ふむ・・・
長崎県・対馬市。人口約3万1000人の中から、将棋界の将来を背負う1人と期待される若者が登場した。佐々木大地四段(23)だ。一大ブームを巻き起こした天才・藤井聡太七段(16)の四段昇段より半年前にプロ入りしたが、スタートは順位戦C級2組ではなくフリークラス。ただ、そこからすぐに晴れて順位戦入りを果たした、成長著しくたくましい若手として将棋ファンの注目を集める1人だ。竜王への挑戦権を争っている深浦康市九段(46)の一番弟子でもある男が、師匠が公式戦で80局も指した羽生善治竜王(47)と超早指し棋戦で初対局。将棋界の第一人者に、将棋界の“雑草魂”が全力で挑む。
将棋だけを頼りに上京してきた若者は、その真っ直ぐな性格で先輩棋士たちに愛されている。2016年4月に四段昇段を果たし、プロデビューしてからまもなく、師匠・深浦九段の勧めもあって、棋士によるフットサル部に入った。「人とのつながりができたというのが一番大きいかなと思います。盤を挟めばライバルですけど、一度離れれば気の置けない仲というか、普段は仲のいい先輩・後輩という感じですね」。必死にボールを取り合う相手は同年代だったり、ひと回り以上年上のタイトルホルダーだったり。深浦九段は「先輩から声を掛けてもらうようになりましたし、非常に明るくなって、積極的になったと思います。いじられキャラというか、かわいがってもらっていますね」と目を細めた。
師匠にはプロ入り前からプロ入り後まで、頭が上がらないほど世話になっている。プロ入り前の養成機関・奨励会試験を受ける前、一局指してもらい、将棋会館からほど近いステーキ店でご馳走になったことは、今でもよく覚えている。「一局、千駄ヶ谷の将棋会館で教わることがあって、トップ棋士がアマチュアである当時の私にご指導してくださるというのは、相当ない機会ですので、盤を挟んでのエールだったと思いますね」と、言葉ではなく将棋でメッセージを受け取った。
四段に昇段、さらに順位戦C級2組に入ることが決まった時「一人前になったということで」深浦九段と夫人から、プレゼントでスーツを2着もらった。それからというもの、ここぞという対局では「勝負スーツ」として袖を通している。「どの対局も全力ではやっているんですけど(もらった)スーツを着ているので、より一層気持ちが入るといいますか、劣勢になっても粘り強く指そうという気持ちになりますね」と、師匠譲りの粘りの将棋ができるようになるという。
公式戦では若手棋戦・新人王戦では藤井七段を下し、準優勝も果たしたことがある。将来の将棋界を背負う1人として、期待をかけるファンも多い。そんな佐々木四段が長年レジェンドとして君臨してきた羽生竜王と、本人が着想した超早指し棋戦「AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治」で対戦する。「羽生竜王といえば、将棋界をずっと背負ってきた第一人者でもありますし、ずっと盤を挟んで、指してみたいと思っていた方。自分の得意戦法を堂々とぶつけていきたいなと思います」と、真正面から偉大なる壁にぶつかっていく。「自分を支えてきてくれたものというか、今の自分があるのは、将棋があるからこそだと思っています」。その思いだけは永世七冠だろうと国民栄誉賞だろうと、負けないつもりだ。
情報源::「今の自分があるのは将棋があるから」対馬出身の愛され棋士・佐々木大地四段(AbemaTIMES) – Yahoo!ニュース
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