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ノーベル賞のパロディーで、ユニークな研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」の授賞式がアメリカのハーバード大学で行われ、座った姿勢で自分で尻から内視鏡を入れ大腸の状態を調べる研究を行った長野県の医師が「医学教育賞」を受賞し、日本人の受賞は12年連続となりました。
「イグ・ノーベル賞」は1991年にノーベル賞のパロディーとして、アメリカの科学雑誌が始めた賞で13日、ハーバード大学で、授賞式が行われました。
このうち、「医学教育賞」は長野県駒ヶ根市の昭和伊南総合病院の消化器病センター長、堀内朗医師が受賞しました。堀内さんは、座った姿勢で自分で尻から内視鏡を入れて大腸の状態を診ることが可能か調べ、個人的な経験としては簡単に効率的にできたと論文にまとめました。
授賞式では、白衣姿の堀内さんが実際にどのように内視鏡を入れるか身ぶりで示しながら、「左手で動かして右手で入れる」などと説明すると、大きな笑いに包まれました。
堀内さんは、内視鏡の検診が楽になる方法を試行錯誤する中、研究を行ったということで、「受賞に戸惑っていますが、これをきっかけに多くの人が検診を受け、大腸がんで亡くなる人が減ってほしいと思います」と話していました。
観客の男性は「自分で内視鏡検査をするのはおもしろそうですが、私なら医師にやってもらうのを選ぶでしょうね」などと話していました。
主催者「豊かで突飛ですばらしい」
イグ・ノーベル賞の主催者のマーク・エイブラハムズさんは、「多くの医師が堀内さんから学ぶことになると思います。日本の研究者は豊かな想像力があり、突飛で、すばらしいと思います」と述べました。
そのうえで、「誰も分かっていないことを理解しようとするのが本当の研究で、それによって利益が上がるかどうかは関係ありません。自分の研究に没頭できる研究者がいることは希望になると思います」と話していました。
ほかにもユニークな受賞研究
ことしのイグ・ノーベル賞は合わせて10の分野で「笑わせて、考えさせる」、個性的な研究を行った研究者が受賞しました。
このうち、「医学賞」はジェットコースターに乗ることで腎臓にできた結石を早く排出できるかどうか調べたアメリカの研究者2人が受賞しました。
また、「人類学賞」は動物園にいるチンパンジーが、見学に訪れた人がチンパンジーのものまねをするのと同じくらいの頻度で、人間のものまねをしていると突き止めたスウェーデンやルーマニアなどの研究グループが受賞し、「化学賞」は絵画などの表面についた汚れを唾液を塗って、きれいにできるか調べたポルトガルの研究グループが受賞しています。
人間の日常の行動をユニークな視点で分析した研究も受賞しており、複雑な製品を使う人のほとんどは、取扱説明書を読まないことを証明したオーストラリアやセルビアなどの研究グループが「文学賞」、車を運転しているときに叫んだり、悪態をついたりすることの頻度や効果などを調べた、スペインとコロンビアの研究者が「平和賞」を受賞しました。
情報源:イグ・ノーベル賞「自分で尻から内視鏡」日本人医師が受賞 | NHKニュース
人々を笑わせ、考えさせた研究に贈られる今年のイグ・ノーベル賞の発表が13日(日本時間14日)、米ハーバード大(マサチューセッツ州)であった。座った姿勢で大腸の内視鏡検査を受けると苦痛が少ないことを自ら試した昭和伊南(いなん)総合病院(長野県駒ケ根市)の堀内朗医師(57)が、医学教育賞を受けた。日本人の受賞はこれで12年連続となった。
受賞理由は「座位で行う大腸内視鏡検査―自ら試してわかった教訓」。堀内さんは内視鏡の専門医で、同病院消化器病センター長。13日夜(日本時間14日午前)にハーバード大の劇場で開かれた授賞式に出席した。堀内さんは渡米前、取材に「地域から大腸がんをなくしたい、その試行錯誤を評価してもらったと思う」と語った。
大腸がん検診などで受ける内視鏡検査は、通常は横に寝た状態で肛門(こうもん)から管状の内視鏡を体内に入れていく。堀内さんは、痛みや不快感を減らす方法を探していて、座った姿勢のままで受ける方法を思いついた。イスに腰掛けて少し股を開き、口径の小さな内視鏡を自分の肛門にゆっくり入れてみたところ、「驚くほど容易にできた」という。
2006年、米消化器内視鏡学会誌に体験談を発表。腸内をきれいにする前処置をした上で、右手で内視鏡の端をつまんで肛門に挿入しながら、左手でカメラを動かすつまみを操作。モニターに映し出された自分の腸内を見つめる姿をイラスト付きで紹介した。計4回試し、内視鏡の入れにくさと、感じる痛みや不快感がそのたびに異なることも発見した。
堀内さんによると、内視鏡検査で見つかった大腸ポリープを切除すれば、大腸がんの発症を9割抑えられるという。堀内さんたちの病院では、日帰りで手軽に検査を受けてもらおうと覚めやすい鎮静剤を用いるなど工夫。検査数は地方の病院としては異例の年1万5千人に達し、全国的に注目されている。ただ、座った姿勢で医師が内視鏡を入れる検査は、恥ずかしがって受けたがらない人が多く、採用していないという。
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情報源:座って大腸検査「苦痛少ない」自ら試しイグ・ノーベル賞(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース
情報源:座って大腸検査「苦痛少ない」自ら試しイグ・ノーベル賞:朝日新聞デジタル
今年のイグ・ノーベル賞で、医学教育賞を受けた昭和伊南総合病院の堀内朗医師(57)は、授賞式で渡米する直前、東京都内で朝日新聞の取材に応じた。
参加していた内視鏡関連の学会会場で時間を割いてもらい、受賞論文の内容などについて話を聞いた。写真を撮り終えた後、堀内さんは1枚のDVDを差し出した。「実際の様子はここに動画が入っていますから」。こう言って学会に戻っていった。
DVDを会社のパソコンで再生すると、受賞理由になった「座った姿勢で行う大腸内視鏡検査」の一部始終が録画されていた。
前半は腹部の内視鏡検査をX線で透視したよくある動画が続く。さわやかなピアノ演奏のBGMが流れる中、画面には大腸の影の中をグリグリと進む内視鏡が映し出される。5分ほど眺めていると、内視鏡が地面をはいずり回るミミズのように見えてきた。
と、突然、映像がイスに腰掛けた堀内さんに切り替わった。左手で内視鏡の操作部を持ち、股間付近にあてた右手が内視鏡の管をつまむ。スナップを利かせながら、スルスルとズボンの穴からお尻に入れていく様子が見えた。
画面には、内視鏡が映し出した大腸内の様子も映し出される。先端部がピンク色のひだをかき分けながら、奥へ奥へと進んでいく。「さすが先生、きれいな腸壁ですね」。思わず画面の中の堀内さんに語りかけていた。深夜のオフィスで、デスクと2人でしばらく映像に見入った。
堀内さんは内視鏡をしばらく操作したあと、うんうんとうなずきながら引き抜き始めた。痛みや不快感を感じている様子はない。そして、すぽっと抜けた内視鏡を手に、誇らしげな表情をカメラに見せた。
記者は、大腸の内視鏡検査を受けたことはないが、これなら試してみてもいいと思った。それくらい、座った姿勢で受ける検査は楽そうに見えた。大腸がんの早期発見や予防のためには、内視鏡検査を定期的に受けた方がいいそうだ。
手書きで「セルフ内視鏡」と書かれたDVDの10分ほどの動画は、人を笑わせ、考えさせる研究に贈られるイグ・ノーベル賞にふさわしいと感じた。(東山正宜)
情報源:お尻に自ら内視鏡スルスル 驚きの技で映した美しき腸壁(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース
情報源:お尻に自ら内視鏡スルスル 驚きの技で映した美しき腸壁:朝日新聞デジタル
へぇ・・・