雨で延期してたからな。
天皇皇后両陛下は21日、西日本豪雨で甚大な被害を受けた愛媛県と広島県を日帰りで訪れ、被災した人たちを見舞われました。
両陛下は、正午前に特別機で松山空港に到着し、自衛隊のヘリコプターに乗り換えて、愛媛県南部の西予市に入られました。
西予市では市内を流れる肱川が氾濫して広い範囲が浸水する被害に見舞われ5人が死亡していて、両陛下は、まず、川を見渡せる多目的施設のテラスで、市長から当時の状況について説明を受けられました。
市長が「700戸近くが浸水被害にあいました」と話すと、天皇陛下は、厳しい表情で「大変でしたね」などとこたえ、水につかった家々を見渡されていました。
続いて両陛下は、60世帯近くが避難生活を送る市内の仮設住宅を訪ねられました。そして、被災した人たちに歩み寄り、天皇陛下は、「大変でしたね」とか、「ご家族は皆ご無事で」などと話しかけられ、皇后さまは、「少し落ち着かれましたか」などといたわりの言葉をかけられていました。
また、天皇陛下が幼い子どもの手を優しく握られたり、皇后さまに言葉をかけられたお年寄りの女性が涙をぬぐったりする場面も見られ、両陛下は、被災当時、ボランティアとして活動した地元の高校生たちにも、「ありがとう」などと繰り返し感謝の言葉をかけられていました。
このあと、両陛下は、ヘリコプターで瀬戸内海をわたって、午後3時すぎ、広島県呉市に到着されました。
そして、土砂崩れや川の氾濫で大きな被害を受け、市内で最も多い12人が犠牲となった天応地区に向かわれました。両陛下は、バスの中からシートで覆われた土砂崩れのあとを見て、「大変な被害だったのですね」と話し、被害の大きさを実感された様子だったということです。
両陛下は、このあと仮設住宅のそばの公園に集まった被災者に言葉をかけて回られました。天皇陛下は、自宅に水が迫る様子を語る被災者に「ずいぶんと怖い思いをされましたね」と応じられ、皇后さまは「よく耐えて下さいましたね」などと話しかけられました。
また、警察や消防、自衛隊などの災害対応にあたった人たちにも歩み寄られ、天皇陛下は「非常に多くの人を助けられご苦労さまでした。皆さん頼りにされたことでしょう」などと、ねぎらいの言葉をかけられていました。
宮内庁によりますと、両陛下は、訪問を待っている人たちの気持ちを大切にしたいと考えられてきたということで、先週から計画されてきた広島県の被災地については、3度の延期の末、ようやく訪問が実現しました。
愛媛県知事「被災された皆さんの励みに」
天皇皇后両陛下が愛媛県の被災地を見舞われたことについて、中村知事は「一人一人に声をかけて頂いて被災された皆さんにとっては励みになり、感謝しています。仮設住宅の方に話を聞くと『本当に元気をもらった。がんばらなければ』と話していたのが印象に残りました」と話していました。
愛媛 西予市長 「復興に向けた大きな力」
天皇皇后両陛下が愛媛県西予市の被災地を見舞われたことについて、管家一夫市長は「両陛下は、被災した人や復興に尽力している人たちに『体に気をつけてください』と優しいお言葉をかけてくださいました。復興に向けて大きな力をいただきました」と話していました。
愛媛 西予の被災者「励みに頑張る」
愛媛県西予市の仮設住宅で子どもや夫と暮らしている32歳の女性は「両陛下から『よく頑張って子供たちを守ってくれました』などと言葉をかけていただきました。仮設住宅での生活ですが、きょうを励みに家族で頑張っていきたいです」と話していました。
また、ボランティアで住宅のがれきや土砂の撤去などを行っている高校3年生の男子生徒は、両陛下から「ほこりがたつなど悪い条件の中でよくやってくれてうれしい」とか、「ありがとう」などと言葉をかけられたいうことで、「なかなかお会いできないので緊張しましたが話しやすかったです」と話していました。
広島県知事「心の支えになる」
広島県の湯崎知事によりますと、天皇陛下は出迎えた湯崎知事と呉市の新原市長に「大きな災害で大変でしたね」と話されたということです。
そのあと、呉市の天応地区の被災状況について湯崎知事の説明に熱心に耳を傾け、「どのぐらいの範囲が土砂の被害に遭ったのですか」と尋ねられたということです。
さらに、土砂崩れの跡が青いシートで覆われているのを見て、「大変な被害だったのですね」と話されたということです。
湯崎知事は「悪天候にもかかわらずお見舞いに来ていただき感動した。声を掛けられた被災者もとても勇気づけられ、心の支えになると思う」と話していました。
新原市長は「呉に来ていただきありがたい。これを機に市民みんなで以前より元気なまちにしなければという思いを新たにした」と話していました。
広島 呉の被災者「とても感激」
天皇皇后両陛下が21日、見舞われた呉市の被災者からは、感謝の声が聞かれました。
呉市の天応地区で被災し、今は仮設住宅で暮らす乗松幹太さん(93)は、「天皇陛下から『大変でしたね』と声をかけていただきました。災害で被災した人に対する天皇皇后両陛下のお気持ちが伝わってきてとても感激しました」と話していました。
乗松さんの妻の眞喜子さん(90)は、「家族は大丈夫だったかと心配してくださってとてもありがたかったです」と話し目に涙を浮かべていました。
また、自宅が全壊し仮設住宅で暮らす西本宏子さん(75)は、「4度目でようやく呉市にお見舞いに来ていただくことがかなったので、とても感動しました。これから復興に向けてみんなでゆっくりと歩みを進めたいです」と話していました。
情報源:天皇皇后両陛下 愛媛と広島の豪雨被災地をお見舞い | NHKニュース
ふむ・・・