山口)平成の大一番、大盤解説会に220人 竜王戦:朝日新聞デジタル

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最後まで熱戦を繰り広げた羽生善治竜王と広瀬章人八段に拍手を送る大盤解説会の参加者ら=山口県下関市の春帆楼
最後まで熱戦を繰り広げた羽生善治竜王と広瀬章人八段に拍手を送る大盤解説会の参加者ら=山口県下関市の春帆楼

20、21日に山口県下関市の春帆楼(しゅんぱんろう)であった第31期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)の最終第7局で、羽生善治竜王(48)が広瀬章人八段(31)に敗れた。史上初のタイトル100期はならなかったが、21日の大盤解説会に詰めかけた将棋ファン220人は、両者の熱戦に惜しみない拍手を送った。

大盤解説に耳を傾ける参加者ら=山口県下関市の春帆楼
大盤解説に耳を傾ける参加者ら=山口県下関市の春帆楼

解説は田村康介七段、聞き手は中村真梨花女流三段が務めた。大盤を使って今後の展開を予想していくと、会場からも「桂馬を打ってはどうか」などと盛んに質問が飛んだ。下関市の中学2年、井上俊彦君(14)は小学3年生のころに将棋教室に通い始めたという。「大盤解説会は自分で考える手以外も出てくるので、思考の輪が広がる」

大盤解説会にのぞむ田村康介七段(右)と中村真梨花女流三段=山口県下関市の春帆楼
大盤解説会にのぞむ田村康介七段(右)と中村真梨花女流三段=山口県下関市の春帆楼

下関はかつて羽生竜王が七冠を達成した地だ。再び金字塔を打ち立てるかと盛り上がったが、終盤、羽生竜王が劣勢になり会場は水を打ったように静かに。羽生竜王が敗れると、「あー」とため息が漏れた。中学1年の木下遼君(13)は周防大島町から参加した。「100期達成してほしかった。悔しいけど、将棋の勉強になりました」

田村康介七段(左奥)と中村真梨花女流三段(左手前)の大盤解説に、将棋ファンが耳を傾けた=山口県下関市の春帆楼
田村康介七段(左奥)と中村真梨花女流三段(左手前)の大盤解説に、将棋ファンが耳を傾けた=山口県下関市の春帆楼

羽生竜王のファンという周南市の会社員、園田浩子さん(58)は必死で涙をこらえた。「平成とともに羽生さんが人気者になった頃と違い、ネット中継などが見られる今は、棋士としてのすごさを改めて感じている。新元号の時代に新たな伝説をつくってほしい」と話した。

一方、下関市に住む中学2年、広瀬叡博(さとひろ)君(14)は名字の同じ広瀬八段を応援していた。「新竜王に負けないよう、勉強と将棋の両立を頑張ります」

田村康介七段(右)と中村真梨花女流三段による大盤解説会は、会場から盛んに質問も飛んで盛り上がった=山口県下関市の春帆楼
田村康介七段(右)と中村真梨花女流三段による大盤解説会は、会場から盛んに質問も飛んで盛り上がった=山口県下関市の春帆楼

昼食などの休憩の際には、次の一手を当てるクイズコーナーもあり、正解者の中から抽選で羽生竜王や広瀬八段ら棋士たちのサイン色紙や扇子などがプレゼントされた。(山田菜の花)

情報源:山口)平成の大一番、大盤解説会に220人 竜王戦:朝日新聞デジタル




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