ほぉ・・・
先日お伝えした2000年以上前のものと思われるエジプト、アレクサンドリアで発見された巨大な黒の石棺だが(関連記事)ついにその蓋が開かれた。
石棺の発見が発表された当時、蓋を開けると呪いが解き放たれるのでは?という噂が流れた。中にはアレクサンドロスの遺体が眠っているのでは?という噂もあった。
そんな噂をよそに、着々と開放作業が行われ、ついにその中身が暴かれた。
それが呪いなのかどうかはわからないが、作業員たちに一種の苦しみがもたらされたことは確かだ。
中に入っていた赤黒く濁った汚水が、とてつもない悪臭を放ったからだ。
石棺の中から発見された3体の兵士の遺骨
公開された写真からは、石棺が汚水で満たされていたことが分かる。
石棺の中からは、汚水に漬かるような形で3体の骸骨が発見された。19日に発表されたエジプト考古省の声明によると、兵士の遺体と推測されるようだ。
遺骨の解析は現在も実施中であるが、これまでの結果は、そのうち1体が矢傷を受けていたことを示唆している。
今のところ石棺の外部と内部からは碑文や装飾の類は発見されていない。また(仮にあったのだとして)遺体と一緒に埋葬された副葬品の種類も不明だ。
未開封と思われる謎の巨大な黒い石棺
石棺は長さ2.7 × 幅1.5 × 高さ1.8メートルとアレクサンドリアで発見されたものとしては最大で、その大半を覆う分厚いモルタルの層と一緒に発見された。このことから埋葬後に石棺が開けられたことはないと推測された。ただし正しいかどうかは不明である。
石棺の近くからは、雪花石膏で作られた男性の頭部が発見されている。
・荒らされてなかったことが不思議。エジプトで2000年以上開けられた形跡のない巨大な石棺が発見される : カラパイア
石棺は、考古省の専門家がシディ・ガベル地区の建設予定地の予備調査として検査を行なっていた際に発見された。石棺が開けられたのも、この発見場所においてである。
石棺が開かれたことで新たなる謎が浮上
石棺が開けられたことで、いくつもの謎が新たに浮上した。
埋葬されていた3人は誰なのか? 彼らが生きた正確な時代は? 誰が殺したのか? なぜこのような巨大な石棺に埋葬されたのか? 一緒に埋葬された副葬品は? なぜ大量の汚水が溜まってしまったのか?
紀元前323年にアレクサンドロス大王が死んでからは、大王の将軍の1人の血筋に連なるファラオたちが、数世紀にわたりエジプトを統治した。
最後のファラオであるクレオパトラ7世が紀元前30年に自害すると、ローマ帝国によってエジプトは制圧される。
これらのファラオはいくつもの戦争や紛争を戦っていることから、3人の遺体がそれらのどれかで命を落とした可能性はある。遺骨の1つには矢傷があり、戦いで死んだ可能性が窺えるが、正確な年齢は不明だ。
兵士らしき遺骨が巨大な石棺(考古最高評議会のモスタファ・ワジリ委員長によると、アレクサンドリアで発見されたものとしては最大)に納められた理由もはっきりしない。
今後石棺についての詳しい調査が行われる
古代エジプトでは、すでに遺体が納められた石棺から遺体を出し、再利用することがあった。だがこの石棺が再利用されたものかどうかは不明だ。
また(あったのだとして)遺体とともに埋葬された副葬品の類も不明だ。
棺の中のものは汚水によって破壊されてしまった恐れもあるが、今後の詳細な調査で発見されないとも限らない。
開放された石棺はアレクサンドリア国立博物館に移され、保全とさらなる調査が実施される。
Freshly unearthed Egyptian mummies ‘not royalty’
References:facebook / luxortimesmagazine/ sciencealert
情報源:あの巨大な黒い石棺の蓋がついに開けられる。中に眠っていたものとは?(※開放注意) : カラパイア
ふむ・・・