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ゴーン容疑者への日産社内の不満、仏情報当局は関知せず ルノー経営陣はゴーン容疑者に対する日産の怒りを認識
日産自動車がカルロス・ゴーン前会長の解任に向けて動いていたとは、フランスのマクロン大統領は思いもよらなかった。
19日のゴーン容疑者逮捕で、フランスの自動車大手ルノーと日産のアライアンスの将来は怪しくなった。だが事情に詳しい2人の関係者によると、マクロン大統領はルメール財務相、ルノーの政府保有株管理を担当する職員と同様にニュース報道で展開を追うしかなかった。
ゴーン容疑者に問題が迫り、ルノーと日産のアライアンスが不安定化する恐れがあるという警戒情報は上がってきていなかったと、この関係者らは述べた。
フランス情報機関の元局長だったアラン・ジュイエ氏はインタビューで、ゴーン容疑者逮捕について「経済情報の担当者なら知っておきたい類いの情報だ」と指摘。「フランス情報機関は日産社内の動きを関知していなかった」と語った。
政府にとって寝耳に水でも、ルノー経営陣の間で懸念は膨らんでいた。関係者の1人によると、ルノー経営陣はゴーン容疑者の会社資産乱用に日産が怒りをためていることを知っていた。同容疑者は長年にわたって個人旅行に日産の保有機を使用したり、姉と虚偽の業務契約を結んだりしていたが、同容疑者が日産にとってあまりに重要な人物だと見なされていたことから容認されていたという。
フランスは財務、内務、国防の各省にそれぞれ経済情報に従事する計3つの部局があるが、虚を突かれたのはこれが初めてではない。2014年のアルストムと米ゼネラル・エレクトリック(GE)の合併計画も政権は事前に知らず、マクロン氏は当時、オランド大統領の大統領府副事務総長を務めていた。今回マクロン氏はゴーン容疑者逮捕の2週間前にフランス北部のルノー工場を一緒に視察したが、問題が迫っていると知っていれば、この視察はあり得なかっただろうと関係者の1人は述べた。
関係者2人によると、フランス側は日産が敵対的買収など攻撃的な動きを取るとは見ておらず、ゴーン容疑者やフランスの利益に対する陰謀だとも考えていない。さらに、フランス当局の1人は22日、今はアライアンスの構造を巡って協議を始める時期ではないとの考えを示した。
原題:Macron Caught Off Guard as French State Missed Nissan Mutiny(抜粋)
情報源:日産ゴーン前会長の逮捕、マクロン仏大統領には「寝耳に水」(Bloomberg) – Yahoo!ニュース
情報源:日産ゴーン前会長の逮捕、マクロン仏大統領には「寝耳に水」 – Bloomberg
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