YouTubeやNetflixのモバイルアプリは主要な通信キャリアから速度制限されていると判明 – GIGAZINE

はぁ・・・


by Vanessa Huang

YouTubeNetflixといったムービー配信サービスは、ムービーを扱うという性質上ユーザーが使用する通信量が多くなりがちです。個々のユーザーが大量の通信を行うことは通信事業者にとって好ましくないようで、2017年にはアメリカの大手通信事業者であるベライゾンが「ユーザーに黙ってYouTubeやNetflixを対象に通信帯域を絞っていた」ことが発覚して騒ぎになりましたが、研究者らによって「アメリカの多数の通信キャリアがYouTubeやNetflixのモバイルアプリの通信速度を制限している」ことが明らかにされました。

YouTube and Netflix `Throttled’ by Carriers, Research Finds – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-09-04/youtube-and-netflix-throttled-by-carriers-research-finds

Netflix and YouTube are most throttled mobile apps by US carriers, new study says – The Verge
https://www.theverge.com/2018/9/4/17820508/netflix-youtube-throttled-att-verizon-t-mobile-net-neutrality-violations

ノースウェスタン大学の研究者らは、「Wehe」というネット中立性をチェックするアプリをインストールした約10万人のユーザーから、「どのモバイルアプリを使用している時に、ネット回線を提供する通信事業者が回線の通信量を抑制しているのか」というデータを収集しました。Weheアプリによる通信量の測定は全世界161カ国で行われ、2000以上の通信事業者を監視しているとのこと。

その結果、データの収集を開始した2018年1月~2018年5月上旬にかけて、Weheは多くの「通信上の差別」を発見しました。アメリカの主要な通信事業者の多くがYouTubeやNetflixのモバイルアプリの速度を制限しており、中でもベライゾンは1万1000回以上もの速度制限を記録しました。ほかの大手通信事業者についても、AT&Tは約8400回、T-モバイルは約3900回もの差別的な速度制限が行われたことが判明しています。

ベライゾンを初めとする通信事業者は、「人々がスマートフォンで自由にムービーを再生できるようにするためには、通信速度を犠牲にする必要がある」と主張しており、通信量の多い特定のアプリに対して通信を制限することも必要だとしています。通信サービスの利用規約には、「一定の上限を超えると速度制限がかかる」といった文言が記載されており、通信速度に制限をかけること自体は通信事業者の自由になっている状態です。

by Andres Rodriguez

一方で特定のアプリだけを対象に速度制限を行うことは、「ネット上の全ての通信が平等に扱われるべき」というネット中立性の立場から見ると問題があります。Weheアプリの開発に携わったうちの1人であるDavid Choffnes氏は、今後もアプリと通信速度の関連について1年分のデータを収集し続け、主要な技術調査会議で調査結果を発表したいと考えており、「将来的には通信状況を監視するツールを市場に導入したい」と語りました。

情報源:YouTubeやNetflixのモバイルアプリは主要な通信キャリアから速度制限されていると判明 – GIGAZINE


へぇ・・・