吉田沙保里選手の実家の近くに住む田端学さんは、吉田選手の家族と40年来のつきあいがあり、引退会見を自宅のテレビで見届けました。

会見を見た田端さんは「いつもの明るいさおちゃんとは違って緊張した様子だった。小さい頃から指導を受けてきたお父さんをオリンピックで優勝して肩車できたことがうれしかったと話したのが、いちばん印象的でした」と振り返りました。

そのうえで、「夏場には実家の練習場から声が聞こえてきていたので、頑張っているなと当時は思っていたが、こんな世界的な選手になるとは思っていませんでした。今はただ『お疲れさま』ということばしか出てきません」と話していました。

情報源:吉田沙保里選手 引退会見「もうすべてをやり尽くした」 | NHKニュース


レスリング 吉田沙保里選手 引退会見【会見詳報】
レスリング 吉田沙保里選手 引退会見【会見詳報】

2019年1月10日 15時02分

レスリング女子でオリンピック3連覇と世界選手権13連覇を果たし、国民栄誉賞も受賞した吉田沙保里選手の現役引退の記者会見が、10日午後2時すぎから都内で始まりました。

「すべてやり尽した思い強く引退決断」

吉田選手は記者会見の冒頭で「33年間のレスリング選手生活に区切りをつけることを決断した」と話したうえで、「若い選手たちが世界の舞台で活躍する姿を多く見るようになり、女子レスリングを引っ張ってもらいたいという気持ちになった。もうすべてをやり尽くしたという思いが強く、引退を決断した」と話し、現役を引退する理由を説明しました。

引退決断は去年12月

吉田選手は記者会見で、引退を決断した時期について、「東京オリンピックに出たいという気持ちもあったし、父が生前に引き際が大事だ、勝って終わることが大事と話していたので頑張ろうという思いもありながらすごく迷ってここまで来たが、最終的に去年12月の天皇杯の試合を見て決めた」と述べました。

「女性としての幸せもつかみたい」

今後の夢について、「レスリング一筋でここまできたので、レスリング以外のこともやっていきたいという思いがすごく強いし、女性としての幸せも絶対につかみたい。来年の東京オリンピックを盛り上げていきたいという思いも強い」と述べました。

東京五輪へ「精神的な支えになれれば」

来年の東京オリンピックに向けて、「全日本もコーチたちも選手たちも頑張っているので、精神的な支えになれればいいなと思っています」と述べました。

「レスリングは人生の一つ」

レスリングとは何かと質問され、「人生の一つです。レスリングが無かったら、ここまで私も来られなかったし、たくさんの方に出会うこともなかったです。レスリングを通して、いろいろなことを学び、いろいろな人と出会えました。すべてレスリングのおかげだと思っています」と話しました。

ナショナルチームのコーチは継続

今後について聞かれ、「ナショナルチームのコーチは続けていきます。たくさんコーチがいるので、精神的な支えをできたらと思っています。コーチとしての経験はありませんが、迷惑をかけない程度に協力できたらなと思います」と話しました。

「五輪目指したきっかけはヤワラちゃん」

オリンピックを目指したきっかけについて、「オリンピックに出たいと思ったきっかけは、柔道のヤワラちゃんと言われた谷亮子選手でした。谷選手に憧れて私も中学1、2年生ごろからオリンピックに出て、金メダルを取りたいという夢をもちだしました」と話しました。

そのうえで「当時はまだ、レスリング女子が正式種目にもなっていないのに、出たいという思いを持っていました。アテネオリンピックで谷選手が獲得した金メダルを見せてもらった時は、本当にうれしかった」と振り返りました。

恩師の栄和人氏に感謝

恩師の栄和人氏について、「大学で出会い、ここまで世界で戦える、活躍できる選手に育ててくれたのは栄さん。情熱のある指導者で、自分の時間を割いてでも、選手をいちばんに考えてくれる熱い指導者で、ここまで育ててくれて、今までありがとうございましたという思いです」と感謝しました。

そして、栄氏に現役引退を伝えたことを明かし、「引退を決めたと言ったら『そっか、ご苦労さん』という言葉をかけてくれたし、『俺が泣きそうだよ』と言っていました。ここまで育ててくれて感謝の気持ちでいっぱいです」と話していました。

「リオ五輪の銀メダルが成長させてくれた」

銀メダルだったリオデジャネイロオリンピックを振り返り、「初めて2番目の表彰台に上がった時に、負けた人はこういう気持ちだったのだなということを感じました。こうやって戦う仲間がいたから、こうやって頑張ってこられたと、負けて知ることができたので、すごく大きく成長させてくれました。リオの銀メダルが私を成長させてくれました」と話しました。

パワハラ問題「本当にショックだった」

恩師の栄和人氏のパワーハラスメント問題について聞かれ、「私を世界で活躍する選手に育ててくれた栄さんと、ともに頑張った仲間がああいう状況になったのは、本当にショックでした」と当時の心境を話しました。

そして、「真実ではない報道もあったかもしれないが、そういう中でコメントするのはすごく難しかったです。これからどうするのだろうという思いも強かったですし、若い後輩たちが悩まされて、思い切り練習できずに試合で結果を出せなかったのがいちばんつらかったです。でも、もう次に向かって頑張るしかないので、東京オリンピックに向けて、ひとつになって頑張らないといけないと思っています」と話しました。

「タックルに絶対的自信」

みずからのレスリングについて、「タックルで攻めるのが自分のいちばんの強みで、自信を持っていました。小さい時から父にたたき込まれたタックルを信じて、これまでずっとそのタックルで相手を倒してきました。絶対的に自信を持っていました」と話しました。

後継者「奥野選手に向田選手、登坂選手」

後継者として誰を指名するかという質問を受け、「私の階級では、奥野春菜選手や向田真優選手もいます。また、私を尊敬してくれている登坂絵莉選手もいますし、いろんな選手が頑張っているので、どの選手が代表になるかわからないですが、みんなで頑張っていけたらと思います」と話しました。

「第二の人生を明るく笑顔で元気に」

これまで出場したオリンピックを振り返り、「夢の舞台のオリンピックに4度も出場ができました。私の父はオリンピックを目指して出られなかったので、兄たちも目指す中で、私が出させていただき本当にうれしく思いました。家族の応援と支えが夢を大きく強く持たせてくれたので頑張れたのかと思います。4回の出場でいろんな人と出会えて、オリンピックで活躍することができたから、今の私があるのかと思います」と話しました。

そして、最後に「これまで応援して下さった国民の皆さん、ファンの皆さん、本当にありがとうございました。第二の人生を明るく笑顔で元気に頑張っていきたいと思いますので、次の吉田沙保里も応援していただけたらうれしいです」と笑顔で会見を締めくくりました。

情報源:レスリング 吉田沙保里選手 引退会見【会見詳報】 | NHKニュース


2019年1月10日15時44分

レスリング女子で五輪3連覇を果たし、国民栄誉賞を受賞した吉田沙保里選手(36)が10日、東京都内のホテルで引退会見を開き、「レスリングは全てやり尽くしたという思いが強く、引退することを決断いたしました」と理由を語った。今後は日本代表や至学館大の後輩たちの指導にあたるという。

10日午後2時過ぎ、黒のワンピースに白のジャケット姿で会見場に姿を現した。冒頭で「33年間のレスリング選手生活に、区切りをつけることを決断いたしました」と述べた。16年のリオデジャネイロ五輪で銀メダルに終わり、4連覇を逃した後、自国で開催される20年東京五輪に出場するか「日々迷いながら、ここまで来た」と振り返った。だが、若手の世界での活躍を目にして、引退へと気持ちが傾いたという。

五輪と世界選手権を16大会続けて制したが、最も印象に残っている試合には、リオ五輪の銀メダルを挙げた。「初めて2番目の表彰台に上った時に『あっ、負けた人ってこんな感じなんだな』ということを私は感じました。こうやって戦う仲間がいたから、いままで頑張ってこれたんだなというふうに、競い合う仲間がいたから、こうやってがんばってこられたんだなということも、負けて知ることができた。本当に負けて得るもの、負けて知るものということを思えば、すごく大きかった。私自身にも成長させてくれたなと思います」と語った。

「レスリングとは」という質問については「人生の一つ。色んなことを学べた」と語った。今後の政界進出については否定した。

三重県出身。04年アテネ、08年北京、12年ロンドンの女子55キロ級で五輪3連覇を達成した。ロンドン大会では日本選手団の旗手を務め、「女性旗手は金メダルをとれない」というジンクスをはねのけた。12年に国民栄誉賞を受賞。「霊長類最強女子」とも呼ばれた。

だが、53キロ級で銀メダルに終わった16年リオ五輪以降は、日本代表や至学館大のコーチを務め、試合から遠ざかっていた。吉田選手は8日、自身のツイッターで「この度、33年間のレスリング選手生活に区切りをつけることを決断いたしました。ここまで長い間、現役選手として頑張ってこれたのも沢山の方々の応援とサポートのおかげです」とつづり、競技人生に終止符を打ったことを報告した。

情報源:吉田沙保里選手「負けた人ってこんな感じ」リオで知った(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:吉田沙保里選手「負けた人ってこんな感じ」リオで知った – 一般スポーツ,テニス,バスケット,ラグビー,アメフット,格闘技,陸上:朝日新聞デジタル


現役引退の会見で、母の幸代さん(左)から花束を受け取った吉田沙保里さん=2019年1月10日午後2時44分、東京都内のホテル、西畑志朗撮影
現役引退の会見で、母の幸代さん(左)から花束を受け取った吉田沙保里さん=2019年1月10日午後2時44分、東京都内のホテル、西畑志朗撮影

2019年1月10日19時15分

「全てやり尽くした」。レスリング女子で五輪と世界選手権を16大会続けて制し、「霊長類最強女子」とも称された吉田沙保里さん(36)。10日の引退会見では時折笑顔をみせながら、約200人の報道陣を前に思いを語った。

吉田さんは黒のワンピースに白のジャケット姿で会見場に姿を現した。五輪4連覇を目指した2016年リオ大会は銀メダルに終わり、「応援してくれた方々に恩返しするには東京五輪で自分の姿を見せること」と考えてきたという。だが、後輩たちが世界で活躍するのを目の当たりにして「勢いを感じた。もうバトンタッチしてもいいのかなと。全てやり尽くした」と引退の理由を語った。

昨年12月、母幸代さんに引退を告げた。「あなたが決めたことだから、それでいい。ご苦労様」と話してくれたという。3歳からレスリングを教えてくれた亡き父の栄勝(えいかつ)さんについて聞かれると「本当によく頑張ったと天国から言ってくれていると思う」と答えた。

最も印象に残る試合には、個人戦の連勝が206でストップしたリオ五輪決勝を挙げた。「こうやって戦う仲間がいたから今まで頑張ってこられたんだな、と負けて知ることができた。成長させてくれた」

レスリング界は昨年、恩師である栄和人・日本協会前選手強化本部長のパワーハラスメント行為で揺れた。騒動を乗り越えて復帰した伊調馨選手からは直接、東京五輪で5連覇を目指すことを聞いたという。「素直にすごい。ともにここまでずっと仲間として頑張ってこられた」と述べた。

今後については日本代表選手らの指導とともに「やっぱり女性としての幸せというのは絶対につかみたい」と吉田さん。日頃から口にしている結婚への素直な思いもにじませた。(榊原一生)

情報源:吉田沙保里さん、今後は「女性としての幸せつかみたい」(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:吉田沙保里さん、今後は「女性としての幸せつかみたい」 – 一般スポーツ,テニス,バスケット,ラグビー,アメフット,格闘技,陸上:朝日新聞デジタル




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