原発事故の被ばく量を過小評価 東大名誉教授らが論文修正へ

原発事故の被ばく量を過小評価 東大名誉教授らが論文修正へ | NHKニュース

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2019年1月8日 17時00分

東京電力福島第一原発の事故による住民の被ばく量について、東京大学の名誉教授らが3分の1程度に過小評価する論文を発表していたとして、学術誌に修正を申し入れたことがわかりました。名誉教授は「計算プログラムのミスによるもので意図的な誤りではない」としています。

東京大学の早野龍五名誉教授らはおととし、イギリスの放射線防護学会が発行する学術誌に、原発事故による福島県伊達市の住民の被ばく量を推定する論文を発表しました。

その中では、平均的な一生涯の被ばく量を18ミリシーベルト以下としていましたが、別の研究者から疑義が寄せられたため、調べたところ、計算プログラムのミスが見つかり、実際はその3倍程度の50から60ミリシーベルトだったということです。

このため、早野名誉教授らは去年11月、学術誌に論文の修正を申し入れ、手続きを進めているということです。

また、この論文をめぐっては、およそ5万9000人分のデータのうち、およそ半数が住民の同意を得ないまま使われていたということで、住民が東京大学に研究倫理違反の申し立てを行っています。

早野名誉教授は「重大な誤りだが、計算プログラムの書き間違えによるもので意図的ではない。被ばく量が3倍になっても1年の平均では1ミリシーベルトを超えないレベルに収まると考えている。住民の同意を得ていないデータが含まれていることは知らなかったが、データを使ったことは事実で申し訳なく思う」と話しています。

情報源:原発事故の被ばく量を過小評価 東大名誉教授らが論文修正へ | NHKニュース


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