アスベスト反対運動に業界側「スパイ」が潜入 – 毎日新聞

マジか・・・


発がん物質のアスベスト(石綿)の使用に反対する国際運動に、石綿産業のロビイストから依頼を受けた情報会社が「スパイ」を潜入させ情報収集をしていた実態が、英国の訴訟で明らかになった。日英の運動家5人が、秘密情報の悪用やプライバシー侵害などに当たるとして提訴し、情報会社側が相当額の和解金を支払うことで11月、和解が成立した。

法廷で情報会社側は、潜入者の報告書20通が依頼元であるカザフスタンの石綿産業側に渡されたと証言したという。英紙ガーディアン電子版は「スパイをした情報会社が反アスベスト運動家に和解金支払い」(11月8日付)と報じた。

原告側弁護団によると、2016年10月にロンドン高等法院(高裁)に提訴。12~16年、「ドキュメンタリー映画の製作者」をかたる英国人の男が、運動の議論や私的な会合などの情報を収集したと訴えた。端緒は英国の別のNGOからの情報提供だったという。

原告の1人は、アジアで石綿の危険性を訴えている石綿対策全国連絡会議(東京都)事務局長の古谷杉郎さん(62)。潜入した男は、原告の一人で国際運動のリーダーを信用させた上、他の原告とも接触。古谷さんはタイやベトナムなど5カ国で計6回会った。

裁判所の命令で、潜入者は文書や音声、画像など3万5000点以上の電子データを提出。うち650点が情報会社に渡っていた。古谷さんとの会食時に無断で録音されたデータもあり、アジアでの運動の資金源を尋ねられた古谷さんが「補償を受けた被害者たちのカンパ」と実情を説明していた。

ガーディアンの報道では、情報会社は不正行為や責任は認めなかったが、訴訟の終結に合意。原告側に相当額の和解金を支払うことに応じた。訴訟では、カザフスタンの石綿産業のロビイストがこの情報会社に依頼していたことが判明。男は5000万円相当の報酬を受け取ったという。

石綿は日本を含む先進国の大半で使用禁止だが、アジアの多くの国で使われ、カザフスタンはロシアとともに石綿の輸出を続けている。古谷さんは「石綿産業は卑劣な手段を使って生き残りを図っているが、がんなどで苦しむ被害者が願う石綿のない世界は、アジアでやがて実現すると確信している」と話している。【大島秀利】

情報源:アスベスト反対運動に業界側「スパイ」が潜入(毎日新聞) – Yahoo!ニュース

情報源:アスベスト反対運動に業界側「スパイ」が潜入 – 毎日新聞



TheGuardianの一番新しい情報は、2018/11/8の記事だな。